アナル ファンタジー 〜新たな出遭い〜


避暑地での、二日連続の狂気のような乱交を体験した私と悠美は、三日目は何もせず、ただ名勝旧跡を巡り、美味しい食事を堪能して穏やかに過ごし、ホテルのコテージのベッドの上で、私の部屋のベッドの上で何時もそうであるように、私は穏やかで満ち足りた朝を迎えた。

レースのカーテンを揺らいでそよぐ風、二人の裸身を眩しく輝かせる陽光。

そしてすぐ傍には、天使のような安らけき、清楚で美しい寝顔。

 

私は、OL生活の片手間に、二年程前からレズとアナルをテーマに小説を書いていた。

勿論、レズもある種異端であったし、アナル セックスも、それが当然のように普遍的に、私が排泄物自体に興味がなく、表現も極力必要最小限内でしかしなかったにしろ、浣腸、排泄物など、所謂スカトロをテーマに付随するせいか、メジャーにはなり得ず、マイナーなサイトに掲載し、一部の熱烈なフアンに支持されてはいたものの、それで「飯が喰える」と言う物ではなかった。

そんな私でも、その種の内容を蔑視せずに出版しているコミック誌からオファーが掛かり、一年間読み切りの短編小説を月刊誌に連載して戴いた。

そして長編の連載小説の契約を結ぶに至り、私は本格的に官能小説作家を目指してOL生活を止め、執筆活動に専念する事になった。

その矢先であった。

マイナーな無料サイトに掲載していた私の書いた、レズとアナルをテーマにした変態小説の虜になったと言う、そんな理屈が信じられない程清楚で上品な美少女の悠美が、私に近付く為に意図してやったそうだが、私の行きつけのジャズ スナックに突然現れ、その翌晩にも私の部屋に訪れ、愛情欠乏症の私が酒に酔った勢いで彼女を誘い、正にレズとアナル セックスの関係に陥り、その翌日から私の部屋で一緒に暮らす事になったのだ。

私はかつて酔った勢いで、行きずりで出会った中年の紳士に、排泄行為を見られ、排泄行為を鏡に映してオナニーする行為を見られながらエクスタシーを覚え、さらに肛門でオナニーするのを見られてエクスタシーを覚え、そしてアナル セックスで普通のセックス以上のエクスタシーに?まれて、それ以来、肛門を愛撫する事に異常な程執心するようになるが、悠美が何故私に近付き、私の誘いに応じて共に排泄し、浣腸し合い、排泄を堪えながらオナニーをしてエクスタシーを貪るような変態的なセックスをするに至り、一緒に暮らしたいと願う程、レズとアナル セックスをテーマにした私の小説に興味を抱くに至ったかは謎のままであった。

しかし私にとっては、私の過去も悠美の過去も、勿論それらが、私と悠美が出遭い、愛し合うようになり、一緒に暮らすようになった事の最大の必須要因ではあったものの、今二人がその歴性を経て現在に至っているのだから、敢えて詮索する必要も感じられず、お互いに話したくなったら話せば良い、という程度の問題でしかなかったのである。

 

愛おしい悠美の、愛らしい、上品で清楚な美貌と裸身。

この旅行で二日連続して見せた、膣孔と肛孔に同時に勃起を受け容れ、尻肉を上下左右前後に揺すり立て、口でも数本の勃起を唾液塗れにして交互にしゃぶり、舐め上げ、吸い立てて、込み上げる強烈な官能に淫猥に歪んだそれとは別人のような穏やかで無垢な寝顔。

そして私と日常的に交わす、変態的な排泄行為の見せ合い、互いに施し合う浣腸洗浄、そして最近互いに出来るようになった、二つの媚孔への拳の挿入で強烈なエクスタシーを貪り、淫猥な痴語を叫んで裸身を激しく痙攣させる、その強烈な痴態。

今はその片鱗も見せない程、幼く、無邪気で、上品で清楚で、また優雅な寝姿であった。

悠美の美しい寝顔を見つめていると、悠美が寝返りを打って私に抱き付いて来た。

「おはよう。悠美」

「ああ、優香さん。おはよう」

私は彼女をそっと抱いたまま、恥部に手を伸ばして、二つの媚孔に触れてみた。

綺麗に剃り上げた恥毛の叢に、伸び始めたわずかな恥毛が掌にざわめいた。

二日続けて数時間も、数人の男性を相手に激しいセックスを経たとは思えない程、一日何もしないで置いた二つの媚孔は堅く閉ざされ、私の指の侵入を拒むようであった。

私は悠美をうつ伏せにして、下腹部に貌を埋め、両脚の付け根の下から挿し入れた両手を伸ばして彼女の形の良い乳房を優しく愛撫しながら、女性器を口に含んだ。

この姿勢を取ると悠美は自然とお尻を掲げ、秘部を私の口に向かって突き出す事になる。

私と知り合い、一緒に暮らし始めて半年、私が最初に悠美に言った通り、彼女は恥毛の手入れを一切していなかった。

この旅行で腋毛を剃り落とし、きわどいカットの水着が着られるように恥丘の恥毛は完全に剃り上げたが、肛門の周辺はそのままだったので、むしろ逆に淫猥に見えるほど夥しい恥毛の叢がその丈を伸ばしていた。

悠美の女性器を口で愛撫する私の眼の前で、悠美の愛おしい肛門の窄まりが、私の女性器への愛撫に呼応してひくつく。

私は指で勃起した乳首を摘んで転がしながら、舌先でクリトリスを撫で擦り、女陰の襞をなぞり上げ、肛門の周辺を飾る恥毛をついばみ、肛孔を啜り、舌を挿入して抽送した。

「優香さんっ、し、してっ、お、お尻の孔っ、舌っ、い、挿れてっ」

悠美が私の舌の動きを追い掛ける様に尻肉を蠢かせ、突き出した。

私の舌先で悠美の肛孔が一気に解れ、蕩け始めた。

「ああっ、き、気持ち良いっ、か、感じるっ。やっぱり優香さんの舌が最高に感じるわ。ち、ち○ぽも、こ、拳も強烈だけど、ゆ、優香さんの舌が一番好き。ああっ、イ、イクッ」

悠美が裸身を痙攣させ、突き出し、浮かせた尻肉を宙で静止させ、穏やかなエクスタシーに?まれた。

私は、愛撫を止めて裸身を擦り上げ、悠美を抱き締めてキスをした。

「私もそうよ。どんな男のち○ぽを何本挿れられても、悠美の拳を挿れられても、エクスタシーは強烈だけど、悠美のお口でお尻の孔を愛されてる時が、一番好きっ」

「何でだろうね?そんなに強烈なはずでもないし、イカない時だってあるのに、でも一番気持ち良いの」

悠美が私の尻孔に指をめり込ませて来た。

「ああ、悠美、気持ち良い。ゆっくりで良いわ。イカなくても良いから、動かして。愉しみたいの。あのね、多分ね。お尻の孔ってうんちする孔だから人間で一番汚い処でしょう?そこを清潔であるべきお口で愛撫されるって、すごく悦びだと想うの。だから嬉しいし、気持ち良いんじゃないかな?肉体的な快感とは少し違うのかも知れないわね?」

「うん、私もそんな感じがする」

悠美が私の乳房に貌を埋めて、乳首を含み、舌先で転がす。

私も悠美の尻肉から回した手指を、柔らかく解れ切った悠美の肛孔に挿入して、ゆっくりと愛撫する。

互いにエクスタシーを送り込むでもなく、ただ自分の指先で互いの愛おしい肛門の感触を確かめ、その存在を慈しむように、永い時間そうしていた。

私と悠美、二人の間で、もう激しい愛撫は必要がないようにさえ思えて来ていたのだ。

 

「お昼、ちょっとリッチに行こうか?」

何時もの儀式で、一緒に排泄を見せ合い、浣腸排泄を済ませ、互いの膣孔と肛孔を指で軽く愛し合った後、着替えて出掛けた。

「うん。昨日も食べたけど、折角海に来たのだから、美味しいお魚食べたいな」

タクシーに乗ってから、タクシーの運転手にお奨めのお店まで乗せて行ってもらった。

いかにも老舗らしい古びた、しかし手入れの行き届いた割烹に入った。

ビールを少し?んで、魚介類の刺身、煮付け、天ぷらを満喫する。

「ああ、美味しかった。お腹一杯だわ。少し歩きましょうよ」

「うん。お散歩しよう」

悠美が私の腕に腕を絡めて、弾むように応えた。

海岸と道々では、水着姿の若者や家族連れで一杯だった。

表通りを少し外れて、別荘の立ち並ぶ通りに足先を変える。

「ねえねえ。あんな素敵な別荘に住みたいわ」

悠美が、少し先に見え始めた、造りは小さいが凝ったデザインの古びた洋館を指差した。

「そうね。私の小説が、爆発的に売れるか、宝くじでも当たったらね」

その洋館風の別荘に見とれながら、その前を通り過ぎようとした。

庭先で水撒きをしていた男性が、私達の足音と話し声に振り返った。

その瞬間だった。

 

悠美が声にならない叫びを上げて、立ち止まった。

「どうしたの?悠美」

悠美を見ると、彼女はその男性を見つめて、視線を移さない。

組んだ腕を通して、悠美の肉体が硬直し、細かく痙攣しているのが伝わって来た。

貌を見ると、大きく見開いた美しい瞳に、恐怖、いや、恐怖ではなかったがそれに近い、戸惑いと不安の色が浮かんでいた。

その男性も、怒ったような、悲しいような、真剣な表情で悠美を見つめている。

「ゆ、悠美。い、行こう」

何か嫌な予感を覚えた私は悠美の腕を小脇に挟んだまま、歩き出そうとした。

「ゆ、優香さん。だ、だめ、つ、掴まっちゃった」

悠美の声が震えていた。

私は悠美の言葉に驚いて、もう一度悠美と男性の表情を見比べた。

《あらっ?この人?》

彼の顔には見覚えがあった。

彼が撮った有名なモデルや女優の写真集は、常に大ヒットし、無名の女性でも彼が写真集を手掛けただけで名前が売れる程の有名な写真家だった。

テレビや週刊誌でも、貌を何度も見た事があった。

さらに四年程前、当時モデル出身のポップス歌手と電撃結婚した。

奥様は、六年程前に「天使の微笑み」「妖精の歌声」と称されるほど貌立ちも立ち振る舞いも上品で清楚で美しく、歌声も魅力的で、あっと言う間に爆発的な人気を得、デビューから出す曲全てがミリオンセラーになり、音楽界の賞を総獲りする程だった。

結婚してから急激に彼女は妖艶な女に変身し、それに応じて彼女の容姿も歌の内容もセクシーになったが、それが逆に一層彼女の魅力を引き出し、以前からのファンも含めてさらにファンを増やし、日本の音楽界の第一人者として君臨するようになった。

しかし三年程前にガンを患っている事が発覚し、既に手の施しようがなく急逝した。

彼女のお別れ会には日本中から二〇万人ものフアンが集まり、大騒動になった程だった。

その彼と、悠美の間に何があったのか?

「初めまして・・・、だね?でも初めて遭うようには想えないけど、悠美さんだね?」

「ああ、は、はい。ゆ、悠美です」

私は、二人の間に、何かとんでもない秘密があるように感じて、悠美の手を握り締めて、走り出そうかとも想ったが、二人の雰囲気がそれを許さなかった。

悠美も貌を強張らせ、地に根が生えたかのように身動きしないまま、ただ小刻みに身体を震わせていた。

「私の事は、知っているよね?ああ。私は貴方の事は、良く知ってるつもりだ。いや、失礼。現在の貴方の事は判らないが、あの頃、妻から良く貴方の話を聴かされていたし、貴方の写真やクロッキーも見せてくれたしね」

彼がそう言いながら、私と悠美を一瞥して、意味ありげな微笑を浮かべた。

その微笑みに私達を侮蔑するような、あるいは卑下た色合いは含まれていなかった。

むしろ、何処か寂しげで、懐かしさを湛えたような微笑だった。

「や、やっぱりっ。しゃ、写真や、ク、クロッキーも・・・?ああ、お、奥様から聴いて、ご、ご存知だったんですね?」

悠美が、彼の顔を見据える事が出来ないかのように俯き、小さく呟いた。

《ク、クロッキーって?ゆ、悠美が学校で勉強してるクロッキー?ど、どうしてっ?》

悠美は、クロッキーの勉強をする為に美術学校へ通っていた。

「もう少し上手になったら、優香さんのエッチなクロッキー描いてあげるね」

悠美は良くそう言っていた。

「うん。そうだね。彼女は貴方を事の外愛してたし、ああ、こんな処で立ち話するような事じゃないし、水撒きも終ったから、中に入るが、少し話して行きませんか?何時か、貴方に遭う機会があったら伝えて欲しいと言われていた、妻の最後の言葉もあるしね。勿論、そちらの美しい恋人もご一緒に」

彼は私達が、間違いなく応じるだろうとでも想っているように、私達の表情を伺いもせずに踵を返した。

《こ、恋人っ?わ、私が悠美の恋人って?ど、どうして解るの?》

「ゆ、優香さん、ご、ごめんなさいっ。い、一緒に来て欲しいの」

悠美が私に振り向き、澄んだ瞳を潤ませて訴えた。

「あ、当たり前じゃないのっ。あ、貴方を独り、こ、こんな処に置いて帰れる訳ないじゃない。私と悠美は、どんな事があっても一緒よっ」

私は、そう言いながら、頭の中で忙しなく推理を始めた。

有名な写真家の彼と、モデルをしていた程の容姿と美貌と誇った有名なポップス歌手であった彼の亡き妻、そして悠美。

今から想えば、彼女と悠美は、まるで姉妹のように似ている。

「彼女は貴方を事の外愛してた」「写真」「奥様から聴いて、ご存知」・・・。

彼の妻と悠美がかつて、恋人同士だった。

今の私と悠美のように。

悠美は彼女から、私と同じような性癖を目覚めさせられた。

彼女は夫である彼に、悠美との関係を隠さずに話していた。

悠美も、恋人の夫が、自分の存在と二人の痴戯を具体的に知っている事に気付いていた。

恐らく、私が導き出した方程式は大部分、正解であっただろう。

洋館の中に入り、リビングに通されて、ソファーに悠美と私は並んで座った。

「昼間から、酒は如何かな?貴方と出遭ったせいかな?少し?みたい気分なんだ」

彼は、奥のキッチンから運んで来た三つのブランディ グラスに、サイド テーブルに置いてあったブランディを少し注いで、私達にも手渡した。

 

「まさか、こんな処で偶然遭うとはね。妻がここで貴方に引き合わせてくれたんだろうね?彼女はここを酷く、気・に・入・っ・て・た・からね。後で貴方達にもご紹介したいのだが。えーと、沢山話したいんだが、何から話そうか?ああ、その前に、悠美さん。貴方の素敵な恋人に、貴方の口から、私と、いや、私の妻と貴方の事を、話しておいた方が、良いと想うんだがね?あなたの恋人は聡明そうだから、多分、理解してくれると想うよ。嫉妬はあるかも知れないけれど、もう過去の話だし」

彼はそう言うと、優しい微笑を湛えたまま、ブランディ グラスを傾けた。

悠美が、何かを決意するように、ブランディを一気に飲み干して私に向き直り、私の手を握り締めた。

「ゆ、優香さん。お、怒らないでね。わ、私っ、こ、この方の、お、奥様っ、ゆ、優香さんも知ってるわよね?すごく有名な人だったから。その方のっ、こ、恋人だったのっ。彼女の熱烈なファンでっ、コンサートには必ず行ったし、プロモーションのサイン会やイベントにも、学校サボってでも必ず行ったわ。そんなある日、彼女が私にメモをくれたの。携帯電話の番号を書いた・・・。私は電話して彼女と待ち合わせて。そして・・・、ゆ、優香さんとしてるような事、し、したわっ。彼女の事、一層好きになって。彼女は、自分の夫、こ、この方にっ、お、教えられたって言ったわ。それから、わ、私を、じ、自分達の、よ、養子にして、ま、毎晩三人で愉しみたいって。わ、私も、か、彼女を心から、あ、愛してたから、す、少しその気になっていて、で、でも、彼女の病気が発覚して、逢えなくなって、それから、あっと言う間に彼女は亡くなったの」

悠美は溢れる涙を拭おうともせず、話し続けた。

「か、彼女は、《私が愛している貴方を、私を愛してる夫が愛さないはずはないわ》って、何時も言ってたけど、その頃の、私は、こ、この方に、し、嫉妬していて、私の愛する彼女が、自宅に帰った時は、私にしているような事をされて、悦んでいるんだって想うと、胸が張り裂けそうだったし、その反対に、この方に対して、申し訳ないっていう気持ちもあって。でも、何時か、この方に遭う機会があったら、お詫びしなきゃって、ず、ずっと想ってたの。ゆ、優香さんっ、ご、ごめんなさいっ」

悠美は、そこまで話すと、感極まったように泣きじゃくり、私の首にしがみ付いた。

私は悠美を抱き締め、髪を何度も撫で付けた。

「そ、そうだったの。で、でもね、ゆ、悠美、貴方が私に謝る事なんてないのよ。いいえ、私は逆に、その女性に感謝するわ。こ、この方にもっ。だ、だって、あ、貴方が、その方と愛し合わなければ、貴方と私が出遭う事なんて一生なかったんだって、想わない?こ、この方が、彼女を愛し、彼女が貴方を愛したから、貴方が私の小説の虜になるような女になったんでしょう?だ、だから、あ、貴方は、わ、私に、あ、謝る必要なんかっ・・」

私は、悠美の誤解を晴らそうと話しているうちに、何故か、彼に対して、悠美の性癖に関しては勿論周知しているだろうが、私の性癖もとっくに理解されているだろう事も、そして、もしかしたら私と悠美は、彼ともそんな性癖を充たし合う関係になるのでは、という予感めいたものさえ感じ始めて、言葉が途切れ途切れになっていた。

「悠美さんもだが、優香さん?と仰るのかな?貴方もやっぱり頭が良さそうだ」

彼はそう言うと、ブランディをまた一口?んだ。

「私が少し話を付け足すのを許して欲しい」

彼は私と悠美の貌を見て微笑んだ。

多分奥様の事を想い出しているのだろう。

私達の貌を見ながらも、遠い眼をしていた。

「元々彼女はモデル時代から、男性より女性を好んだ。彼女のデビュー間もない頃の写真集の仕事で彼女と知り合い、写真と音楽について語るうちに、私達は写真や音楽だけでなく、全ての面で想いが共通している事が解ってね。彼女が私と恋愛し、結婚したのは、私が男性でありながら、女性的な感覚、性癖を持っていたからだ。いや、いわゆるホモ セクシャルではなく、女性の感覚で女性を愛するというニュアンスなんだが。彼女はそれを理解してくれて、私達は愛し合うようになった。それから少しして、彼女は未だ短大生だった貴方と知り合った。貴方と愛し合った夜、彼女は私とのセックスでも本当に燃えた。私とセックスする前に、必ず貴方とどんな風に愛し合ったかを話してくれた。そして貴方と愛し合っている様を私に語る事で彼女は驚く程高まっていたんだ。女性器やお尻を軽く愛撫するだけでイッてしまう程にね。そして私に愛撫されながら、貴方と二人で愛撫されているようだとも言った。イク時私の名前と貴方の名前を同時に叫ぶ事もしばしばだった。私はそれが決して嫌ではなかった。妻が悦んでくれるのが私の悦びでもあったからね」

彼は視点を定めないまま、ずっと遠くを見ながら語った。

誠実そうで、一言一言言葉を選びながら、奥様を今でも心から愛しているのが伺える、そんな語り口調だった。

「貴方の事は四六時中彼女の口の端に出た。私は貴方に嫉妬した事は一度もなかったと言えば嘘になるかも知れないが、私はそれよりも彼女と貴方が愛し合う事にある種の悦びがあった。さっきも言ったように、貴方と愛し合う事で、彼女がどれだけ高まっているかを知ったからだ。そして彼女は口癖のように言い始めた。三人で暮らして毎朝、毎日、毎晩愛し合えたらどんなに素敵だろうって。そして私も次第に本気でそう考えるようになり、彼女を愛するのと同じくらい貴方を愛せるだろうと感じていた。いや、もうその頃には妻の話でしか知らない貴方を愛していた、と、多分想う」

悠美は私にすがり付いて私の手を握り締めたまま、彼の話を聴きながら時折、びくっと身体を震わせていた。

「そんな時、妻の病気が発覚した。妻は入院生活を送るようになり、貴方に逢えなくなった。それが一番の苦痛だと洩らしていた。貴方に逢いたがったが、マスコミが何時もいたから、貴方に迷惑が掛かる事を恐れてね。それを一番悔しがってた。自分が普通の女だったら、貴方に何時でも逢えるのにと。死期の近づいた妻が最後まで言い続けていた言葉がある。貴方は信じてくれるだろうか?つまり、私の口から言うのもおかしいかも知れないが、その、私と貴方が愛し合ってくれるようになれば、良い・・・と」

瞬間、悠美の身体が大きく痙攣した。

話し始めてからずっと遠くを見ていた彼が、悠美の貌に視線を移した。

私は言葉を失っていた。

いや、今私が何かを言うべきではないだろう。

「わ、私は、この人、優香さんを、こ、心から、あ、愛しています」

しばらくの沈黙を破って、悠美が口を開いた。

「あ、貴方の言葉は、し、信じます。か、彼女を愛した貴方が、彼女が愛した貴方が、わ、私に嘘を言うとも想わない。私も、ほ、本当は、彼女が望んだように、あ、貴方方と一緒に暮らして、さ、三人で、あ、愛し合えたら、そ、それは、ど、どんなに素敵な事か、って、い、何時も想っていました」

私と接している悠美の身体はずっと震え続けていた。

彼女は思い切ったように、テーブルの上に置いていたブランディ グラスを手に取ると、一気に飲み干した。

「今、想ってる事を正直に言います。か、彼女の願いを叶えてあげたい。あ、貴方と、あ、愛し合う事を拒む気持ちはありません。あ、貴方が、彼女から聴いて、わ、私を、あ、愛するようになったと、お、仰るように、わ、私も、い、何時か、か、彼女を通して、あ、貴方を、あ、愛するようになっていました」

私は、驚いて悠美の貌を見た。

悠美が私から離れて行く?

