懐かしき奇譚クラブ
読切ロマンス
読切ロマンスという雑誌はある時期よりコンスタントに縛りの写真を扱っていたようですが、
ＳＭ専門誌ではなくカストリ雑誌から抜け出すことはなかったようです。
そのためかどうか、この雑誌に関する情報は極めて少なく詳しいことはよくわかりません。
黒田さんの情報によれば昭和２４年の創刊とのことです。
日本緊縛写真史①には読切ロマンスの編集者である上田青柿郎と緊縛写真の関連について
かなり詳細に語られていますが、読切ロマンスという雑誌についてはあまり触れられていません。
わずかに、戦後のカストリ雑誌のひとつであり、グラビアに責め絵や緊縛写真が掲載されていた
事が他のカストリ雑誌と異なる。という程度のことが述べられているに過ぎません。
また、奇譚クラブの１９７０年１２月臨時増刊号に塚本鉄三氏が「その当時は、まだ緊縛写真の
黎明期であって僅かに＜奇雷クラブ＞とその頃、発刊されていた＜読切ロマンス＞という雑誌に
縛り写真が細々と載っているくらいであった。」というようなことを述べています。
詳しいことはわからないとしても、奇譚クラブと同時期か、あるいはそれ以前に緊縛写真集を出版
したということは注目されます。
私自身の好みからは、着衣での縛りが多いこと、縛り方に必然性が乏しいこと、演出写真が多いこと
など、あまりそそられる内容ではありません。
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2011/7/20