心の中に大きな虚ろな空間が出来た。

しかし、悠美は意外な事を言い出したのだ。

「だけど、わ、私は、この人、ゆ、優香さんを、今、こ、心から愛しています」

悠美が私から離れて居住まいを正した。

「だ、だから、わ、私は、あ、貴方と、あ、愛し合いたいけど。で、でも、ゆ、優香さんとも、あ、愛し合っていたいんですっ。も、もし、あ、貴方が、許してくれるなら、そ、そして、も、勿論、ゆ、優香さんが、ゆ、許してくれるなら、ゆ、優香さんが、それでも良いって、言ってくれるなら、わ、私は、ゆ、優香さんと、い、一緒に、あ、貴方と、さ、三人で、あ、愛し合いたいんです。だ、だめでしょうか?」

悠美が、大粒の涙を零しながら、私と彼の貌を交互に見つめた。

《ゆ、悠美っ、な、何て事、言い出すの?》

「ゆ、優香さんっ、お、お願いっ。い、良いって言ってっ」

私は再び言葉を失っていた。

眼の前にいる男性は、好ましくない訳ではない。

紳士的で思慮深くて、まして、悠美が愛した女性が愛し、悠美もまた愛しているのだ。

素敵でないはずがない。

しかし、いきなり初対面で、彼と愛し合うなんて、出来るはずがない。

ただセックスするだけなら、今回の淫猥な旅行で、とても正気ではないような、六人、十二人と激しいセックスをした。

しかし彼らと、眼の前にいる男性とは、存在感が違うのだ。

昨日や一昨日のように、遊びや冗談でセックス出来る相手ではなかった。

ましてや、悠美が心から愛した女性が、心から愛した男性であり、悠美が、恐らく私と愛し合っている際にも、脳裏に想い描いていたであろうはずの男性であった。

「優香さん。私は、貴方も愛せそうな気がしているが、貴方はどうですか?勿論無理強いをするつもりはない。お断りして置くが、私は女性なら誰でも良い、美人なら誰でも良いというような男ではないつもりですよ。悠美さんが愛する女性なら、私も愛せそうな気がすると感じるだけです。今はそれだけしか言えない。二人でゆっくり話しなさい。私がいない方が良いのなら、私は二階に上がっていよう。決心が付いたら二人で上がって来なさい。だめならこのまま帰りなさい。それはそれで仕方のない事だと諦める事にします」

彼は私達が帰らないと確信しているかのように言い遺して、二階に上がって行った。

 

「ゆ、優香さんっ、お、お願いっ。ずっと隠していたのは本当に悪いと想うわ。あ、謝りますっ。わ、私っ、あ、あの人と出遭ったのは、し、死んだ彼女の想いがそうさせたのだって、お、想うのっ。で、でもっ、ゆ、優香さんが、い、嫌ならっ、あ、諦めますっ」

悠美は激しく泣きじゃくりながら私に訴えた。

彼とただセックスをする訳ではない。

私の、私と悠美の排泄や、肛門での痴戯も、恐らく見せるのだ。

彼が私を愛する、私が彼を愛すると言う事は、そこまで承知しているという事なのだ。

まして、悠美が愛している男性と、だ。

どうでも良い相手なら、悩む事もなかった。

問題は、今私の心の中で、燃え上がっている嫉妬の炎だった。

悠美の過去なんて気にしない。

逆に悠美の過去の歴性が、悠美と私を出遭わせ、愛し合うようになったのだ。

そう考えて来たし、今も私は必死でそう思い込もうとしている。

しかし、嫉妬の炎は、自分ではどうにもならなかった。

私が、彼を愛している悠美の前で、彼とセックスしたら、悠美は嫉妬するだろうか?

私の嫉妬も少しは収まるのだろうか?

しかし、このまま悩んでいて結論が出る訳でもなかった。

優先すべきは、愛する悠美がずっと抱き続けて来た思いを遂げてやる事だろう。

「ゆ、悠美っ、い、良いわっ。あ、貴方の望みを叶えてあげる。わ、私が彼を愛せるか、か、彼が私を愛してくれるか解らないけど、三人でセックスしましょう?そこから何が生まれるかは解らないけど。彼とセックスするのは、嫌じゃないわ」

「ああ、ゆ、優香さんっ、う、嬉しいっ。わ、私もっ、彼とセックスしてっ、ほ、本当に彼を愛せるようになるか、どうか解らない。醒めてしまうかも知れない。で、でもっ、い、今はそうしたいの」

悠美が私の首っ丈にしがみ付き、泣いて悦んだ。

「ゆ、悠美ったら、泣き過ぎて瞼が腫れちゃってるわよ」

バッグからティッシュを取り出して、悠美の涙を拭いてやり、鼻をかませる。

「さあ、行きましょう。悠美の心の恋人と、存分に愉しみましょう?」

悠美を抱きかかえるようにして、立ち上がる。

私は元気を出そうと、敢えて明るく振舞った。

しかし、嫉妬の炎は小さくなる事はなかった。

私が悠美の見ている前で、彼と愛し合えば、嫉妬の炎は失せるのか?

それはその時にならなければ、判る問題ではなかった。

それも含めて、私は彼と愛し合う決断を下した。

 

二階の階段を上がると、ドアが二つあり、一つが半開きになっていた。

その部屋に入った私と悠美は声にならない悲鳴を上げた。

「ああ、な、何て事っ?」

「こ、こんなのって、な、何っ?」

そこには、加虐的な性癖を持つ男性が女性を凌辱し、あるいは被虐的性癖を持つ女性を性的に愉しませる為の、ありとあらゆる器具が、揃っていたのだ。

「やっぱり上がって来たね?嬉しいよ。彼女はこの別荘を、酷く気に・い・っ・て・て・ね。月に、二、三度はここに来て愉しんだんだ」

私と悠美は、あっけに取られて、部屋の中を見回した。

テレビのドラマか何かで見た事のある、産婦人科の診察台。

その診察台の足許に置かれた、二つの歯車の付いたモーターには、長い金属製のシャフトが上下に二本伸び、その先端に、巨大なバイブが取り付けられていた。

窓から離れた処には、壁のない浴室があり、壁に巨大な姿見、そして浴槽とシャワーと洗面台。

その横には壁のない洋式のトイレ。

トイレの傍の台の上には、何種類かの浣腸器具。

点滴のような器具もある。

子供が水浴びするビニール製のプールのような、アクリル製であろう透明な巨大な容器。

脚立のような脚の長い椅子が二脚。

ガラス製かアクリル製かの透明なテーブル。

その上に二本の長大で透明な太いバイブがまるでテーブルの表面から生えているように固定されている。

その横に置かれたサイドテーブルには様々な種類のバイブ。

私と悠美は、その一つ一つに視線をやり、それでどんな痴戯を曝すのかを想像して、息を?んだ。

媚肉の奥底から一気に熱い滴りが生まれ、激しく疼き始めた。

「期待して戴いても良いですよ。たっぷりと愉しませてあげますから」

彼は優しく微笑んだ。

「さあ、先ず、二人の美しい裸を見せてくれませんか?」

「ああ、は、恥ずかしいっ」

「こ、ここでっ?ぬ、脱ぐんですか?」

私と悠美はいきなりの指示に戸惑い、互いに抱き合った。

「勿論ですよ。洋服は、そちらのソファーに掛けて置けば良い」

いよいよ、悠美の愛した女性が愛した彼、いいえ、悠美の愛している男性と、三人での愉悦のひと時が始まる。

私も、そして恐らく悠美も、性的な器具を用いたセックスを経験した事はなかった。

まして、悠美が愛した女性の夫であると言うだけで、たった今知り合ったばかりの男性に、それらの器具を遣ってエクスタシーに狂う恥態を見せるのだ。

私も悠美も、戸惑いを抱かないはずがなかった。

しかし、その場から逃げ出そうとも想わなかった。

私は悠美と貌を見合わせながら、ゆっくりと洋服を脱ぎ始めた。

部屋で何時も悠美と全裸で過ごしているだけ、尚更、彼の視線の先で全裸になるのは、それだけで恥ずかしさと官能が込み上げて来る。

彼の視線に背中を向けて洋服を脱ぎ、最後のショーツを脚から抜き取ると、脱いだ洋服の下に忍ばせた。

「うん。二人共実に美しい。貌も肉体も勿論美しいが、洋服を脱ぐ姿が堪らなく美しい。私は女性がどんな風にして洋服を脱ぐかを先ず観ます。男性が見ていても恥じらいもせずに脱ぐ女性も多くなったからね」

彼はそう言いながら、自分も全裸になった。

自ら女性の感性を持っていると言いながら、やはり男性の男性たる体型を誇り、男性器も未だ勃起していないにも拘わらず、ここ数日間で見た一八人の誰よりも巨大だった。

「私は今の処、三人の中では、独り第三者だろうし、先ず、貴方達が二人で愛し合うのを見て居たいな?貴方達が何時も、二人でどんな風に愛し合うのか?私が二人を愛してあげるのは、それからにしよう」

「ゆ、優香さんっ、お、お願いっ」

悠美が、私に抱き付き、透明のテーブルに押し倒し、貪るようなキスを見舞って来た。

私は悠美の為すがままに受け入れ、普段しているように、悠美と愛し合い始めた。

テーブルの表面に生えているような、巨大な二本のバイヴが酷く気になった。

この二本のバイヴを、自ら膣孔と肛孔に導き入れ、狂ったように尻肉を振り立てる自分の痴戯を想像してしまう。

媚肉の奥底が一気に疼き出し、熱い滴りが生まれる。

キスを貪り合い、互いの首筋から腋、乳房を口と舌で愛撫し合い、悠美を仰向けにして私が逆向きに覆い被さり、手指と唇と舌を駆使して、太腿から踝、脚の指先まで愛撫し合い、恥毛のない恥丘に辿り着いた手指と唇と舌とで、互いの女性器を愛撫し合おうとする。

普段しているように、とは感じても、今は、彼の視線が私達を犯していた。

酷く気になる。

女性と、いや、誰かと、セックスするのを第三者の視線に曝すのは生まれて初めてではなかった。

しかし、心から愛し合う女性、悠美とのセックスを他人に見せる、観られるという状況は初めてだった。

しかし、気になると言っても、神経が集中出来なくて、気分を殺がれるという意味ではなかった。

逆に、彼の視線を感じる事で、私は、そして恐らく悠美も、何時も以上に強烈な官能を覚えていたのだ。

「ああ、ゆ、悠美っ、か、可愛いわっ。あ、愛してるっ」

「ああっ、ゆ、優香さんっ、あ、愛してるっ。し、してっ」

彼の存在を意識していても、何時ものように悠美と愛撫し合うと、愛の言葉が無意識に口を突いて出て来る。

悠美の太腿を圧し拡げて秘部を開くと、粘り気のある夥しい愛液に塗れた女陰の襞が妖しく開いて蠢き、その愛液は愛おしくひくつく彼女の肛門の窄まりまで滴っていた。

恐らく同様に、私の太腿を開いた悠美の眼の前で、私の秘部も同じ様相を呈しているに違いなかった。

私達は片手で互いの乳房を愛撫しながら、ほとんど同時に、互いの女性器全体を口に含んで吸い立て、クリトリスと女陰の襞を舐め上げ、指を膣粘膜に挿入して擦り立てた。

二人の秘部から洩れる淫猥な愛液の濁音と、声にならない官能のくぐもった呻き声が湧き起こる。

「ああ、ゆ、優香さんっ、か、感じるっ。そ、そこっ」

「ゆ、悠美っ、も、もっとっ、ゆ、指っ、お、奥にっ」

何時もなら、指を咥え込んで愛液を滴らせている膣孔の下でひくついている肛門の窄まりに指を挿入して抽送するだけで、二人共一気にエクスタシーの波に?まれるはずだった。

彼が見ている。

それは私にも悠美にも、強烈な刺激であったに違いない。

しかし、それは逆に私と悠美に、最大の官能の根源である肛門を愛撫する事を躊躇わせていたのだ。

「ああっ、ゆ、優香さんっ。も、もっとっ、き、きつくしてっ、ああ、イ、イキたいっ。も、もう少しっ」

「ゆ、悠美っ。ゆ、指っ、ふ、深く挿れてっ。も、もっとっ、う、動かしてっ、ああ、も、もうちょっとなのにっ」

私も悠美も立ち上がっているエクスタシーの波を被りたくて被れず、ただ、激しく互いの膣孔を指で刺激し、口でクリトリスと女陰の襞を愛撫するだけだった。

「イキたいのに、イケないのは、い・つ・もと遣り方がち・が・うからでしょう?」

彼の両手が私達の尻肉に触れ、その指先が二人の肛門の窄まりにいきなりめり込んだ。

「ああっ、い、良いっ、お、お尻っ、か、感じるっ」

「い、いやっ、お、お尻の孔っ、い、良いっ」

二人の窄まりに潜り込んだ彼の指は、人差し指だけだったが、それでも、私と悠美にとっては、強烈な刺激だった。

何時も繰り返していた二人だけの痴戯に、第三者である男性が加わって来たのだ。

それは前日、前々日の、六人、十二人との倒錯のセックスでは感じなかった、強烈なリアリティのある存在だった。

彼の人差し指がゆっくりと、二人の肛孔を寛げるように蠢き、やがて根元まで埋没して、腸粘膜の奥底を擦り立てた。

「悠美さん。妻があれほど愛した貴方が、そして貴方が深く愛してるという優香さんが、今してたような愛撫でイケるとは、私には想えないのだが」

彼は穏やかにそう言いながら、中指をも潜らせて来て、激しく抽送し始めた。

「い、いやーっ、イ、イクわっ、す、すごいのっ、イ、イクイクイクッ、イクーッ」

「ああっ、だ、だめっ、す、すぐイクッ、イ、イッちゃうっ、イクーッ、イクーッ」

私と悠美は立ち上がって揺らいでいたエクスタシーの波に一気に?まれ、裸身を激しく痙攣させ、快感に絶叫した。

「やっぱりね?美しいお二人が愛し合うのを間近に見詰めるのは、それだけで充分興奮しますけど、やはりこうでなければ、貴方達と愛し合う愉しみがない」

彼はやはり穏やかにそう言うと、私の肛門から抜き出した指を悠美の口に、悠美の肛門から抜き出した指を私の口にめり込ませた。

悠美の肛門内部に溜まっている排泄物の苦味が舌先に感じられた。

悠美も同様に感じたであろう。

それが、私と悠美の被虐的な官能を一気に燃え上がらせた。

さらに、肛門での愛撫で、それも彼の指での愛撫でエクスタシーを貪った事で、私と悠美の性欲が完全に露呈され、彼の知る処となった今、もう隠す事は何もなくなっていた。

「何時も、貴方達がしているように愛し合うのを、私は知りたいのですよ」

彼が二人の口から指を引き上げ、私達を追い立てるように立たせ、私達の眼の前で、その指を自分の口に運んで舌先で舐め上げた。

《彼に全てを曝け出したい。彼に私の肉体の全てを愛撫されたい。彼に愛されたい。悠美と一緒に》

その瞬間、心の隙間を埋めていた嫉妬心が消え去った。

「ゆ、悠美っ、い、良いよねっ?」

私は悠美を抱き締めて、壁のないトイレの方に歩き出した。

「ゆ、優香さんっ、わ、私は、勿論良いけど、ご、ごめんなさいっ」

悠美が私に沿って歩きながら、私の腰を強く抱き締めた。

「悠美、謝らなくて良い。私もこの方を愛せそうなの。いいえ、愛するわ」

私は彼の足音を背後に聴きながら、悠美を抱き締めた。

「わ、私が先に、う、うんちするわっ。ああ、で、でもっ、ゆ、悠美のおま○こっ、お、おしゃぶり出来ないっ。ゆ、悠美っ、ク、クリトリスッ、お、お口でしてっ」

何時もなら、相手の女性器を口で愛撫しながら排泄するのが常だったが、この便器では便器の縁に立ち上がっても支えがないので立っていられないのだ。

苦心していると、彼が二組の脚立を運んで来てアクリル製のプールの上に置いた。

「この上で・・・。どうかな?」

「ああ、そ、そんなっ」

脚立の上にしゃがんで排泄する。

女性器で悠美の口と指の愛撫は受けられる。

しかし、私の肛門が排泄物を吐き出す様を、正に見られてしまうのだ。

その脚立はその為にのみ、用意された物であったろう。

悠美との毎日の恥戯でさえした事がない。

私は、震える裸身を支えて脚立の上に上がってしゃがみ、前に立っていた悠美の貌に向かって恥部を大きく開いた。

「ああ、み、見て下さい。い、何時も、一緒にっ、う、うんちするのを見せ合ってるんです。い、いやっ、でも、こ、こんな格好は、は、恥ずかし過ぎるっ」

見て下さいとは言ったものの、強烈な恥じらいが込み上げて来る。

彼が私の斜め後にしゃがみ込み、私の秘部を覗き込んだ。

「因みに、この部屋の窓は全て二重サッシで、防音になっているから、貴方達がどんなに絶叫しても外に漏れないようになっています。だから存分に愉しんで良いですよ」

私は恥ずかしさの余り、眼を閉じてしまった。

悠美の両手が私の太腿に掛かって一層大きく拡げると、クリトリスを馴染み深い悠美の唇と舌の感触が覆った。

「ああ、ゆ、悠美っ、い、良いわっ、か、感じるっ。い、いやっ、お、おしっこっ、で、出ちゃうっ。ああっ、で、出るっ」

下腹部に力を込めると、尿孔が緩んで夥しい尿液が一気に激しく噴出して、悠美の乳房に音を立てて飛沫いた。

何時もは互いの女性器を口に含んで排泄するのだが、今日は違った。

排泄しながら愛撫される様を、第三者の男性の視線に曝すのだ。

強烈な快感が湧き起こってくる。

《見られたい。曝け出したい。何もかも》

自分の心が、性欲が、何時も悠美に対してそうであるように、彼に対しても完全にまる裸になっていた。

私はもう一度下腹部に力を込めて肛門の筋肉を緩めた。

「い、いやーっ、は、恥ずかしいっ、で、出ちゃうっ、で、出ますっ、み、見てっ」

鈍い破裂音が弾けた後、私の肛孔を圧し拡げて、排泄物が出て行き、脚立の上からの落下で加速された分、何時も浴室でしているよりも遥かに大きな音を立てて、アクリル製のプールの表面を叩いた。

《ああ、な、何て気持ち良いのっ、か、感じるっ、こ、このままイキたいっ》

私の欲望を悟ったかのように、悠美の二本の指が私の膣粘膜に潜り込んで来て、激しく抽送し始めた。

「ああっ、ゆ、悠美っ、い、良いっ、わ、私っ、う、うんちしながら、イ、イクのよっ。ああっ、す、すごいっ、ま、また出ちゃうっ。イ、イクッ、イクッ、イクーッ」

私はほとんど中腰になる程尻肉を大きく宙に浮かせて降り立て、排泄物の塊を肛門から幾つも吐き出しながら、悠美の指の抽送のままに、夥しい愛液を間欠泉のように何度も噴出し、悠美の乳房や貌、腕に飛沫かせながら、裸身を激しく痙攣させて、かつて感じた事のないほど強烈なエクスタシーの波に?まれた。

「ああっ、す、すごいっ。こ、こんなっ、は、恥ずかしいっ、ま、まだっ、で、出るわっ。ああっ、イ、イクイクイクーッ」

尚も愛液を噴出し、排泄も収まらないまま、エクスタシーの波に?まれ、火を吐くように喘いで塞がる事のない私の唇を彼の唇が塞いだ。

私は彼の唇と舌の蠢くままに、受け入れ、彼の唇と舌を貪り吸った。

《ああ、何て気持ち良いのっ、う、うんちしながら、ゆ、悠美にっ、お、おま○こ擦られ、こ、この人にキスされるなんて》

永い時が経ったような気がした。

彼の唇が離れ、悠美の指が私の膣孔から抜け出、何時ものように悠美の唇が私の唇を塞ぎ、私が噴出した愛液が流し込まれて来た。

 

一頻りキスを貪り合った後、悠美が脚立にしゃがみ、私と同じ姿勢を取った。

私の眼の前に大きく拡げられた悠美の女性器はかつて見た事もないほど、夥しく滴った粘り気のある愛液に塗れて妖しく蠢き、溢れて垂れた愛液に塗れた肛門も、まもなく訪れる快感を待ちわびてひくついていた。

私が悠美のクリトリスを口に含んで転がした瞬間、悠美の裸身が痙攣した。

「ああ、で、出ちゃうっ、は、恥ずかしいっ、う、うんちっ。い、いやっ、お、おしっこもっ。ああっ、い、一杯っ」

いきなり、尿孔が開いて激しい放尿が私の乳房に飛沫き、乾いた破裂音が何度か響くと、悠美の肛孔が開いて巨大な排泄物が大きな音を立てて落下する気配がした。

「ああっ、ゆ、優香さんっ、か、感じるのっ、い、いやっ。ま、また出るっ」

悠美が私の頭上で火を吐くように喘いでいる。

「い、良いわっ、ゆ、悠美っ、お、思いっ切りっ、イ、イキなさいっ」

私は低く呻くと、再び悠美のクリトリスを激しく吸い立てながら、二本の指を悠美の膣粘膜にめり込ませ、いたぶる様に激しく抽送し始めた。

「ああっ、イ、イクわっ。す、すごいっ、イ、イクーッ、イクーッ、イクイクイクッ。い、いやっ、ま、まだ出るっ。ああっ、ま、またっ、イ、イクわっ、イクッ、イクーッ」

何時ものように、私の指が出挿入りする度に、悠美の膣粘膜が収縮弛緩を繰り返し、その度に尿孔から夥しい愛液が噴出し、私の貌から乳房、両腕に飛沫いた。

私は尚も悠美の膣粘膜を擦り立てながら、噴出した愛液を口に受けて、飲み干し、さらに悠美の恥毛のない恥丘や太腿に飛沫いた愛液を啜り、口に含んだ。

頭上で彼が、私にしたように、悠美にキスを施したようで、悠美のエクスタシーの叫びがくぐもった獣のような呻き声に変わった。

「ああっ、す、すごいのっ、お、男の人にキスされたのっ、わ、私っ、は、初めてっ」

悠美は前日、前々日の狂乱を忘れたかのように、恍惚とした表情で喘いだ。

しかし、悠美は、私も、何人もの勃起を何度も口に含み、夥しい量の精液を?んだにも拘わらず、キスをした記憶がない事が、ふと脳裏を掠めた。

私は中腰になって、悠美の唇を塞いで、口に含んだ愛液を流し込み、悠美と分け合って?み干しながら、永いキスを貪り合った。

「さすがに私の妻が愛した悠美さんだし、悠美さんが深く愛してると言って憚らない優香さんだ。こんなに興奮するのは久し振りだ。妻とこんな戯れをしてから、もう永い時が経った」

彼は私と悠美を立ち上がらせて抱き寄せ、交互にキスを見舞いながら、呟いた。

しかし、彼は何処か遠くを見ているようであった。

「ああ、わ、私がっ、お、奥様の代わりをしますっ」

悠美が彼にしがみ付いて叫んだ。

「わ、私もっ、あ、貴方をっ、あ、愛しますっ」

彼にとって、奥様を忘れる事など出来るはずもない事は解っていた。

忘れて欲しいとも想わなかった。

私も悠美も、彼女の存在があったからこそ、知り合い、愛し合うようになり、そして今、彼と出遭い、愛し合い始めたのだから。

「ああっ、か、浣腸してもっ、い、良いですか?み、見てて下さいっ」

私と悠美がほとんど同時に訴えた。

私は悠美と抱き合ったまま、シャワーのノズルを手にしてお湯を出し、二人の排泄物が溜まったアクリル製の透明なプールに入った。

恐らく奥様が、私達が今からするように、浣腸され、あるいは自ら浣腸を施し、彼の視線に犯されたまま排泄しながら官能を貪っていたのは想像に難くなかった。

彼は、元々無口なのか、穏やかな微笑を湛えた表情を変えもせずに、私達の痴戯を見守っている。

その視線に、恥じらいを紛らわせるように私と悠美は抱き合ってキスを貪り合いながら、先ず悠美の尻肉を圧し拡げて肛門にノズルを宛がった。

「ああっ、ゆ、優香さんっ。は、挿って来るっ、い、一杯っ。す、すごいっ」

悠美の裸身が痙攣し、いやいやをするように私の唇から唇を逸らして叫んだ。

「も、もうだめっ、い、一杯っ。お、お腹っ、く、苦しいっ」

私は急いでノズルを離し、悠美に手渡した。

悠美が同様に私の肛門にお湯を注入する。

すごい勢いのお湯が私の腸腔を充たして膨らませる。

「ああっ、ゆ、悠美っ。か、感じるっ。お、お腹っ、い、一杯っ」

悠美が急いでノズルを私の肛孔から引き揚げた。

「ああ、ゆ、悠美っ、し、してっ」

「ゆ、優香さんっ、わ、私もっ、イ、イキたいっ」

何時もなら浴室で、浴槽の縁に上がってしゃがんでしたり、浴槽の縁に片脚を上げて秘部を開いて愛撫し合うのだが、この容器はそんなに縁が高くなかったし、不安定そうであった。

私達は互いに向かい合って、二人の排泄物を尻肉で圧し潰してねそべり、両脚を絡めるようにして、女性器を近付け、自ら乳房を揉み立て、指の間に挟んだ乳首を捻り転がしながら、お互いの女陰に二本の指を挿入して激しく抽送し、攪拌した。

「ああっ、す、すごいのっ、ゆ、悠美っ。か、感じるわっ。い、良いのっ」

「ゆ、優香さんっ、わ、私もっ。い、何時もよりっ、す、すごいっ」

彼が私達のすぐ傍に立って、私達の痴戯を見下ろしている気配がする。

それも、明らかに私達の貪欲な性欲を増幅させていた。

二人の女性器から起こる淫猥な夥しく滴った愛液の濁音と、火を吐くような二人の喘ぎ声が部屋中に響く。

何時もよりも遥かに大きなエクスタシーの波が立ち上がる。

「ああっ、ゆ、悠美っ、わ、私っ、も、もうイクッ」

「だ、だめっ、ゆ、優香さんっ、ま、未だ我慢してっ。い、一杯イキたいのっ」

何時もなら先にエクスタシーを迎える悠美が、清楚で上品な美貌を官能と苦悶に歪めて訴えた。

「ああ、そ、そんな事っ、む、無理よっ。ああ、う、うんちっ、で、出そうっ」

私は思わず、悠美の柔らかく解れ切っている膣孔に挿入している二本の指を三本、四本に増やし、挙句には拳を手首まで挿入して、蠢かしていた。

悠美も私の意図に気付いたのか、ほとんど同時に、私の膣粘膜奥底まで拳をめり込ませ、激しく抽送し始めた。

「ほう。フィスト ファックまで出来るとはね?何ていやらしいお嬢さん達なんだ?」

彼が私達の傍に近付いてしゃがみ込み、呻いた。

 「い、いやーっ、す、、すごいっ、み、見ないでっ。で、出ちゃうっ、は、恥ずかしいっ。イ、イクわっ。イ、イッちゃうっ、イ、イクイクイクッ。い、いやーっ、で、出るーっ」

 「ああっ、す、すごいっ、イ、イクイクイクーッ、い、いやーっ、は、恥ずかしいっ、み、見ないでっ。いやっ、で、出るっ。で、出ちゃうっ。イ、イクーッ、イクイクーッ」

 私と悠美は、何時ものように互いの膣粘膜を拳で抉りながら、同時に尿孔から間欠泉のように夥しい愛液を噴出し、そしてついに彼の視線の先で、肛門の窄まりの緊張を緩め、

肛門内部に溜まって逆巻いていた浣腸液を一気に噴出させたのだった。

 何時もなら、浣腸排泄液は二人の足許に噴出し、浴室の排泄孔に流れ去るのだが、今は二人が横たわっている、巨大な透明な器の中に溜まり始めていた。

 私と悠美の尻肉を、延々と噴出する茶褐色の排泄液が浸して行く。

 それを彼に観られていると想うと、被虐的な快感が一層激しく燃え上がった。

 私も悠美も、お互いの膣粘膜に挿入した拳を一層激しく蠢かせ、抽送させ、何時ものようにエクスタシーを貪り合った。

 「ああっ、ゆ、悠美っ。ま、またイクわっ、う、うんちも未だっ、で、出るっ、い、いやっ、イ、イクイクイクッ、イクーッ」

 「ゆ、優香さんっ。す、すごいのっ、ああっ、ま、未だうんち出てるっ。い、いやーっ、イ、イクのっ。イ、イクーッ、イ、イクーッ」

 尚も噴出し続ける愛液と排泄液、そしてその淫猥な濁音と、私と悠美のエクスタシーの叫びと止め処ない火を吐くような喘ぎが、室内に延々と響き渡る。

 「ああっ、ゆ、優香さんっ、も、もう止めてっ。わ、私っ、し、死んじゃうっ。い、いやーっ、ま、またイッちゃうっ。イ、イクーッ、イクーッ」

 「わ、私もっ、ゆ、悠美っ。も、もうっ、こ、拳っ、ぬ、抜いてっ。く、狂っちゃうっ。い、いやっ、ま、またイクッ、イ、イクイクイクッ、イクーッ」

 私と悠美の叫びが、儚い叫びだと思い知ったのは、すぐだった。

 私と悠美の膣粘膜は、私達の意志や欲望とは、既に無関係な存在になり、私達が拳を動かさなくても、自ら私達の拳を締め付け、快感の全てを搾り取ろうと蠢き始めたのだった。

 それはかつて経験した事のない、私達の媚肉の動きだった。

 二人の痴戯を第三者に曝している。

 その事を意識していた為にのめり込んだ、性の深淵であっただろう。

 強烈な快感に霞む眼で悠美を見ると、既に失神状態であった。

 それから数度私と悠美をエクスタシーの大波が襲い、私と悠美はそのまま失神していた。

 朦朧とした意識の中で、彼がそれぞれ私と悠美の裸身にシャワーを浴びせて清め、抱き上げて運ぶのを感じていた。

 排泄物で汚れたアクリル製のプールを綺麗にしなきゃ、と薄れている意識の中で呟いたものの、身体が言う事をきかない。

「本当に素敵な女性だね?貴方は。私がしますから、ゆっくりと余韻を愉しみなさい」彼がそう言って微笑みかけ、やはり朦朧とした意識の中で、私と悠美を運び終えた後、私達が排泄を曝した透明な巨大な容器を彼が傾けて排水し、シャワーで洗い流しているのを記憶し、そのまま再び失神していた。

 そんな気遣いは、男性には出来ないであろうと感じた。

 彼が女性の感性を持ち合わせているというのはあながち嘘でないかも知れなかった。

 

意識を取り戻した時、私はソファーの上で彼に抱かれていた。

 我は優しい微笑を湛えて、私の乳房を優しく撫でていた。

「貴方も悠美さんも、清楚で、上品な振る舞いを身に付けているはずの美しい素敵な女性なのに、あんな遣り方で愛し合って、快感を貪るなんてね」

 彼の表情も口調も、ただひたすら優しかった。

 「貴方には、テーブルの上に上がって愉しんでもらおうかな?」

 「ああっ、ゆ、悠美はっ?」

私は悠美が気になって、貌を起こした。

悠美は婦人科の診察台の上に裸身を横たえさせられ、太腿を大きく拡げられていた。

その大きく拡げられた悠美の秘部の中心、夥しく溢れた愛液に塗れて蠢く二つの媚孔に照準を定めるように、二つの巨大なバイヴが固定されていた。

悠美があのような強烈に淫猥な器具で快感を激しく刺激されて、恐らくエクスタシーの深淵に?み込まれ、そのまま沈み込んだままになるかも知れない。

それをうらやましくも想い、また悠美が私との愛の交歓とは別の次元に飛翔してしまうかも知れないとの危惧を抱きながらも、彼の言葉に、テーブルの方を見遣った。

「ああ、こ、こんなのっ、わ、私っ」

透明なテーブルの上に固定された二本のバイヴが私の脳裏に焼き付いた。

初めてこの部屋に入って眼にしたそれは、離れていた事もあって、それ程の巨大さを感じなかった。

しかし今、目の前にあるそれは、私の肘から手首までの太さと同じほど太く長大だった。

悠美の股間に据えられたバイヴは、その太さと長さも当然ながら、モーターの回転で前後して、男性器の抽送と同様の刺激を女性に与えるであろうが、単に男性器その物の形をしていた。

それに比して、このテーブルの上に据えられた二本のバイヴは、あからさまに男性器の形状をしているだけでなく、さらに、私はバイヴという存在を、写真や小説の中の活字で知って、それなりに理解してはいたが、その幹に彫り込まれた螺旋状の起伏は、明らかに抽送するだけであっても、男性の勃起のそれよりも遥かに強烈な刺激を女性にもたらすであろう事は容易に想像出来たのだった。

「気に入って戴いたようですね?後でたっぷりと、ね?」」

彼は、それだけ言うと、私を置いて、悠美の方に歩み寄り、モーターから伸びた鉄棒の先の、二本のバイヴの角度を調整し、悠美の秘部とバイヴにローションをたっぷり塗した後、先端をひくついている膣孔と肛孔に宛がった。

「ああっ、こ、怖いっ。こ、こんなのっ。ゆ、優香さんっ」

悠美が意識をはっきりと取り戻して貌を上げ、初めて体験するであろう化け物のような性具に触れられた戸惑いを訴えて、私の名前を呼んだ。

しかし、それは拒絶でもなく、許容でもなく、単に戸惑いでしかなかったであろう。

悠美の媚肉の奥底で疼き始めた新たな性欲は、その性具で、自らが性を貪る生き物でしかない事を悟るまで、エクスタシーの深淵に沈められるのを望んで、今打ち震えているはずだった。

私は、彼に置き去りにされたような気分に一瞬なり、ただ所在無く二人を見守った。

彼がモーターのスイッチを入れた後、再び悠美の大きく寛げられた股間に手を伸ばし、二つの性具が悠美の二つの媚孔に潜り込むように手を添えて調節している。

「は、挿って来た。あ、ああっ、か、感じるわっ。も、もうっ。い、良いのっ」

二つの性具が悠美の媚孔を正確に捉えて抽送し始めたのを確認した彼は、モーターの処からリモコンを手にして、私の傍に戻って来た。

「さあ、悠美さんが、狂ったようにイキまくるのを見物しながら、我々も愉しみましょうか?私を元気にしてくれませんか?」

テーブルの傍のソファーに裸身を縮こませている私の傍に座った彼は、そう言って微笑むと、私の手を取って自分の男根に導いた。

「ああ、ゆ、悠美と、さ、先に、す、するんじゃないんですか?」

私は、永年の念願であるであろう、悠美とのセックスを優先するのかと思い込んでいた。

しかし、彼の考えは違っていた。

「私が悠美さんと先にセックスしたら、貴方は恐らく自分だけ、仲間外れにされたような気分になるでしょう?私が貴方と先にセックスしても、悠美さんはそうは感じないはずだ。彼女はもう私によって、快感を味わっているから」

「ああっ、ゆ、優香さんっ、す、すごいのっ。か、感じるわっ、あ、貴方っ。ゆ、悠美っ、も、もうイキそうっ、い、いやーっ、イ、イッちゃうっ、イ、イクーッ、イクーッ」

彼の言う通り、悠美は彼が施した悪魔のようなエクスタシーの連鎖の扉を開かれてしまったのだ。

それは悠美にとって、彼とセックスしているのと同じ感覚であったかも知れない。

階下のフロアーで悠美が「彼女を通して貴方を愛していました」と言う言葉のニュアンスは、悠美にエクスタシーをもたらせるのが、グロテスクな性具であっても、それを通して彼に愛撫されているのと同じ感覚であったに違いないのだ。

私は?私は今さっき、悠美と彼との関係に嫉妬し、今も私を置いて立ち上がった彼が、悠美を先に愛撫するのではなかろうかという羨望を感じたばかりだった。

彼が自ら「女性的な感性」と称するのは、そんな繊細な気配りが出来るからなのかも知れなかった。

私は魅入られるように、彼の足許にひざまづき、両手で男根を包み込むように支え、先端に啄ばむようなキスを施すと、根元から先端まで舌先で何度も舐め上げる。

男性の男根に触れ、口で愛撫するのは、何人目で何度目だっただろうか?

ふとそんな疑問が心を過ったが、彼の存在がすぐにかき消していた。

唇と舌先から伝わった刺激が媚肉の奥底に性欲の疼きを立ち上げる。

それに導かれるまま、私は彼の男根の先端から口に含み、吸い立て、しゃぶり、舐め上げ、再び根元まで口に含んで吸い立てた。

湧き起こる唾液が口に溢れ、彼の男根の幹を伝って二つの肉包を濡らし、床に滴った。

「ああっ、す、すごいのっ、お、おま○こっ、お、お尻の孔もっ、き、きついっ、ひ、拡がっちゃうっ、こ、こんなのっ、ああっ、い、良いっ」

気のせいではないだろう。

背後で聴こえている不気味なモーターの回転音が上がった。

悠美の愉悦の叫びと、官能の喘ぎがそれに伴って高まった。

振り返って、愛する悠美の痴戯を観たい衝動を、彼の男根への魅力が抑えた。

「ゆ、優香さんっ、ああっ、ま、またイクわっ、あ、貴方っ、す、すごいのっ、お、おま○こっ、お、お尻っ、い、良いっ。い、いやーっ、イ、イクイクイクッ、イクーッ」

悠美のエクスタシーの叫びと、尿孔から間欠泉のように噴出す愛液の濁音が私の背中を襲った。

その瞬間、私の口の中の彼の男根が一気に勃起して、私の喉奥に突き刺さった。

 悠美が、私の名前と彼を「貴方」と呼んで、エクスタシーの波に痙攣した。

さっき、悪魔の機械で初めてエクスタシーに?まれた時も、私と彼を両方とも呼んだ。

先程は、未だ多少冷静な部分があって、私と彼に同じ程度気遣いをして、二人を呼んだかも知れなかったが、今は半狂乱寸前であった。

ほとんど無意識に呼んだのであろう。

それが嬉しかったし、彼も嬉しかったに違いない。

それで恐らく一気に勃起したのだろう。

彼の勃起が私の喉奥で停まり、私は呼吸が出来なくなった。

私が口を離そうとすると、彼は私の頭を抑え込んで、それを許さない。

「喉の奥にも実は性感帯があるんだ。それを教えてあげよう。少し苦しいがね」

彼の声が頭上から聴こえた。

私は息苦しさの余り、首を振って逃れようとしたが、許されない。

彼の勃起の先端が私の喉奥をゆっくり小刻みに刺激し始めた。

込み上げる嗚咽、湧き出る唾液、零れ落ちる涙、遠のいて行きそうな意識。

しかし、ある瞬間、彼の勃起がいきなり私の口から抜け出た。

口腔内に溜まっていた粘り気のある唾液が一気に噴出し、私の乳房を濡らし、太腿まで滴った。

彼の勃起の先端と私の唇を唾液の糸が繋いでいる。

彼が私の頭を抱えている手に力を込めて、もう一度勃起の先端で喉奥を突き、再び小刻みに刺激して来る。

「ああっ、ゆ、優香さんっ、あ、貴方っ、ゆ、悠美っ、ま、またイクのっ、い、いやーっ、イ、イクイクイクッ、イクーッ、イクイクッ」

背後で狂乱する悠美の叫びを背中で浴びながら、私はその苦悶を受け容れた。

再び襲う息苦しさに抗い、それでも彼が、苦しさを抜け出た処にあると言う快感を探して、彼の勃起を受け入れ、自らしゃぶり、吸い立て、受け容れる。

何度目だっただろうか、ふっと苦しさが遠のいた。

いや、息苦しさはそのままだったが、喉奥から快感のような刺激が媚肉に響いたのだ。

《ああ、こ、これっ?か、感じるわっ、く、苦しいけどっ、き、気持ち良い》

それは、被虐的な性感を持つ人間でしか解らない、悦びだったかも知れない。

そう感じた瞬間、苦しさから開放された。

自分で呼吸と彼の勃起の動きを調節すれば良いのだ。

私は自分で唇を大きく開いて勃起と喉との隙間から呼吸しながら、首を振って彼の勃起を逆に刺激し始めた。

「貴方は本当に賢いね。喉をち○ぽで犯されてると想うと苦しい。貴方が自分で勃起を刺激すると考える。そうすれば苦しくないんだ。妻も、これが好きでね」

上目遣いに彼を見ると、彼は優しく微笑んで私の頭に置いた手を離した。

動きを開放された私は、彼の勃起全体を舌で舐め上げ、唇を這わせて吸い立て、口に含んでしゃぶり、吸い立て、唇で扱き、さらに喉奥まで先端を咥え込んで小刻みに振動させ、唾液塗れにして彼の勃起を愛撫した。

「以前は、妻が悦ぶのを、つまり、ここでこんな器具を遣って、妻がオナニーを愉しむのを観ているのが好きだった。勿論彼女と直接セックスするのも好きだったよ。妻を失って数年、今は貴方達と直接愛し合いたいと想う。貴方と悠美さんが素敵過ぎるからかな?」

一息ついて、勃起から口を離し、尚も手指で彼の勃起を刺激しながら、彼を見上げると、彼は優しい微笑みを湛えて私の乳房を優しく揉み立てた。

「いらっしゃい。悠美さんが気になってるんでしょう?悠美さんの淫乱な姿が良く見えるように、後ろ向きになって。おま○こでも、お尻の孔でも、貴方の欲しい方へ」

私は彼に手を引かれて立ち上がり、後ろ向きになって彼の膝の上に立ち、ゆっくりと尻肉を降ろして行った。

「ああ、は、恥ずかしいけどっ、ど、どっちにもっ、ほ、欲しいんですっ。りょ、両方でっ、イ、イキたいしっ、あ、貴方にっ、どっちでもっ、イ、イッて欲しいんですっ。じ、自分でっ、き、決められないっ。こ、こんなっ、よ、欲張りなっ、い、いやらしい私をっ、き、嫌いにならないでっ。あ、貴方が決めてっ、い、挿れて下さい」

彼の勃起の先端が、尻肉を震わせ揺する度に、膣孔と肛門の窄まりを往復した。

彼は私の願いには何も応えず、ただ背後から回した手で、二つの乳房をわし掴みにして揉み立て、指先で摘んだ乳首を転がし、捻り上げ、もう片方の手の指で、愛液に塗れて勃起し切ったクリトリスを擦り上げ、揉み込み、女陰の襞をなぞり上げ、私を一層狂わせた。

彼は私に選ばせ、私の性欲の程を知りたかったようだ。

「ああっ、い、意地悪っ。さ、先にっ、お、お尻ですると、よ、汚れちゃうから、お、おま○こでっ、してっ、イ、イッてっ、い、良いですか?」

込み上げる強烈な性欲に理性を失った私は、恥じらいをかなぐり捨てて、彼の承諾を得る前に、自ら勃起の先端を柔らかく解れ切った女陰の襞で捉え、一気に尻肉を沈めた。

「ああっ、い、良いっ、す、すごいっ。お、おま○こっ、ち、ち○ぽでっ、い、一杯っ。き、気持ち良いっ。ゆ、悠美っ、み、観てっ、わ、私っ、こ、この人としてるのっ」

彼の勃起の先端が子宮孔をこじ開け、奥まで突き刺さって私の膣粘膜を充足した。

彼の恥毛の叢が私の肛門の窄まりに密着して、擦り立て、新たな快感を生み出す。

私は彼の勃起を愛撫している際から立ち上がっていたエクスタシーの波に揉みくちゃにされたくて、一気に裸身を躍動させ、前後左右上下に尻肉を揺すり立てた。

彼は相変わらず同じペースで私の乳房とクリトリスを愛撫し、ただ私が尻肉を落として彼の勃起全体を膣粘膜で締め付ける瞬間だけ、下から突き上げて来た。

しかし、今の私にはそれだけで充分な刺激だった。

「ああっ、ゆ、優香さんっ、い、一杯っ、イ、イッてっ、わ、私もっ、ああっ、ま、またイクわっ。す、すごいのっ、あ、貴方っ。ゆ、優香さんっ、み、観ててっ、ま、またっ、イ、イクイクイクッ、イクーッ」

激しい官能に霞む視線の先で、悠美が貌を上げて私を見詰めたまま、夥しい愛液を噴出して裸身を痙攣させて叫んだ。

「ゆ、悠美っ、わ、私もっ、す、すぐイクわっ、す、すごいのっ、お、おま○こがっ、ち、ち○ぽでっ、い、一杯っ、ああっ、あ、貴方っ、か、感じますっ、あ、貴方っ、ゆ、悠美っ、わ、私っ、イ、イッちゃうっ、イ、イクイクイクッ、イクーッ」

悠美のエクスタシーに痙攣する淫猥な痴戯を目の当たりにした私は、媚肉の奥底から堰を切ったエクスタシーの大波に?まれ、尿孔から夥しい愛液を間欠泉のように噴出しながら裸身を痙攣させ、乳房とクリトリスを愛撫している彼の腕をわし掴みにして叫んだ。

「何て素敵なお嬢さん達なんだ。二人共。こうしていると妻の事を忘れられそうだよ」

彼が私の膣粘膜を隅々まで充たしている勃起をひくつかせ、乳房とクリトリスをゆっくりと愛撫しながら、私の首筋から背中に掛けてキスの雨を降らせた。

「ああ、お、奥様の事、わ、忘れてっ、ゆ、悠美と私を愛してっ。い、いいえっ、ご、ごめんなさいっ、ち、違うわっ。お、奥様の事っ、わ、忘れないでっ。お、奥様とっ、あ、貴方が出遭って愛し合って、そ、それから、お、奥様が悠美と出遭って、悠美とっ、あ、愛し合ってっ、ゆ、悠美はっ、だ、だから私の小説のファンになって、私と出遭って、だ、だから、わ、私にとっても、お、奥様はっ、た、大切な方なんですっ」

私は未だエクスタシーの名残に裸身を痙攣させながら、それでも精一杯理性を働かせ、想いを巡らせて彼に訴えた。

そして貪欲な私の性欲は、媚肉の奥底に新たに立ち上がったエクスタシーの波を求めて、膣粘膜で彼の勃起をしゃぶり立てるように収縮弛緩を繰り返しながら、ゆっくりと尻肉を揺すり始めた。

「あ、貴方っ、ゆ、優香さんのっ、い、言う通りよっ、わ、私もっ、そ、そう想ってたのっ。お、奥様がっ、わ、私を誘って、あ、愛し合うような関係にならなければっ、わ、私は優香さんと愛し合うような関係になってないわっ。だ、だから、わ、私にとってもっ、あ、貴方とっ、あ、愛し合うのに、お、奥様はっ、た、大切な存在なのっ。ああっ、だ、だめっ、お、奥様の事想い出してっ、ま、またイキそうになっちゃうっ」

「ありがとう。妻の事をそれ程大切に想ってくれて。解った。忘れようと意識するのはよそう。何時か忘れる時が来るかも知れないが、それまでは四人で愛し合おう」

彼が、言葉同様心の中で決意した様を私に伝える様に、私の乳房とクリトリスを愛撫する動きを強くした。

「ああ、あ、貴方っ、こ、今度はっ、お、お尻でっ、ああっ、は、恥ずかしいっ、イ、イキたいんですっ。い、良いですか?」

そう口走りながら、私は彼の承諾を得る前に、尻肉を浮かせて膣粘膜から勃起を抜き取り、その愛液塗れになった勃起を手に握り締めて扱きながら、先端を肛門の窄まりに宛がい、ゆっくりと尻肉を沈めて行った。

「ああっ、あ、貴方っ、き、きついわっ、で、でもっ、す、素敵なのっ、あ、貴方のっ、ち、ち○ぽっ、わ、私のっ、お、お尻の中にっ、お、奥までっ、は、挿って来るっ、す、すごいのっ、ま、未だっ、は、挿るわっ。い、一杯っ」

排泄して、浣腸排泄して、解れ切っていた肛門の窄まりも既に堅く閉じていた。

その肛孔をこじ開け、めり込んで来た彼の勃起が、私の唾液と愛液の滑りを借りて、少しずつ腸粘膜を刺激しながら圧し拡げて奥底まで貫いた。

「ああっ、ぜ、全部っ、あ、貴方のっ、ち、ち○ぽっ、ぜ、全部っ、わ、私のお尻の中にっ、は、挿った。ああっ、い、良いっ」

支えの両脚の力を抜くと、私の肛門の窄まりに彼の恥毛の叢が密着した。

「か、感じますっ。あ、貴方っ、ゆ、悠美っ、わ、私っ、こ、こんなのっ、は、初めてっ、い、良いのっ、す、すごいわっ」

激しい快感に霞む視線の先で、二本のバイヴで二つの媚孔を抽送されるのに呼応して尻肉を前後左右上下に揺すり立て、狂ったように裸身を悶えさせて言葉にならない悲鳴を上げ続けている悠美に向かって、そして私の背後で、私の心身の全てを慈しむように愛撫してくれている彼に対して、私はその快感の悦びを訴えた。

その悦びは、この男漁りの淫乱旅行で体験した十二人の地元の漁師の若者達との狂乱のセックスで、膣粘膜で、そして肛門でも二本の勃起の激しい抽送を受け容れてエクスタシーの大波に?まれて狂った、その比ではなかった。

《愛のないセックスはしない。セックスのない愛は信じない。それがどんな形の愛でも、どんな形のセックスでも》

何故か一瞬、初めて愛し合い、セックスした初恋の男性の言葉を想い出した。

「ああっ、ゆ、悠美っ、み、観ててっ、あ、貴方っ、う、動かないでっ。じ、じっとしたままでっ、わ、私っ、イ、イキますっ。は、恥ずかしいけどっ、お、お尻の穴がっ、な、中もっ、か、勝手に動いちゃうのっ。こ、こんなのっ、ああっ、す、すごいっ、イ、イクわっ、イ、イクッ、イクーッ」

そのエクスタシーは、それ程強烈なものではなかった。

しかし、悠美とのセックスで何度も体験した、心身が純粋に高まった時だけに起こり得る、膣粘膜や肛門の粘膜が意志とは無関係に自ら蠢き、官能を貪る状態であり、例えばキスを貪り合っているだけでも、乳房を愛撫し合っているだけでも、穏やかではあるが、心底満ち足りるような、そんな満足感を私にもたらせたのだった。

ふと視線を上げると、私の穏やかな身心の反面、悠美がついにエクスタシーの連続地獄に突入したようだった。

「ゆ、優香さんっ、わ、私っ、し、死んじゃうっ。ま、またイクわっ。イ、イクイクイクッ、イクーッ。ああっ、お、おま○こっ、お、お尻の孔もっ、ひ、開いたままみたいっ。か、感覚がなくなって来たっ。で、でもイクのっ。ああっ、し、死んじゃうっ。い、いやーっ、ま、またっ、イ、イクーッ、イクイクイクーッ」

まさに悠美が言葉にした通り、ペースを最大にした巨大な悪魔のバイヴが抽送する悠美の二つの媚孔は、バイヴが外部に抜け出ても、既に洞らになったかのように閉じる事を忘れ、その内部の真紅の粘膜を露にしていた。

「い、いやーっ、へ、変になっちゃうっ。ああっ、だ、だめっ、イ、イクのっ、イ、イクッ、イクーッ、ゆ、優香さんっ、た、助けてっ、あ、貴方っ、と、停めてっ、い、いやーっ、ま、またイクッ、し、死んじゃうっ、イ、イクーッ、イクーッ、イクーッ」

悠美の裸身はエクスタシーに痙攣しっ放しで、狂乱の叫びを発し続ける口からは白く粘る唾液を滴らせ、瞳は焦点を失って虚ろになっていた。

しかし、その表情は、苦悶の色ではなく、明らかに悦びの笑みを湛えていたのだった。

セックスの快楽の深淵とは、苦悶の極限の果てにあるのだろうか?

悠美の表情は強烈な快感に歪み、酷く淫猥でこそあれ、何かを超越したかのように美しく見えたのは何故だろう?

「貴方もあんなになってみたいでしょう?」

 彼は背後で囁くと、私の裸身を抱えて、勃起を私の肛門から引き揚げた。

「ああっ、い、いやっ、ま、未だっ、」

そして、私の願いも空しく、彼は完全に失神状態になって身動きもしない悠美に近寄り、バイヴを悠美の二つの媚孔から抜き去った。

悠美の二つの媚孔は先程の強烈な抽送を受け容れていた時同様、大きく洞らを拡げ、内部の赤い粘膜まで曝し、夥しく塗れた愛液に濡れ光っていた。

「続きはテーブルの上で、充分愉しんで、私と悠美さんに見せて下さい」

彼が悠美の裸身を抱えてソファーに戻り、私を促した。

私は媚肉を激しく疼かせているエクスタシーの揺らめきに衝き動かされ、よろけるようにテーブルに近寄り、上に上がった。

上を向いて二本並んでそそり立つ巨大なバイヴ。

それは悠美の二つの媚孔を貫いて躍動したバイヴより巨大ではなかったが、それでも私の腕から先程の太さと長さを誇り、何よりも、正に男性の勃起そのものの形状をしているだけでなく、幹の凹凸が異常に誇張されて施されていた。

これを私の膣孔と肛孔に受け容れて、私が動いたら。

それを想像するだけで、媚肉の奥底が再び激しく疼き出した。

まして、二つのバイヴからはコードが延びていて、ソファーのサイドテーブルの上のリモコンに繋がっていた。

それを作動された時の自分を想像すると、それだけで意識が遠くなりそうでさえあった。

彼の方に向き直り、和式の女性便器にしゃがむように腰を沈め、二本のバイヴに震える手で触れてみる。

指からもそのバイヴの持つ妖しい魅力が伝わって、私を狂わせようとする。

震える裸身をずらして位置を調整し、二本のバイヴの先端を自ら膣孔と肛孔に導き、先端をわずかに潜らせる。

「ああっ、こ、こんなっ、は、恥ずかしいっ、み、観ないでっ」

たった今、彼の巨大な勃起を受け容れて私にエクスタシーをもたらせた二つの媚孔が、尻肉をゆっくりと沈めて行くと、バイヴを受け容れ、?みこんで行く。

「悠美さんも気が付いたようだから、二人で観ててあげる。たっぷり愉しみなさい」

彼の声に視線を上げると、彼が悠美を背後から抱いて、乳房とクリトリスを愛撫し始めていた。

「ああっ、わ、私っ?ああ、す、すごかったのっ。し、死んじゃうかと想った。い、いいえっ、あ、あのまま死んでも良いと想ったわっ。ああ、貴方っ、き、気持ち良いっ」

悠美が彼に甘えるように、彼の愛撫に向かって乳房を突き出し、両脚をさらに拡げた。

私は二人を見詰めながら、尚も尻肉を沈めて行った。

「ああっ、す、すごいっ、き、きついっ、で、でもすごいっ。こ、こんなっ」

そして私の尻肉がテーブルに密着した時、二本のバイヴの先端は、私の子宮口を圧し開いて子宮壁まで貫き、肛門粘膜奥底までめり込んでいた。

「ああっ、は、恥ずかしいっ。こ、腰がっ、か、勝手にっ、う、動いちゃうっ。き、気持ち良いのっ、か、感じるっ、す、すごいっ」

私は、二人の視線の先で、自ら乳房を揉み立て、指で挟んだ乳首を擦り、捻り上げ、クリトリスを揉み込みながら、尻肉を前後左右上下に振り立てていた。

 手で触れ、眼で確かめたその巨大な二本の勃起を象ったバイヴは、幹に浮き上がった血管がことさら強調され、螺旋の起伏を刻み込まれていた。

それが単純に膣粘膜や肛門粘膜に対して垂直方向に抽送されたとしても、回転して抉る様な刺激をもたらすのは、想像出来ていた。

それは悠美とのフィストファックに多少馴れ始め、拳を、膣粘膜と肛門粘膜を抉るように捻る動きを加えられるようになり、その刺激を思い知っていた私には、悠美が先程エクスタシーの底無し沼に沈められた悪魔のような性具よりも、むしろ強烈な刺激を私に与えるのではないかとさえ、想ったのだ。

そして、それは案の定、いや、私の想像を遥かに超えていた。

「ああっ、い、いやっ、こ、こんなのっ、は、初めてっ。す、すごいっ、か、感じるっ、し、信じられないっ。ね、ねえっ、ゆ、悠美っ、あ、貴方っ、わ、私っ、も、もうイクわっ。だ、だめっ、イ、イッちゃうっ。イ、イクイクッ、イクーッ」

私はバイヴ自体初めての経験だったし、ましてこんなグロテスクで強烈な刺激をもたらせるであろうバイヴが二本も、私の最大の性感帯である膣粘膜と肛門粘膜を貫いて刺激するのを恐れて、遠慮がちにしか、動いていなかったのである。

しかし、その快感は、やはり、私の想像を超えていた。

悠美の拳を二つ受け入れて刺激されるのも強烈な快感をもたらせた。

バイヴはどんなに微妙な動きをして、性感帯を刺激しても、それは所詮無機的な、感情を含まない愛撫でしかないはずであった。

それなのに、これ程強烈なエクスタシーを覚える私は、何なのだろうか?

悠美も、先ほどの、無機的なバイヴでの刺激でもたらされたエクスタシー地獄の中で、私とのセックスでは決して見せた事のない、狂気に近い悦びの表情をしていた。

それがただ単に性感帯を機械的に刺激され続けた結果としてのエクスタシーであり、愛情から湧き出でる官能とは別の境地であったであろう。

先日の六人の若者との乱交、十二人の若い漁師達との乱交でも、悠美は、そして私もエクスタシーの底無し沼の深淵に沈んだ。

性的な快楽とは、もしかしたら、愛情とは無縁の肉体的な、物理的な刺激でもたらされるのかも知れない。

私達は、理性で、愛情に連結させようとしているだけなのかも知れなかった。

ただ、悠美もそうであっただろうが、私自身も、悠美をエクスタシー地獄に沈めたバイヴも、今私を貫いている、この悪魔のようなバイヴも、愛すべき彼が仕掛けた物である、という事に、自らを納得させようとしていたのだった。

私はエクスタシーに裸身を痙攣しながら、再び媚肉の奥底に立ち上がったエクスタシーの波に?まれながら、自問自答をしていた。

その瞬間、彼がリモコンのスィッチを入れ、私の二つの媚孔に埋まり込んでいる二つの巨大なバイヴが首を振りながら回転し始めたのだ。

「い、いやーっ、だ、だめーっ、いやいやいやっ。ああっ、こ、こんなのっ。だ、だめーっ、イ、イクイクイクッ、イ、イクーッ」

私は自ら尻肉を振り立て、快感を貪ろうとする前に一気にエクスタシーの波に?まれた。

 「い、いやーっ、ま、またイクっ。す、すごいっ、か、感じ過ぎるっ。お、おま○こっ、お、お尻の孔もっ。き、きついわっ、あ、貴方っ、ゆ、悠美っ、イ、イッちゃうっ、イ、イクわっ、イ、イクッ、イクッ、イクーッ」

私は強烈なエクスタシーの波に?まれ、裸身を痙攣させ、尿孔から間欠泉のような夥しい愛液を噴出しながら、激しい快感に霞む視線の先で、悠美が彼の勃起を自ら手にして腰を浮かせ、肛門の窄まりに導いて尻肉を沈めて行くのを観ていた。

「ああっ、ゆ、優香さんっ、す、素敵よっ、わ、私もっ、が、我慢出来なくなっちゃってっ。ああ、お、お尻の孔がっ、ひ、拡がってっ、ち、ち○ぽがっ、め、めり込んで来るっ、す、すごいっ、き、きついわっ。ああ、、あ、貴方っ、お、奥までっ、い、一杯よっ」

上品で清楚な悠美の美貌が、完全に快感に歪み、愛らしい唇が開いて淫猥な言葉を並び立て、火を吐くように喘いだ。

「ああっ、ゆ、悠美っ、あ、貴方っ、わ、私っ、こ、こんなの初めてっ。す、すごいのっ、し、信じられないっ。ああっ、ま、また良くなっちゃうっ」

尻肉をテーブルの上面に密着させているだけで強烈なエクスタシーが私を?み込む。

「ああっ、み、観てっ、わ、私っ、じ、じっとしててもイッちゃうのっ。お、おま○こっ、す、すごいのっ、お、お尻の孔もっ。き、きつ過ぎるっ、ま、またイクわっ、イ、イクーッ、イ、イクイクイクーッ、イ、イクーッ」

私の耳に、悠美の喘ぎ声と私の放尿のように噴出す愛液の淫猥な濁音、私のエクスタシーの叫び、そして悠美のエクスタシーの叫びが重なって、私の底無しの性欲をさらに刺激し、二つの媚孔は、じっとしていてもエクスタシーを得られるにも拘わらず、自らの尻肉を振り立てずにはいられないほど、貪欲に快楽を貪る器官に成り果てていた。

私は媚肉の動きに全身を支配され、自ら巨大なバイヴを咥えこんだ尻肉を狂ったように前後左右上下に躍動させ、強烈なエクスタシーの嵐の中に自らを沈めて行った。

「ああっ、イ、イクイクイクッ。つ、続けてイクわっ。あ、貴方っ、ゆ、悠美っ。す、すごいのっ、バ、バイヴッ、お、おま○こっ、お、お尻の孔にっ、め、めり込んでっ。わ、私っ、か、体が勝手に動いちゃうっ。い、いやーっ、ま、またイッちゃうっ。イ、イクーッ、イ、イクイクイクッ、イクーッ」

「ゆ、優香さんっ。あ、貴方っ、ち、ち○ぽっ、お、お尻がっ、す、すごいのっ。お、奥までっ、ひ、拡がってっ。め、めり込んでるっ。すごいっ、た、堪らんないっ。イ、イッちゃうっ。イ、イクッ、イクイクイクッ。イクーッ」

悠美も、先程私がそうであったように、乳房とクリトリスを彼の愛撫に委ねて裸身を激しく悶えさせ、自ら彼の勃起を肛門粘膜で締め付け、尻肉を上下左右前後に激しく揺すり立てて、エクスタシーの大波に?まれていた。

「いやーっ、も、もうっ、と、停めてっ、し、死んじゃうっ。イ、イクッ、イクッ、イクーッ。ああっ、ま、またイクッ、き、気が狂っちゃうっ、い、いやっ、あ、貴方っ、ゆ、悠美っ、も、もうだめっ、し、死ぬっ、死ぬーっ」

私は、尻肉を振り立てる気力も失せ、裸身だけが激しく痙攣するのを感じながら、ただバイヴの強烈な蠢きに翻弄され続け、薄れ行く意識の中で、悠美が断末魔のように叫んで動きを停止し、裸身を硬直させて仰け反るのを見ていた。

 

「い、いやーっ、な、何っ?お、お尻っ、き、きついっ」

「ああっ。か、浣腸っ?お、お腹っ、く、苦しいっ」

悠美も失神していたのだ。

肛門の奥底に異様な刺激を覚えて私の方が先に意識を取り戻し、二人の所在を知ったのは、最初に排泄を彼に曝し、互いに浣腸し合って、膣粘膜に拳を挿入して貪り合い、排泄しながらエクスタシーの波に?まれる痴戯を曝した、あのアクリル製のプールであった。

シャワーのノズルに、二本のビニール管が粘土のような物質で固定され、そのビニール管が私と悠美の肛門に深く挿入されて、バイパスの役割を果たし、私と悠美の肛門に同じ湯量の浣腸が施されているのを知った。

「二人共、すごく素敵だったよ。綺麗で、淫乱で。妻がいたら、どんなに悦んで、一緒に愉しめたか」

彼がプールの縁に腰掛けて、寂しそうに遠くを見る眼をしながら、呟いた。

「ああっ、う、うんちっ、で、出ちゃうっ。み、観ないでっ、は、恥ずかしいっ」

「い、いやっ、は、恥ずかしいっ、で、出ますっ。う、うんちっ、み、観ないでっ」

私と悠美が同時に喘ぎ、肛門の窄まりが排泄音を立てて拡がり、腸粘膜を膨らませていた排泄液が噴出し始めた。

排泄液と言っても、先程、いや、記憶にはないが、私と悠美が悪魔のようなバイヴと愛おしい彼の勃起でエクスタシーの嵐に狂う前、排泄し、浣腸洗浄したばかりだったので、出て来る液体は無色透明であった。

私と悠美は、その恥態に裸身を硬くしながらも、同時に彼の勃起に手を伸ばした。

「わ、私もっ、お、奥様とっ、い、一緒にっ、こ、こうしたかったっ」

悠美が喘いで、彼の勃起の先端を口に含んで吸い立てた。

「私もっ、た、多分っ、そ、想像でしかないけれどっ、い、今っ、お、奥様がここにいらっしゃったら、ど、どんなに素敵か?」

それは、私の正に本音であった。

彼、そして彼と悠美に対する遠慮や気兼ねではなかった。

人間として最低の、恥ずべき行為である排泄を自分以外の人間の視線に曝し、恥ずべき排泄の為にだけ存在するしかない肛門を刺激して、刺激されて快楽を得るという、異常な性癖を持つ人間が、多く存在し、まして身近に一人でも多く、愛すべき対象として存在するのはこの上ない悦びであったからだ。

私は首を傾げて、悠美が愛撫していない彼の二つの肉包を口に含んでしゃぶり立てた。

「ああ、ず、ずっとっ、出っ放しよっ、は、恥ずかしいっ」

「わ、私もっ、あ、貴方がっ、み、観てるとっ、は、恥ずかしくて堪らないっ」

私と悠美の肛門からは、お湯が腸内に限界まで溜まると肛門の窄まりを圧し拡げて噴出し、また窄まりを閉ざして腸内を充たすと、窄まりをこじ開けて噴出する、物理的な循環を繰り返していた。

肛門から噴出す排泄液は完全に透明であった。

それでも、浣腸を施され、腸内に溜まった排泄液を噴出すという行為は、勿論強烈な恥じらいを伴うものであった。

「悠美さんも優香さんも美しい。下着を脱ぐ時、全裸になった時、うんちを曝した時、浣腸を施し合った時、エクスタシーを求めて排泄しながら拳で愛撫し合った時、バイヴで強烈なエクスタシーに?まれて狂った時、全てに慎ましい恥じらいが失われてなかった」

彼が私と悠美の乳房に手を伸ばし、優しく揉み立てながら乳首を指の間に挟んで転がし、捻り上げた。

「い、いやっ、い、言わないでっ、お、想い出してもっ、は、恥ずかしいっ」

「い、いやっ、は、恥ずかしいっ、あ、貴方がっ、の、望んでると想ったからっ」

私と悠美は、彼の言葉に言い訳し、恥じらいを隠すように、私が彼の勃起を、悠美が二つの肉包を、手指と口で愛撫し始めた。

「そうだね。愛する人が望むなら、どんな恥ずかしい事でも、恥じらいをかなぐり捨てて曝す。愛する人の前でどんなに着飾っても、上品に振舞っても、お腹が空いたら食べるし、膀胱や腸内に溜まったら、おしっこもうんちもおならもする。生きていれば毛も延びて来る。それを見た目に美しくなろうと、眉や腋毛を剃るし、鼻毛も抜く。手足の脱毛もするし、当たり前のようにお化粧をする。それで本当に美しくなれるのだろうか?いや、美しく見えるようになるかも知れない。だけど、それは見た目だけであって、本当に美しく生きている事にはならない。だって、人間は生きている以上、美しく見えない行為を必然的にするのだから」

彼の言葉を聴きながら、私と悠美はずっと、交互に彼の勃起を唾液塗れにしてしゃぶり、喉奥まで吸い立てて刺激し、舐め上げ、二つの肉包を口に含んで転がし、吸い立てた。

「大切なのは、愛する相手に、どれだけ自分の恥ずかしい部分を曝け出し、それを受け容れ合えるかという事だと想っていた。そして、妻と愛し合うようになったのは、ただその一点に対する考えが一致したからだったんだ」

私と悠美の肛門からは、腸内に溜まったお湯が間欠泉のように噴出していた。

「自慢する訳ではないけれど、妻と愛し合う前は、沢山の女性と愛し合ったし、一晩だけのセックスを何度もした。だけど大抵の女性は、洋服を脱いで全裸になる時、性欲の虜になった時、そして一番無防備になる、お互いに満足し合った時、正体を曝す。そしてほとんどの女性がそこで美しさを失う。妻は私と愛し合うようになって約八年、うんちもおしっこも、おま○こでも、お尻の孔でもオナニーして見せた妻が、私の視線の届く処では絶対着替えとお化粧をしなかった。彼女は、着替えて着飾る、お化粧をして美しく見せる事が、排泄や放尿、性欲を曝け出す事よりも、無意味である事を理解していたのだと想う」

私と悠美は、彼の言葉の一つ一つに心を動かせられながら、彼の勃起を愛撫し、時折視線が合い、求めるままにキスを貪り合った。

「悠美さんも、優香さんも、お互いに愛し合っているし、私もその関係の中に入れてもらえそうな気がしているのだが、もしお互い、相手にもっと深く愛して欲しいと願う時、見栄えの良い衣装に身を包み、厚い化粧を施すだろうか?欧米の文化圏では、妻は夫に自分の美しさを見直してもらえるように、朝晩化粧を施し、きらびやかなアクセサリーや華やかな洋服に身を包み、日本では、妻が、自分の夫が対外的に、オフィシャルな人間関係の中で、恥ずかしい想いをしないように、お化粧を施し、それなりの見繕いをすると、得体の知れない、何とか評論家と言う人間が、訳の解らない主張をしているのを、新聞で読んだ事があったが、私はそんな女性を信じない。愛する人が愛する相手に望むのは、相手の裸の肉体であり、裸の心であるはずだ。素顔に厚化粧を施したり、宝石や高価な洋服で着飾って、愛する人の心を抱き留めようなんて、愚の骨頂と表現されるべきなんだ」

「ああっ、ま、未だ出てるわっ。で、でもっ、き、気持ち良いのっ」

「私もっ、き、気持ち良いっ、ああ、また出るっ」

彼の言葉の一つ一つを噛み締めながら、彼の勃起を唾液身塗れにして唇と舌で愛撫する。

悠美が幹を愛撫する時私が二つの肉包を愛撫し、私が幹を求めると、悠美が肉包を口に含んで、しゃぶり、吸い立てた。

「私も貴方達と一緒に終りたいのだけど、どうして終ったら良いのだろうか?二人の女性を相手にするのは初めてなのでね」

彼が私達に問い掛けた。

「ほ、本当は私の中で、イ、イッて欲しいけど、や、やっぱり、ゆ、悠美の中でイッてやって下さい。それは、多分悠美が永い間願ってた事だろうと、想うから」

私はすかさず応えた。

「ああっ、ゆ、優香さんっ、あ、ありがとうっ、で、でもっ、ゆ、優香さんに悪いわっ」

悠美が私に抱き付いて声を震わせた。

「いや、やっぱり二人同時にしよう」

彼はそう頷くと私達の肛門からビニール管を抜き去り、私と悠美を傍のマットの上に横たわらせた。

「何時ものように、抱き合いなさい」

私は、悠美の上に覆い被さってキスを貪り、乳房を愛撫し合い、新たな官能の疼きに裸身を悶えさせた。

彼は私と悠美の足許にひざまづき、先ず私の二つの媚孔に巨大なバイヴを挿入して来て、電動スイッチを入れた。

「ああっ、い、良いわっ、あ、貴方っ、す、素敵っ、か、感じるわっ、お、お尻っ、おま○こもっ、い、一杯っ」

テーブルの上に固定され、私の二つの媚孔を貫いて私を快楽の底無し沼に沈めた悪魔のバイヴほどの巨大さではなかったが、その二本を彼の手が操っていると想うと、まるで彼の勃起で貫かれ、愛撫されているような心持ちがした。

「ああっ、あ、貴方っ。ち、ち○ぽっ、い、良いっ、お、おま○こっ、い、一杯っ、か、感じるっ。す、すごいのっ」

彼の勃起が悠美の膣粘膜を貫き、私の媚孔のバイヴを操る動きに併せて抽送を始めた。

「悠美さん。お尻にこれを挿れなさい」

悠美は彼から手渡された別の妖しく蠢くバイヴを受け取った手を下から伸ばし、自らの肛門にめり込ませ、そのまま彼の動きに併せて蠢かせた。

「ああっ、い、良いのっ、す、すごいっ。あ、貴方のっ、ち、ち○ぽとっ、バ、バイヴが擦れてっ、か、感じるっ、き、気持ち良いっ」

「ああっ、貴方っ、お、おま○こっ、お、お尻もっ、い、良いっ」

彼が悠美の膣粘膜に勃起を抽送しながら、絶妙な動きでバイブを操り、私の媚孔を愛撫する。

私と悠美はキスを貪り合い、乳房を愛撫し合って、官能の海を漂った。

激しくはないが、穏やかにたゆたう快感の波が私達の裸身と心を揺らしていた。

「ゆ、優香さんっ、わ、私っ、う、嬉しいっ。ず、ずっと、こ、こうなりたかったのっ。か、彼とっ。で、でもっ、わ、忘れたかったからっ、ゆ、優香さんと愛し合ってっ、で、でもっ、と、時々彼の事を想い出してっ、も、もし叶うなら、ゆ、優香さんと三人でって。ご、ごめんなさい」

悠美が、彼の動きに併せて尻肉を振り立て、右手を動かして自らバイヴを操り、肛門を抽送しながら、涙に潤んだ瞳で私を見詰めた。

「あ、貴方が、奥様と知り合って、未だ見た事もない彼さえ、あ、愛するようになって、でも、奥様が亡くなって、そ、そんな経験をしたから、私は貴方と巡り合って、あ、愛し合うようになって、だ、だから、わ、私っ、ほ、本当に感謝してるのっ、だ、だって、お、お尻で感じるようなっ、お、おしっこやうんちするのっ、み、観られて感じるようなっ、へ、変態っ、わ、私だけだと想ってたからっ。お、同じ変態の貴方と知り合って、あ、愛し合えるようになっただけでも、き、奇跡だと想ってたのに、そ、それを見守って、受け容れてくれる、か、彼と、あ、愛し合えるなんて、わ、私も時々・・・」

私は、ふと、私の肉体と感性にわずか一夜で、この性癖を目覚めさせた初老の紳士の事を想い出して、それを言葉にしようとした。

それを遮ったのは、悠美のエクスタシーの叫びだった。

「ああっ、あ、貴方っ、イ、イクのねっ?い、一杯出してっ。わ、私もっ、イ、イキますっ。ああっ、す、すごいっ、で、出てるっ。イ、イクわっ、イ、イクーッ、イクーッ」

彼が射精したのだろう、悠美が尻肉を浮かせ、肛門を抽送しているバイヴの動きを速めてエクスタシーの波に?まれ、裸身を痙攣させた。

彼が悠美の膣粘膜への勃起の抽送を速めながら、私の二つの媚孔に咥え込ませているバイヴを激しく抽送した。

「ああっ、わ、私もっ、イ、イクッ、イクーッ、イクーッ」

「ああっ、あ、貴方っ、う、嬉しいっ」

悠美は眼を閉じて裸身を痙攣させたまま、彼が膣粘膜奥底で射精しているのを、その動きも、精液も、わずかでも逃さないかのように、貪っているようだった。

私は悠美の表情の余りの美しさに、思わず、込み上げる熱い喘ぎに閉ざす事の出来ない悠美の唇に唇を重ね、貪り吸った。

「ああっ、あ、貴方っ?わ、私もっ?」

彼が私の肛門を貫いていたバイヴを抜き去り、悠美の膣内で射精した勃起で貫いて来た。

私の肛門の奥底で彼の勃起が跳ねて、精液が噴出したのを感じた。

さらにその瞬間だった。

「ああっ、お、おしっこっ?す、すごいっ、イ、イキますっ。イ、イクッ、イクーッ」

彼は私の肛門の奥底まで勃起で貫き、夥しい放尿を始めたのだ。

私は悠美にしがみ付き、尻肉を限界まで突き出して彼の勃起を締め付け、エクスタシーの波に?まれて痙攣した。

「ああっ、わ、私にもっ。せ。精液っ、う、嬉しいっ、ああ、お、おしっこっ、い、一杯出てるっ。ま、またイクわっ、イ、イクッ、イクーッ」

「わ、私のっ、お、お尻にもっ、お、おしっこっ。す、すごいっ、か、感じるっ。イ、イクわっ、イ、イクイクイクーッ」

私がエクスタシーに?まれた後、彼は再び悠美の肛門を貫いて放尿し、悠美は再びエクスタシーの波に?まれて裸身を痙攣させ、ぐったりとなった。

そのまま、私達三人は彼を真ん中に挟んで、抱き合い、何処をどう愛撫するでもなく愛撫し合いながら、心地良い疲れに誘われて眠りに落ちていた。

 

「ああ、気持ち良いわ」

「ううん、か、感じちゃうっ」

ふと目覚めると、彼が伸ばした両手で私と悠美の女性器を掌に包み込んでゆっくりと愛撫していた。

指をクリトリスや女陰の襞に遣う訳でもなく、ただ女性器全体を掌で覆って、柔らかく優しく蠢かしていたのだ。

それは私の女性器だけでなく、肉体だけでなく、心も全存在を包み込んで愛撫していた。

私は幼い頃、眠れなくてぐずっている時、母親が添い寝して髪の毛と背中を、私が眠りに落ちるまで何時までも撫で擦っていてくれた、その時の安らぎを想い出していた。

私の部屋のリヴィングと窓の方角が同じで、窓から挿し込む夕陽が部屋全体と私達三人の裸身をシャクナゲ色に染めていた。

彼の男根に触れたくて、股間に手を伸ばすと、そこには悠美の手があった。

先刻彼に浣腸を施されながら彼の勃起を口で愛撫した時のように、私が彼の男根を愛撫すれば、悠美が肉包を、悠美が男根を求めれば私が肉包を愛撫した。

三人とも心地良い快感に浸った。

しかし、それは相手の性欲を燃え上がらせようとする愛撫ではなかった。

ただ愛おしい相手の最も大切な部分に触れていたい、それだけの想いで、永い時間そうしていたのだった。

「日が暮れて来たね?私は明日の昼、東京に帰らなきゃいけないので、このまま貴方達と愛し合いたいのだが」

彼が夜の帳に包まれ掛けている窓の方を見遣って、手の動きを停めた。

「勿論、私も、そ、そうしたい」

私が裸身を起こすと、悠美も半身になって裸身を起こした。

「ホテルのコテージに戻って精算して、荷物を取って来ようよ」

悠美がホテルの名前を告げると、彼も起き上がった。

「あそこのホテルの最上階のレストランで美味しい魚が食べられるんだ。行こうか?」

「そう言えば、お腹が空いてたわ」

「うん。昔『お腹と背中がくっついた』って、歌があったわね?そんな感じよ」

私達はシャワーを浴びると、洋服に着替えて、出掛けた。

彼と出遭う前に歩いた道は、日が暮れたせいでもないだろうが、何処か違う道に思えた。

彼と出遭う前は、ただこの淫猥なセックス三昧の旅行を満喫出来た爽快感で一杯だった。

今は、愛し合う対象が二人になった、その二人と歩いていた。

「お二人さん。お気持ちはあり難いけど、素敵な二人と腕を組んで歩きたいんだけどね」

有名な彼が、避暑地とは言え、女性二人と寄り添って歩いているのを、誰が見付けてマスコミの話題になるかも知れない。

そう感じて、私も悠美も彼から少し離れて後を着いて歩いていたのだ。

そんな私達の手を取って、彼が私と悠美を両脇にして腕を組んだ。

「い、良いんですか?」

「勿論、良いさ。写真雑誌に撮られて、インタヴューされたら、新しい恋人が二人も一度に出来たって、自慢してやるさ。それより、貴方達の方が、迷惑かね?」

「私は良いの。親に反対されたって。もう関係ない生活してるし。それに愛しちゃってるんだもん。ねえ、優香さん」

悠美が彼の向こう側から、何時もの少女のような清楚で純真な笑顔を私に向けた。

「私も平気。うちの親は、私が会社を辞めて、結婚もしないで、ぶらぶらしてるって想って愛想をつかしてるみたいだから。いやらしい小説書いてるのは、勿論内緒だし、娘があんな小説書いてるって知ったら、世間に顔向け出来ないって、夜逃げするかも」

私も心の底から込み上げて来る嬉しさを隠し切れないまま、彼の腕にしがみ付いた。

ホテルまで一〇分程の道程で人通りは多かったが、ただ中年の紳士が若い女を両脇に抱えて歩いているのに羨望の眼を向けるだけで、街灯の明かりはあったが、彼の正体を解った者はいなかったようだ。

ホテルで精算を済ませ、最上階の高級そうな割烹の暖簾を潜って窓際の席に落ち着く。

眼下の湾曲した砂浜のあちらこちらで、数人の若者のグループや家族連れが花火を楽しみ、それから離れた暗がりで、恋人達が身体を寄せて愛を語り合っていた。

彼らの中にも、私達同様、排泄を曝して官能を貪ったり、アナル セックスでエクスタシーに?まれたりするカップルがいるのだろうか?

視線を上げると、波一つない真っ暗な海が拡がり、遠い水平線に色とりどりの宝石を不規則に繋いだネックレスのように漁火が並び、さらに視線を上げると満天に煌く星々。

天の川銀河が白く天空を覆って輝いていた。

その海と空が融合した大自然の様が、深い官能の深淵に心身を沈め、激しいエクスタシーに?まれる瞬間、閉じた瞼の裏側に瞬間に弾ける映像と同じように想えた。

彼にオーダーを任せたまま、美味しいワインと運ばれて来ると新鮮な魚料理に舌鼓を打ち、他愛もない会話を交わしながら、何時か心身共充たされていた。

そんな時、彼がワイングラスを手にして、真顔になった。

「性欲を覚えていない時に、冷静に聴いておいて欲しい事があってね。アナル セックスや浣腸、排泄、所謂スカトロと言うのだけれど、そんなテーマの小説や映像は世の中にごまんとあるのだけれど、私はあの類が嫌いでね」

彼は優しい微笑を湛えながらも、真剣な表情だった。

「小説を沢山読んだし、映像も沢山観た。だけど内容は、ほとんど貞淑な、上品な、あるいは真面目な女性を、騙して陥れ、緊縛したり、監禁したり、恐喝したりして、女性を心身とも拘束した状態に置いた上で、多数の男性の前で浣腸し、排泄させ、肛門を指やバイヴ、男性器で甚振る内容ばかりだった」

彼が苦々しい表情で、ワインを空け、新たに注いだ。

「私は、何冊か読んだ事があります。すごく腹が立ちました。許せないと想って」

事実、興味を覚えて何冊か読んだが、憤りを覚えて途中で放り出した。

世の男性は、こんな内容で興奮するのだろうかと想うと、男性不信に陥ったりもした。

「私も、何冊か読んだわ。すぐ嫌になって止めたわ。だから優香さんの本の解説と粗筋を読んで、もしかしたらって想って読んで。その通りだったわ。だからファンになったの」

悠美が私と彼の貌を交互に見詰めて、口を尖らせた。

「その女性達、勿論小説は架空の話だからどうでも良いし、映像の場合、女優さんは演技をしてる訳だし、仮に本当に、浣腸される事や大勢の男性に排泄を観られる事に快感を覚え、バイヴや男性器で犯されてエクスタシーに?まれたとしても、それは生理的、物理的なものでしかなくて、心情的なものではない、と想うんだ。女性のそうした性癖はあって然るべきものだと、否定はしないがね。ただそれは男性優位の状況から、女性が強制されて生まれるものではなく、女性が自身の内部から目覚めるはずだ、というのが持論でね」

「私だって、さっきバイヴでおま○ことお尻の孔を愛撫されて、死ぬ程イッたわ。それは相手が貴方だったから、悦びが深かったの。ただ単にセックスしてイクのなら、一昨日も昨日も大勢の男を相手に、イキまくったけど、あれはそうよね?優香さん」

「そうね?愛情も何もなくて、ただおま○ことお尻の孔を刺激し続けられたら、イクわ」

「その小説や映像の内容は、それで女性達が被虐的な性癖に目覚めて、愛してもいない男達の奴隷のような状態になって、それでも彼らから受ける様々な凌辱を心から悦んで受け容れる、という結末がほとんどだよね?私は、それは絶対信じたくないし、あり得ないと想う。その女性達を男達の呪縛から解き放ってやれば、彼女達は被虐的な性癖を失う事はなくても、そんなセックスの奴隷ではなくて、悠美さんや優香さんのように、本当に愛し合える相手とだけ、そんなセックスを求め合う事が出来るはずだと想ってるんだ」

「ああ、勿論、そうだと想います。私も奴隷のように凌辱される事を強制されている状態では仕方がないかも知れないけど、それを心から悦んでって言うのは信じないわ」

「私も、ましてそんな小説や映像を観て興奮する男性も信じないわ」

悠美も同意して、ワインを勢い良く?み乾した。

「少なくとも、私は貴方達を、そんな形で考えたり、扱ったりする事は絶対にないと約束するよ」

「ああ、勿論、信じてます」

「それは、さっき、貴方が私達を愛してくれた時に、解りましたもの」

「ありがとう。じゃあ、帰ろうか」

 

今度は荷物があるので、歩いて帰るのは無理だった。

タクシーで彼の別荘に戻る。

「そうだ。折角だから、泳ぎに行こうか?」

彼がリヴィングで勢い良く洋服を脱ぎ始めた。

「い、今からですか?ああ、でも、夜の海って泳いだ事ないわ。少し怖いもの」

悠美が戸惑いながらも、楽しそうに彼に背を向けて洋服を脱ぎ始めた。

「私は子供の頃、何度も泳いだわ。気持ち良いのよ。すごく」

私も彼の視線から逃れる様に、急いで全裸になると、バッグから水着を出そうとした。

「裸で泳ぐんだよ。水着はいらない」

「ええっ?だ、誰かに見られちゃうわっ、は、恥ずかしいっ」

「私は、高校生の時、夜の海で泳いでいて、全裸になった事があるけど、誰にも見られなかったし」

「心配要らないよ。この別荘の裏木戸はすぐ狭い砂浜で、一〇メートル程で海だ。南側が断崖絶壁だし、北側の砂浜は二メートルのフェンスで仕切ってある。そこから南側の岬まで、三〇メートルほどの幅でブイを浮かせて五〇センチ程のフェンスで囲ってあるからね。誰も入って来れないし、見られる事もない」

「素敵。優香さん、行こうっ」

子供のように無邪気な笑顔の悠美が、全裸になった私の手を取って歩き始めた。

私と悠美の裸身の後を、同じく全裸になった彼が追い掛けて来た。

裏木戸を抜けると、彼の言った通り、狭い砂浜の向こうはすぐに波打ち際だった。

さっき、ホテルの最上階のレストランから窓越しに眺めた風景とほとんど同じ光景が視野に拡がった。

真っ暗で波一つない穏やかな海。

波打ち際を静かにさらう波が穏やかに白く砕け、遠く水平線に漁火が点在していた。

頭上には天の川銀河が天空に白く輝いて横たわり、ずっと見上げていると、星が落ちて来そうに感じたり、身体ごと宇宙に吸い込まれてしまいそうに感じたりもした。

彼を挟んで三人で抱き合い、波打ち際まで歩いてそのまま海に浸かる。

「きゃっ。冷たいっ、で、でも気持ち良いわ」

「ああ、ワインに酔ったから、すごく気持ち良いっ」

腰の辺りまで浸かると、彼が私と悠美に交互にキスの雨を降らせる。

私と悠美も、キスを交わす。

「な、何っ?さ、三人の身体がっ、ひ、光ってるっ?」

悠美が驚きの声を上げた。

「私は何度か妻とこうして経験した事があったが、何なのだろうね?」

彼も驚いて光る海水がまとわり付く三人の身体をしげしげと見詰めた。

漁師町生まれの私は勿論知っていた。

「これは夜光虫なの。海水をかきまぜると発光するの。綺麗でしょう?すごく神秘的で」

悠美も彼も、両手で海水をかき混ぜて、まとい付く夜光虫の煌きにしばし見入っていた。

「三人の身体が光って見えるわ。すごく幻想的で素敵」

「そうなの。海水をかき混ぜると、光り続けるのよ」

三人でしばし、その美しさに見とれながら海水をかき混ぜる。

「岩場まで泳ごう」

彼に誘われて岩場まで泳ぎ、悠美と並んで岩場に腰掛け、彼が足許にひざまづいた。

悠美とキスを交し合いながら、海水に濡れた髪を掻き揚げる。

「悠美さんも優香さんも、そうしてると、御伽噺の中の人魚みたいだ。綺麗だよ」

「もう『さん』付けは止めません?私達にあれだけの事をさせておいて、それなのに、何か、未だ赤の他人みたい」

悠美が、何時もする、子供のような仕草で口を尖らせた。

「私達は、もうとっくに貴方を愛してるし、『貴方』って呼んでるんですよ」

「そ、そうだったね。でも、じ、自分からすると、貴方達が嫌がるんじゃないかって想ってね。今からそうさせてもらうよ」

彼が私達に初めて、愛想を崩して子供のような笑顔を見せた。

「ね、ねえ、あ、貴方っ。わ、私っ、ワ、ワイン、?み過ぎてっ、お、おしっこしたくなっちゃったの」

「わ、私もよっ。そ、外でおしっこなんて、こ、子供の時以来だけど。ねえ、は、恥ずかしいけどっ、み、観ててっ」

「良いよ。ゆ、悠美も、ゆ、優香も、み、観ててあげるから、しなさい」

彼がまた照れ臭そうに、口ごもりながらも私と悠美を呼び捨てにした。

私と悠美は蹲踞の姿勢になって彼の視線に向かって大きく膝を拡げた。

「ああっ、で、出ちゃうっ、は、恥ずかしいっ。み、観ないでっ」

「い、いやっ、は、恥ずかしいっ、で、出るっ」

自分から観て欲しいと望みながら、やはり反射的に恥じらいの言葉が口を付く。

二人の尿孔から噴出した夥しい尿液が、銀色の迸りになって、足許にしゃがんで見守る彼の胸から腹部に飛沫いて砕ける。

「気持ち良いよ。二人のおしっこが、おれの胸に当たって飛沫いてるっ」

彼が両手で二人の尿液を受け止め、摺り込めるように胸を撫でた。

「ああ、す、すごいっ、き、気持ち良いっ、こ、こんなの初めてよっ。ね、ねえ、い、一杯出てるわっ、み、観ててっ」

「あ、貴方っ、み、観てるのねっ、は、恥ずかしいっ、で、でも気持ち良いわっ。外で、おしっこして、貴方に観られてるなんてっ。ああ、未だ出るわっ」

彼が下から両手を伸ばし、私と悠美の膣孔から挿入した指でゆっくりと膣粘膜をこそぎ、しゃくり擦り立てた。

私と悠美は互いの乳房とクリトリスを愛撫し合いながら、まるで心身が大自然の中に融合してしまうような錯覚と共にエクスタシーの穏やかな波に?まれていた。

「ね、ねえ、わ、私っ、ほ、欲しくなっちゃったっ」

永い放尿を終えた悠美が声を震わせながら、四つんばいになって、自ら膣粘膜に二本の指を挿入し、膣粘膜を愛撫し始めた。

「あ、貴方っ、わ、私もよっ。あ、貴方にっ、お、お尻っ、し、して欲しいのっ」

私も四つんばいになって、膣粘膜を抽送し、その指を三本、四本に増やして行く。

「ああっ、い、良いっ、あ、貴方っ。う、嬉しいっ」

「す、すごいっ、は、挿って来るっ、あ、貴方のっ、ゆ、指っ」

彼の指が、私の膣孔に溢れ出した愛液を掬い取り、塗し、さらに自分の唾液を私の肛孔に垂らして、指を二本、三本とめり込ませて来た。

「驚いたね。妻も、丁度この岩場で四つんばいになって、自分でオナニーしながら、お尻の孔を私に愛撫されるのを好んだんだ」

彼はそう言いながら、尚も指を四本にし、ゆっくりと確実に私達の肛門粘膜を圧し拡げて来た。

「ああっ、お、奥様と一緒にっ、わ、私達を愛してっ。ああっ、き、きついわっ、で、でもっ、や、止めないでっ、あ、貴方の拳っ、お、お尻に欲しいのっ。ああっ、お、おま○こがっ、い、一杯よっ」

「わ、私もっ。こ、拳がっ、お、おま○こにっ、は、挿ったわっ。わ、私のお尻の孔にっ、あ、貴方の拳っ、い、挿れてっ。ああっ、は、挿って来るっ、す、すごいっ」

ほとんど同時に私も悠美も、自分の拳を膣粘膜に咥え込んだ。

「妻は、あの二階のバイヴを受け容れられたが、自分の拳をおま○こに挿れた事はなかった。まして私の拳をお尻の孔に欲しがる事なんて、考えた事もなかった。本当にいやらしいお嬢さん達だ」

「ああっ、い、言わないでっ、は、恥ずかしいっ、だ、だって、欲しいんですっ、あ、あなたの拳をっ、お、お尻にっ、あ、愛してるのっ」

「い、いやっ、は、恥ずかしいっ。で、でもっ、ほ、欲しいのっ、お、お尻にっ、あ、貴方の拳っ。それでっ、イ、イキたいのっ」

私も悠美も声を震わせて叫び、彼の拳を求めて尻肉をさらに突き出した。

彼の拳の最も太い親指の付け根が肛門の窄まりを圧し拡げてめり込もうとしていた。

やはり男性の拳は、私自身の拳、悠美の拳よりも遥かに巨大だった。

しかし、私も、そして恐らく悠美も、彼の拳をどうしても肛門に受け容れたかったのだ。

彼は尚も私達の愛液を掬い取り、唾液を肛孔に垂らして、抽送を続けた。

彼の拳が少しずつ、馴染んで柔らかく解れ切った肛門にめり込んで来た。

もうすぐ親指の付け根の最も太い部分が肛孔を貫く。

その予感だけで、私は激しいエクスタシーの大波に?み込まれた。

「ああっ、あ、貴方っ、き、きついっ。お、お尻の孔っ。で、でもっ、す、すごいっ、イ、イクわっ。す、すごいのっ。イ、イクッ。イクイクッ、イクーッ。い、いやーっ。は、挿ったっ、き、きついっ、う、動かさないでっ。ああっ、ま、またっ、イ、イクッ、イクイクイクッ、イクーッ」

私が強烈なエクスタシーの大波に?まれた瞬間、膣粘膜と肛門粘膜の周辺に筋肉が一瞬弛緩したのだろうか。

彼の拳が一気に肛孔をこじ開けて貫いて来たのだ。

「い、いやーっ。す、すごいっ、は、挿ったわっ。イ、イッちゃうっ。イ、イクイクイクッ、イ、イクーッ。ああっ、あ、貴方っ。う、動いちゃっ、い、いやっ、ま、またイッちゃうっ。き、きついっ、イ、イクーッ、イクイクイクッ、イ、イクーッ」

悠美もほぼ同時に、彼の拳で肛門を貫かれて激しく裸身を痙攣させ、絶叫した。

生まれて初めて受け容れた男性の拳。

その巨大さは私自身の拳や、悠美の拳の比ではなかった。

しかし、私の肛門と悠美の肛門はそれを受け容れたのだった。

私も悠美も拳を動かしてはいないし、彼の拳も動いてはいなかった。

しかし、それでも強烈なエクスタシーの大波が裸身を痙攣させる度に、夥しい愛液が尿孔から何度も噴出していた。

肛門とは、何という、貪欲な器官なのだろうか。

いや、女性器も同様だった。

何時の頃からだろう。

悠美もそうだっただろうが、拳を女性器と肛門で受け入れ、快楽を貪るようになった頃からだ。

女性器と肛門が、自分の意志とは無関係に一層深い快楽を求めて蠢くようになったのは。

いや、恐らく、意志とは無関係にではない。

私も悠美も、心の奥底で、さらなる快楽を求めていて、女性器と肛門にその欲望に操られて蠢くのだ。

先程、恐怖を覚える程巨大だったバイブを二本同時に膣孔と肛孔で受け入れ、快楽の底無し沼に沈められたばかりであった。

それなのに尚、自分の拳を膣粘膜に咥え込んだまま、彼の巨大な拳で肛門を貫かれ、眼も眩むようなエクスタシーの大波に?まれた今、私の膣粘膜と肛門粘膜は、私自身の意志とは無関係に自分の拳と彼の拳を貪るように妖しく蠢き、さらに強烈なエクスタシーの波を立ち上げたのだった。

「ま、またっ、イ、イクーッ。あ、貴方っ、し、死んじゃうっ。イ、イクイクイクーッ」

「く、狂っちゃうっ。あ、貴方っ。だ、だめっ。イ、イクわっ、イクイクーッ」

閉じた瞼の裏側で、正にさっき見詰めていた天の川銀河を湛えた悠々たる星空の煌きが炸裂し、私は遠のく意識の中で、傍で激しく裸身を痙攣させながら岩の上にうつ伏した悠美の気配を感じていた。

 

肌寒さで、意識を取り戻す。

磯から砂浜に上がり、部屋に戻ろうとする彼を、私と悠美が背後から抱き締めた。

「もっと、こうしていたい。夜の浜辺で、全裸でいられるなんて、生まれて初めての経験だし」

「私もよ。少し寒いけど、三人で抱き合ってたら、あったまるわよ」

「そうだね。そうしようか」

彼が振り返って私と悠美を抱き寄せ、そのまま砂浜に三人で倒れ込んだ。

「気持ち良いわ。子供の頃に還ったみたい。天の川があんなに綺麗で。夏休みに独りでタオルケット持って、砂浜に出て、ずっと星空を眺めていて、気が付いたら朝だったってこと、何度もあったっけ」

本当に子供の頃に観ていた情景そのものだった。

彼が両脇の私と悠美を腕枕して乳房を優しく愛撫する。

私と悠美は彼の男根を愛撫していた。

「私なんて、東京で生まれて東京で育って、旅行もほとんど行った事がなかったわ。こんな素敵な星空も、夜の海で泳ぐのも、初めてだから、すごく感激してる」

悠美が彼の胸の向こうから貌を起こして、私を見詰め、キスをねだった。

私も貌を悠美に近づけ、悠美の唇を貪り吸う。

「私もそうだな。悠美と一緒で、旅行にも余り行かなかった。この別荘を買って、妻とこうして初めて星空を見上げた時、涙が出そうなほど感動したんだ」

彼は、無窮の星空を見上げたまま、呟いた。

多分奥様の事を思い出しているのだろう。

「これで奥様がいらっしゃったら、貴方や悠美は勿論でしょうけど、私もどんなに幸せに感じるか」

悠美も、私の唇の先で、小さく溜息をついて眼を閉じた。

「やっぱり冷えるね。中に入ろう」

彼が私と悠美を促して身体を起こした。

一階の浴室には、外から入れるようにドアが取り付けてあった。

「ああ、あったかいわ。気持ち良い」

「ほんと。気持ち良い」

彼が浴槽にお湯を流しながら、私と悠美の裸身に付いた砂を流してくれる。

「ああ、あったまったら、お、おしっこしたくなっちゃったっ」

「わ、私もっ。結構冷えたもの」

「おれもしたいな。三人でしよう」

彼がシャワーを止めて、私と悠美に向かい合った。

私と悠美は、何時も部屋でしているように、浴槽の縁に片脚を乗せて秘部を大きく拡げ、キスを貪り合いながら、乳房を愛撫し合う。

彼は私と悠美の真ん中に向かい合わせになり、私と悠美のクリトリスを指で愛撫する。

「は、恥ずかしいけどっ、き、気持ち良い。ね、ねえ、で、出ちゃうっ、ああ、出るっ」

「で、出るわっ。は、恥ずかしいっ。ああっ、み、観てっ、あ、貴方っ」

私と悠美が、キスを貪る唇を離すと同時に、激しい放尿を始めた。

「わ、私もっ、で、出るよっ」

彼が恥ずかしそうに口ごもりながらも、何時の間にか巨大になっていた勃起を突き出し、その先端から夥しい尿液を迸らせた。

男性の放尿を初めて観る私と悠美は、キスを貪るのを止めて、彼の勃起に見入った。

女性の放尿は、女陰の襞を開いて尿道を曝さなければ、何処から尿液が噴出するのか解らない行為であったが、男性のそれは、放尿という表現がまさに的確であるように、感じられた。

三人の尿液が、三人の足許に飛び散って溜まりを作った。

「私は余り気が進まなかったが、妻は私がおしっこするのを観たがってね」

「わ、私っ、男性のおしっこって、は、初めて観るけど、な、なんか、は、恥ずかしいけどっ、しゃ、射精を見るみたいで、こ、興奮するわっ」

悠美が放尿を終えてからも、秘部を拡げたまま、頬を恥じらいに染めた。

「わ、私もっ、は、初めて見たわっ。あ、貴方のっ、お、おしっこならっ、い、何時も見たいわっ」

私は、裸身を翻らせて彼の足許に沈め、彼の尿液を乳房で受け止めた。

期せずして、悠美も同様にしたのだ。

「ああ、な、何かっ、す、すごくっ、い、いやらしい気分よっ」

「わ、私もっ。か、感じて来ちゃうっ」

私と悠美は互いの乳房に降り注ぐ彼の尿液を手で擦り込むように、乳房を愛撫し合い、さらに、尿液に塗れた掌を降ろして女性器を弄り合っていた。

「ああっ、は、恥ずかしいっ、あ、貴方のっ、お、おしっこがっ、お、おま○こにっ、し、沁み込むみたいよ」

「わ、私もっ、は、恥ずかしいけどっ、す、すごく感じるっ。い、いやらしい女だって、お、想わないでっ。で、でもっ、あ、貴方にっ、お、おま○この中でっ、お、おしっこされてるみたいでっ、す、すごくっ、か、感じるのっ」

彼の放尿は未だ収まらないまま、私と悠美の乳房から流れてまた少し生え揃い始めた恥毛の叢を潤し、互いに弄り合う手指を伝って、膣粘膜まで流れ込んでいた。

私と悠美はキスを貪り合って、さらに放尿を終えるか終えないかの彼の勃起を交互に口に含み、しゃぶり、吸い立て、舐め上げた。

初めて味わう独特の臭気と味覚に、一瞬戸惑いを覚えたが、嫌悪する程のものでもなく、まして愛する彼の尿液であれば、?み込む事も厭わなかった。

私と悠美の秘部から湧き立つ猥褻な濁音、彼の勃起を二つの唇と舌が舐め上げ、しゃぶり、吸い立てる淫猥な濁音、三人の快感を求め、貪る呻きが浴室に響き渡った。

「つ、続きは、ベ、ベッドで、し、しようっ」

彼が腰を引いて、私と悠美を優しい微笑を浮かべて見下ろし、腕を取って立たせた。

ベッドに上がり、私と悠美は仰向けに寝そべった彼を挟んで四つんばいになり、彼の勃起を口で交互に愛撫しながら、自らの膣粘膜を愛撫しながら、その指を増やして行く。

彼は先程、磯でしてくれたように、二人の肛門を、ローションを塗した手指で愛撫した。

先程の磯でのフィスト ファックで洞らを開いていた二人の膣孔も肛孔も、既に堅く閉じていたが、浴室の愛撫で寛ぎ始めていたのか、すぐに自らの拳を膣粘膜に咥えこみ、次いで彼の拳も肛門粘膜で受け容れていた。

「ああっ、す、すごいのっ、あ、貴方っ、お、お尻の孔っ、ひ、拡がってっ。ああっ、う、動かさないでっ、お、お尻の孔っ、こ、壊れちゃうっ、ああっ、イ、イクわっ。み、観てるのねっ?わ、私のっ、い、いやらしいっ、お、おま○ことお尻の孔っ。す、すごいっ。か、感じるっ。イ、イクイクイクーッ」

「い、いやーっ、は、恥ずかしいっ。お、おま○こもっ、お、お尻のっ、あ、孔もっ、こ、拳がめり込んでっ、ひ、拡がってるっ、み、観ないでっ。い、いやーっ。イ、イクわっ。イ、イッちゃうっ。す、すごいっ。イ、イクーッ、イクッ、イクーッ」

私も悠美も、彼の勃起を咥え、しゃぶり、舐め上げ、吸い立てながら、余りの強烈な快感に貌を振り立てて淫猥な言葉を叫び、交互に、何度もエクスタシーの大波に?まれて裸身を激しく痙攣させた。

「い、いやーっ、あ、貴方っ。う、動かさないでっ」

「き、きついっ、う、動いちゃいやーっ」

彼の拳が半回転して掌が上になり、膣粘膜にめり込んでいる私の拳を薄い粘膜を隔てて愛撫するかのようになぞり上げた。

「ふ、二人共、何ていやらしい女なんだっ、お、おま○こにっ、じ、自分の拳を咥えこんだ上に、おれの拳をけつの孔で咥え込むなんて。まして、そのままでおれの、ち、ち○ぽをしゃぶり立てるなんて。つ、妻でさえこんな事しなかったぞっ」

彼も、二人の、二つの媚孔の異様な佇まいを見詰めながら、そして勃起を二人にしゃぶり立てられる快感に声を震わせ、今まで「私」と言っていたのが「おれ」になり、勃起を頻りに私達の愛撫に向かって突き出すように、腰を浮かせた。

「い、いやーっ、は、恥ずかしいっ、い、言わないでっ。あ、貴方がっ、す、好きだと想うから。ああっ、ま、また良くなって来ちゃうっ。イ、イクッ、イクイクイクーッ」

「い、言わないでっ。ああっ、あ、貴方っ、あ、愛してるっ。あ、貴方がっ、こ、興奮してくれると想ってっ。い、いやっ、み、観ないでっ。イ、イクーッ、イクーッ」

私も悠美も何処に、どれだけ溜まっているのか不思議に感じられる程の愛液を尿孔から夥しく何度も噴出し、自らの腕や拳、彼の腕に飛沫かせ、エクスタシーの波に何度も?まれた。

「おれもっ、イ、イクぞっ」

彼が呻いて、腰を限界まで宙に浮かせた。

彼の勃起の先端の尿孔が開き、白濁した精液が噴出した。

私と悠美は交互に彼の勃起に唇を被せて締め付け、精液を残らず吸い立て、舐め上げ、幹を伝うわずかな精液さえも舐め取っていた。

悠美は二日に渡って、私も丸一晩、大勢の男性の精液を口で受け、舐め取り、吸い立て、飲み込んでいたが、それは単に機械的な動作でしかなかった。

今口に含んで?み込んでいるのは、愛する人の精液であった。

その愉悦と、二つの媚孔に充満している強烈な刺激に、気を失う程の快楽を覚えていた。

 

翌朝、前日されたように、彼の掌が女性器全体を包み込んで愛撫してくれている心地良さに目覚めた。

東側の窓から、やさかにそよぐ海風に揺れるレースのカーテン越しに、朝日が爽やかに挿し込んでいた。

眼を上げると彼の優しい微笑があった。

昨日遭ったばかりの彼の眼の前で、理性も恥じらいもかなぐり捨てて恥部を曝し、あれ程の痴戯を繰り拡げたのが、今になって酷く恥ずかしかった。

「ああっ、み、観ないでっ。は、恥ずかしいっ」

「昨日は、すごく素敵だった。愛してるよ。優香」

 私は恥ずかしさを隠すように、彼の唇を貪り吸った。

 悠美も眼を覚まして、キスの貪り合いに加わって来た。

 「あのね、貴方に、優香さんの秘密を教えてあげるわ。優香さんはね。お酒に酔うと、淫乱になるのよ」

 「ゆ、悠美ったらっ、な、何を言うのっ、そ、そんなっ」

 「だってね、私とほとんど初対面なのに、お酒を?んでたら、いきなり“お風呂、一緒に入ろう”って誘ったのよ」

 「ゆ、悠美だって、あ、あの時、もうその気になってたじゃないっ、も、もうっ、は、恥ずかしいっ」

 「ほ、ほう、それは良い事を聴いたな?これからは朝から優香に酒を?ませよう」

 彼が私の女性器を覆っている手の指でクリトリスをなぞり上げた。

 「ああっ、あ、貴方っ、い、言わないでっ、は、恥ずかしいっ」

 「悠美は?悠美はどうしたら淫乱になるのかね?」

 「わ、私は、優香さんみたいに、淫乱じゃないですよーっ」

 「そ、そうねっ?ああ、ゆ、悠美はねっ、腋っ。腋を舐めると火が点いたように燃えるの。今は水着になる為に剃ったけど、腋毛を伸ばしてる時、腋毛を口に含んで引っ張ると、それだけでイッちゃうのよ」

 「こうかね?」

 彼が悠美の腕を貌で掲げ、剃りあげて四日程して、男性の無精髭のように疎らに腋毛の生え始めた腋を舐め上げた。

 「ああーんっ、だ、だめっ、か、感じるっ」

 悠美がエクスタシーに?まれる時のように裸身を痙攣させた。

 「なあ、優香も悠美も、聴いてくれ。真剣だぞ。おれは」

 「な、何でしょうか?」

 「な、何のお話ですか?」

 真剣だと言われて、私も悠美も言葉を控えめにして、彼を見た。

「東京のマンションを引き払って、ここに住もうと想うんだが、二人共、一緒にここで暮らしてくれないだろうか?」

 私と悠美は彼の胸越しに視線を合わせた。

 悠美の表情は、もうその気になっている事を現していた。

 勿論、私もだった。

「妻と愛し合い、妻から話を聴かされる度に心を動かされて、何時か愛するようになった悠美と、その悠美が心から愛し合っている優香と、昨日ここで巡り遭ったのは、妻がそうさせてくれたのだと想うんだ。二人共、妻の遺言だと想って、ここで一緒に暮らして、ずっと昨日みたいに愛し合いたいんだ。どうだろうか?」

彼が先ず私の眼を見て、そして悠美を見た。

「ゆ、優香さんっ、お、お願いっ。わ、私っ。ここで一緒に暮らしたいっ」

悠美がすがるような眼で私に懇願した。

「悠美っ。今更、何言ってるの?つまらない事言わないでっ」

私は怒ったように、悠美の視線から貌を背けた。

「ああっ、ゆ、優香さんっ。い、嫌なのっ?」

「だ、駄目か?どうしてなのかな?」

彼もがっかりしたように溜息を付いた。

「悠美っ、あ、貴方が嫌だって言っても、私独りでパソコン持ってここに来るわよ」

「ああっ、ゆ、優香さんっ、う、嬉しいっ」

悠美が彼の身体を乗り越えて私の上に覆い被さり、キスの雨を降らせた。

「優香、嬉しいよ。本当に」

彼の指が、私の膣粘膜をこじ開け、何度もしゃくるように動いた。

「ゆ、悠美は、ここから学校に通うの、大変よ。二時間は掛かるんじゃないの?」

「大丈夫。絶対休まずに通って、勉強して卒業するわ。二人がエッチな事して邪魔しなければね。何時もの誰かさんみたいに」

悠美が手を伸ばして私の膣粘膜に潜り込ませようとしたが、そこには既に彼の指が埋まっていたので、悠美は、彼の指の愛撫で溢れ滴った愛液に塗れた肛門の窄まりに指を埋め込み、しゃくるように蠢かせた。

「ああっ、ゆ、悠美だって、自分から『今日は学校に行かない』って言って私に抱きついたり、私が仕事してる時にも、テーブルの下に潜り込んで、お、おま○こやお尻の孔っ、い、弄ったりするじゃないっ。ああっ、か、感じちゃうっ」

「ねえ、あ、貴方っ、ゆ、優香さんのお尻に孔にっ、へ、変な物が溜まってるわっ、トイレで、出さしちゃおうか?」

「それは良いな。優香、おいで」

「い、いやっ、は、恥ずかしいっ、や、止めてっ」

私は一瞬抗ったが、二人は膣粘膜と肛門粘膜に指を埋め込んだまま、私の裸身を操り、二階のトイレまで、誘った。

「ああ、ゆ、悠美っ、い、一緒にっ、し、してっ、ひ、独りじゃっ、は、恥ずかしいっ」

「はいはい。困った赤ちゃんだことっ、独りでうんち出来ないなんて。仕方ないわね。お姉さんが一緒にしてあげる」

悠美が、私の裸身を抱き締め、一緒にあのアクリルのプールに横たわって、互いの秘部を突き合わせるようにして向かい合った。

「ああ、貴方っ、は、恥ずかしいっ、み、観ててっ、う、うんちするわっ」

「わ、私もっ、で、出るっ、う、うんちっ、は、恥ずかしいっ」 

「私はうんちするところを観られたくはないし、妻の前でもした事はない。二人も別に興味ないようだけど、おしっこするのは昨夜も歓迎してくれたから、しても良いのかな?」

彼が半勃ちの男根に指を添えて、私達の絡み合う秘部に狙いを定めた。

「ああっ、あ、貴方っ、お、おしっこっ、か、掛けてっ。ああっ、お、おしっこ出るっ」

「わ、私もっ、う、うんちとおしっこっ、い、一緒に出ちゃうっ、ああっ、で、出るっ」

彼の男根の先端から迸った尿液が私と悠美の秘部に飛沫いた。

淫猥な破裂音と共に、独特の異臭を放ちながら、私と悠美の肛門の窄まりが洞らを開き、茶褐色の塊が貌を出して排出し、尿孔からは、夥しい尿液が噴水のように噴き出した。

「ああっ、い、一杯出てるわっ、う、うんちもおしっこもっ。あ、貴方のっ、お、おしっこがっ、ク、クリトリスとっ、お、おま○こに当たってっ、か、感じるっ」

私は、排泄しながら、指で女陰の襞を寛げて彼の尿液がクリトリスと女陰の襞に当たる様に蠢いた。

「ああっ、あ、貴方っ、わ、私のっ、お、おま○こにもっ、お、おしっこ頂戴っ。ああっ、い、良いわっ、か、感じるわっ、す、素敵っ」

悠美も同じように女陰の襞を指で拡げると、彼は男根を指で操りながら、二人の女性器を尿液で愛撫するかのように、降り注がせた。

「これがなかったら、良いのにね?ああ、貴方っ、み、観ないでっ。は、恥ずかしいっ」

「そう。興醒めしちゃうよね?あ、貴方は観ちゃだめよっ。これでも、普段は純情な乙女なんだから」

私と悠美は、排泄を彼の視線に曝す興奮から醒め、急に恥じらいを覚えて彼の視線から隠すように、二人でプールを抱えて、トイレに排泄物を流し込む。

「美しい純情な乙女の二人だから、ありのままの姿を観たいし、観て興奮するし、愛したいと想うんだよ。繰り返すが、人間なんて、どんなに美しい女性でも、セックスは勿論、お腹が空けば、何でも食べるし、うんちもおしっこもする。生きている以上はね。鼻毛も伸びれば、鼻くそも溜まる。目脂も付けば耳くそも溜まるし、歯だって磨かなければ歯垢が溜まるし、口臭も酷くなるんだ」

排泄の後始末を終えた私と悠美を、彼が抱き寄せ、キスを交わしながら、階段を下りてベッドに戻る。

心身共に充たされた三人は、強い欲望もなく、彼を私と悠美が両側から挟んで抱き合い、彼は二人の髪、唇、乳房、女性器を、何処をどうと言う訳でなく愛撫し、私と悠美は彼とキスを愉しみ、彼の胸についばむようなキスを施しながら、男根を愛撫していた。

「は、恥ずかしいけど、そ、その通りだわ」

「仕方ないのよね?生きてるんだから」

「特殊な考え方かも知れないが、ああ、だから私達のような性癖や思考は、一般的にはマイナーなのだけれど、それを受け容れて尚、愛せるかどうか、なのだと想う。誰だって、自分の恋人が、おしっこもうんちもしない、なんて想わないし、一緒に一晩過ごせば、朝一番の相手の貌は、目脂が付いてるだろうし、口臭もするだろう。妻はね、それを嫌がって、私より先に必ず目覚めて、歯を磨いて貌を洗ってからベッドに戻って、私を目覚めさせて、もう一度愛し合ったんだ」

「ああ、私、貌も洗ってないし、歯も磨いてないわ」

「わ、私もっ」

私と悠美は彼の口元から唇を遠ざけた。

「はは、二人共、余り口臭はしないね?昨夜のニンニクの唐揚げを食べた匂いだけだね。でも、私は気にしないんだけど、妻は口臭がきついのを酷く気にしてた。悠美は知ってたかも知れないけど、胃が弱かったからなんだろうね」

悠美が彼女を想い起こしたのだろう、遠い眼で頷いた。

「植物って、二酸化炭素を採り入れて栄養にして、酸素を吐き出すのよね?どうして動物、人間も、そんな風に、なれなかったのかしら?」

私は、彼の胸に頬を擦り寄せながら呟いた。

「さあね。神様が、地球や、植物や動物、人間をこんな風に創ったのは、何か意味があるのだろうけど。意味がなければ創らなかっただろうしさ、どんな意味を持たせようとしたのかね?」

彼が私の髪を撫でながら、深い溜息を付いた。

「難しい事で、悩むのは止めよう。大切なのは、貴方と優香さんと私が、三人で愛し合って、これからも愛し合って生きて行くって事よ」

悠美が彼の上に圧し掛かるようにして、私と彼にキスを求めた。

「もう東京に戻る時間だ。明後日、金曜日の夜には、私はずっと生活出来る準備をして、ここに来ておくよ。それ以降なら何時でも良いから来なさい」

「何時でも良いからなんて、どうしてそんな他人行儀な言い方するの?貴方が優しくて、私達に気遣いしてるのは解るけど、金曜の夜に来るに決まってますっ。金曜日の夜に、ここに来て、部屋の整理を手伝え、そのご褒美に浣腸してやるから、ってくらい言って欲しいわ。愛し、愛されてる女としては、ねえ、優香さん」

「ああ、貴方と一日だって、ひと時だって離れたくないわ。貴方がお仕事なら仕方ないけど、東京でも逢って一緒にいたいくらいよ。本当に、優しいのか冷たいのか解らない人ね?貴方って」

私と悠美は貌を見合わせて頷き、一緒に彼の男根に貌を寄せて、男根を交互に口で愛撫し始めた。

「ああ、わ、解ったっ、す、すまないっ。悪かったっ。も、もう支度しなきゃ」

彼が裸身を捩って、私と悠美から逃れようとしたが、私達は許さなかった。

「お口の中で、イッたら、支度させてあげる」

「貴方の精液、?ませて欲しいの」

私と悠美は、一気に力を漲らせて勃起した彼の男根を、交互に根元まで咥えて、喉奥と唇で扱き、勃起の幹と二つの肉包を吸い立て、しゃぶり、舐め上げた。

「き、昨日、二回も射精したんだぞっ。この年になって、二回もっ。む、無理だよっ」

彼はそう訴えながらも、快感の余り、私達の口に向かって何度も勃起を突き上げた。

「ああ、し、信じられないっ。な、何ていやらしい女達なんだっ、だ、だめだっ、で、出るよっ。イ、イクッ、イクーッ」

彼の勃起の先端から噴出する精液を、私と悠美は一滴残らず?み干していた。

 

先に出発する彼を見送ってから、私達も東京に向けて出発した。

夕食を作る気力もなく、帰りに済ませてマンションに着いたのは既に夜半であった。

お風呂どころかシャワーを浴びる元気もなく、そのまま二人で抱き合うようにしてベッドに倒れ込み、眠った。

目覚めて時計を見ると、お昼近くだった。

何時ものように、交互に排泄を済ませて浣腸排泄し、その間に浴槽にたっぷり湛えたお湯に一緒に浸かる。

「ああ、お湯に浸かるの、久し振りね?」

「そうね。色々忙しかったし、する事一杯したし」

どちらからともなくキスを求め合い、乳房を愛撫し合い、女性器を掌で包んでゆっくり揉み立て合う。

「本当に、色々、ね?」

悠美が悪戯っぽく笑って、またキスを求めて来た。

最近特に、悠美とのキスが、官能を刺激するというより、官能を充たしてくれるような気がする様になっていた。

「旅先でこうして二人で、ゆっくり寛ぐ暇も余りなかったわね?気持ち良いわ。ああ、悠美、好きよ。愛してる」

「ああ、あ、あの、ゆ、優香さんっ、ほ、本当にごめんね?」

悠美が私に抱き付いて来た。

「何よ?彼の事?本当にもう、謝らなくて良いのよ。私、何度も言ったけど、悠美と彼、それから奥様に心から感謝してるのよ。ねえ、人の出遭いって本当にすごいと想わない?あの時、昼食を採った後、コテージに真っ直ぐ帰ってたら彼と出遭う事もなかったのよ。そしたら、奥様の愛する彼と、何時か愛し合うようになりたいっていう、貴方の想いは遂げられなかったし、私も新しい男性と愛し合う事もなかったのよ」

悠美は私に抱き付いたまま頷きながら、泣いているようだった。

「私は、パソコンに小説を掲載したお陰で貴方と知り合えて、愛し合うようになったけど、“パソコンの向こう側には実体がない”っていうのが持論なの。貴方が私のファンになって、私に近付いて来たけど、私が変な男だったらどうなったと想う?貴方を監禁して、凌辱して、奴隷にして、何処かに売り飛ばしたかも知れないのよ。それに、例えば今、私と貴方がこうしてお風呂で抱き合っているのは実体だけど、部屋の外は私達にとって実体がない存在でしょう?窓の向こうに、例えばどんな素敵な男性、いいえ、女性かも知れないけど、歩いていて、その人が私達と同じ性癖を持っていたとしても、それは実体ではないわ。あの日、仮にコテージに帰らずに散歩していたとして、違う道を歩いてたら、でなければ、少し時間がずれて彼が庭の水撒きをしていなかったら、出遭う事もなかったのよ」

私は悠美の髪を撫でながら、想いの丈を伝えた。

「私は運命論者ではないけれど、あの時昼食の後散歩する気になったのも、あの道を通ったのも、彼がその時間に水撒きしていたのも、全て私達と彼が愛し合う為に仕向けられた、そう、奥様の想いが私達三人を動かしたのだと想ってるわ」

「ゆ、優香さんっ、あ、ありがとう。う、嬉しいっ、あ、愛してるわっ」

悠美が涙に濡れた頬を私の頬に擦り付けて、嗚咽を洩らした。

私は何時までも悠美の髪を撫で続けた。

 

翌日、朝食を済ませて、二人で出掛け、不動産屋さんで翌月分の家賃も先払いして解約手続きを終らせる。

郵便局に行って、郵便物の転送の書類を提出し、区役所で転居届けを出す。

別荘の住所は、昨日彼に教えてもらっていた。

手続きをして驚いたのは、悠美が、私の部屋に転がり込んだ数日後に、既に住民票を移していた事だった。

「家が無くなっちゃったの」とは言ってはいたが、そして私と愛し合うようになってはいたが、まさか住民票まで移していたとは。

私は敢えて、悠美の住民票の、転居前の住所まで確認しなかった。

住民票を私の住所に移すと言うのは、正に私に全存在を委ねるという意思表示であった。

「ゆ、悠美、あ、貴方?」

「へへっ。だって、もう絶対優香さんと離れないって、決めちゃってたんだもん」

悠美が、何時もの少女のような無邪気な笑顔を見せた。

性欲に塗れ、官能に溺れ、刺激を貪る妖艶な貌も私を虜にしたが、この純真で清楚な笑顔を向けられると、心がときめくのだった。

家具類の買い取り業者をその不動産屋さんで教えてもらい、遺して行く物全ての処分を依頼し、不要な物は廃棄して、金銭的な不足が出たら支払うと申し出たが、家具の換金だけで充分お釣りが出るようだった。

部屋の片付けに二日費やして綺麗にし、私と悠美は、身の回りの必要な物だけを、再び借りたレンタカーに積んで、もう二度と還る事のない、悠美との愛の巣を後にした。

 

海辺の別荘に着いた時、庭には永年大切に乗り続けたのが解るような、型は古いが手入れの行き届いたアウディが停まっていた。

荷物を車に置きっ放しで、二人で別荘に駆け込む。

「もう引越しは終ったぞ。さっきトラックが帰った処だ」

リヴィングで振り向いて拡げた彼の腕に、悠美と一緒に飛び込んだ。

「ああ、愛してるっ。も、もう、離れない。ずっと、あ、貴方と一緒にっ」

「わ、私達をっ、は、離さないでっ。愛してるわっ」

三人で床に転がるように横たわり、忙しなく誰が誰をでもなく全裸にして、キスを貪り合い、愛撫し合う。

「お、おいっ、ま、未だ片付けが出来てないぞ。いやらしいお二人さんっ」

彼が戸惑いながらも、嬉しそうな悲鳴を上げた。

「だ、だって、あれから、ゆ、優香さんと、ほ、ほとんど何もしてないんだもん」

「わ、私もっ、あ、貴方を見たら、す、すごく、ほ、欲しくなってっ」

私と悠美は彼を挟んで仰向けにした彼に覆い被さった。

「何もしてないって?絶対嘘だね?」

「ほ、本当よっ。悠美とは、朝、一緒にうんちしながらオナニーして、一緒に浣腸し合って、お風呂で抱き合って、夜ベッドで抱き合って。な、何回かは、イ、イッたけどっ」

「ほらっ、ちゃんとしてるじゃないか?大体優香と悠美が二日も三日も何もしないでいるなんて、おれは絶対信じないからな」

「でも、い、今、あ、貴方としたいっ、あ、貴方にして欲しいのっ」

彼は拒みながらも、照れ臭そうに笑っていた。

私と悠美、二人掛かりで彼を全裸にして、身体中を舐め回し、キスの雨を降らせる。

そして半勃ちの男根と二つの肉包を、最近覚えたての遣り方で、二人で交互に口に咥え、吸い立て、しゃぶり、舐め上げる。

彼の男根が愛おしかった。

いや、彼の全てが愛おしかった。

悠美も同じ気持ちだっただろう。

口と手で彼の男根を愛撫しながら、全裸になる。

「ああ、何て女達だ。荷物の整理も終ってないのに」

「ほら、貴方だって、その気になったでしょう?」

彼の男根が完全に勃起し、大きくそそり立って脈打っていた。

悠美が先に彼に背を向けて馬乗りになり、肛門の窄まりに唾液塗れの勃起の先端を宛がい、ゆっくりと尻肉を沈めて行く。

「ああっ、い、良いわっ、あ、貴方っ、ゆ、優香さんっ、か、感じるのっ」

悠美の肛孔に彼の勃起が完全に埋没し、悠美がゆっくりと尻肉を前後左右上下に振り立て始めた。

彼が背後から悠美の両方の乳房をわし掴みにして揉み立てながら、悠美を自分の裸身の上に寝そべらせる。

私は二人の太腿の間に裸身を埋め、二人の結合部分に貌を埋めて、膣孔に挿入した指で悠美の膣粘膜をしゃくり、擦り立てながら、クリトリスから女陰の襞、会陰を伝って二人の結合部分、そして彼の二つの肉包、さらに彼の肛門の窄まりさえ、舐め上げ、吸い立て、舌で弾き、こそいだ。

「ああっ、ゆ、優香さんっ、い、良いのっ、す、すごくっ、か、感じるわっ。ね、ねえっ、お、おま○こっ」

言われなくても解っていた。

私は夥しく滴る愛液を塗しながら、膣粘膜を抽送する指を増やし、そしてすぐに拳全体をめり込ませた。

「い、いやーっ、す、すごいっ、す、すぐイクわっ、ああっ、お、お尻っ、お、おま○こっ、い、良いのっ、あ、貴方っ、つ、突いてっ、ゆ、優香さんっ。こ、拳っ、ひ、捻ってっ。ああっ、イ、イクッ、イクイクッ、イクーッ、イクーッ」

エクスタシーに痙攣する裸身を激しく悶えさせて尻肉を上下させる悠美の尿孔から、間欠泉のように夥しい愛液が噴出して、私の貌に、腕に、そして、やっと生え揃い、それなりの形を成して来た恥毛の叢に、結合している二人の太腿に飛沫いて降り注ぐ。

私は噴出す愛液を直接口で受け止め、喉を鳴らして飲み込み、二人の下腹部を濡らす愛液も舐め取り、?み込んだ。

「ゆ、優香さんっ、か、替わってあげるっ」

「ああっ、わ、私もしたかったのっ」

悠美が、未だ痙攣の残る裸身を翻して彼の下腹部から降りた。

交替で私が、たった今まで悠美がしていた姿勢で彼の勃起を肛門に咥え込んで行った。

「ああっ、い、良いっ、あ、貴方っ、ち、ち○ぽっ、い、一杯っ、お、お尻に挿ってるっ、す、すごいっ、ゆ、悠美っ、み、見てっ、お、お尻の奥までっ、さ、刺さってるわっ。ああっ、い、良いのっ、ゆ、悠美っ、お、おま○こっ、こ、拳でしてっ」

さっきの悠美同様、彼が私を背後から羽交い絞めにして乳房を揉み立てると、悠美が私と彼との結合部を口で愛撫しながら、私の膣粘膜を挿入する指を増やしながら、挙句には拳を挿入して抽送し始めた。

「ああっ、す、すごいっ、き、きついわっ。ああっ、あ、貴方っ、ゆ、悠美っ、わ、私っ、い、いやらしいっ、か、勝手にっ、こ、腰が動いちゃうっ」

悠美とフィスト ファックをし始めた頃からだろうか。

私の肉体が、私が動かそうとしなくても自らの意志を持ったように動き、膣粘膜や肛門粘膜までもが、挿入されている指や拳、バイヴや彼の勃起を貪るように妖しく蠢くようになっていたのだ。

今も、二つの媚孔に咥え込んだ悠美の拳と彼の勃起を、二つの孔の奥底の粘膜が僅かな快楽をも逃さないかのように蠢き、私の裸身を操るように尻肉を上下左右前後に揺すり立てているのだった。

「ああっ、す、すごいっ、イ、イクッ、イ、イッちゃうっ。イ、イクッ、イクイクーッ、イクーッ、イ、イクーッ」

激しい痙攣が全身を襲い、強烈なエクスタシーの波に?まれる。

尿孔が何度も開いて、間欠泉のような愛液がその度に噴出し、飛沫いた。

強烈な官能に霞む視線の先で、悠美が口で受け止めて飲み込み、下腹部を舐め上げ、吸い立てて愛液を?み込んでいた。

 

「続きは、夕食が終ってからだ。おれの荷物はほとんど片付けたから、二人の荷物を整理しなさい。ああ、えっちなお二人さん、車に荷物を取りに行く時は、洋服着なさいよ。誰に見られるか解らないし」

名残惜しそうにエクスタシーの余韻を愉しんでいる私の裸身を圧し退ける様にして彼が立ち上がり、私達の尻肉を叩いた。

私と悠美は下着を着けずにワンピースを頭から被って、車から荷物を運び込む。

「解ってるだろうけど、一階はキッチンと、リヴィングとトイレと浴室、二階があのお愉しみの部屋と、その左手が寝室とクロゼットだ。おれは晩飯の準備をするから。適当で良いよ。荷物置く場所は。生活しながら不便だと想ったら、配置を替えれば良いから」

彼は私達が頷く前に、歩いてリヴィングの隅のキッチンに入った。

私達は、それぞれ想う場所に身の回りの物を置きに行き、最後に寝室の横のクロゼットに、洋服類を備えた。

「ああっ、ゆ、悠美っ?」

寝室に入って、私は驚きの声をあげた。

悠美も茫然と立ちすくんでいた。

寝室の壁に掛けられた、悠美の全裸のクロッキー。

それは恐らく奥様が描いたのであろうが、膣孔と肛穴を、自ら指で貫いて、大きく拡げてオナニーしている悠美のクロッキーだったのだ。

それ以外にも三枚飾られていた。

悠美がベッドに横たわって膣孔に指を挿入してオナニーしている姿。

四つんばいでこちらを向いて、肛孔に指を挿入してオナニーしている姿。

全裸に薄いシルクのドレスを纏い、窓辺に立って外を眺めている悠美。

どれも何故か猥褻さをほとんど感じさせず、芸術的な崇高さを漂わせていた。

私は絵心がほとんどなかったが、それらがどれだけ素晴らしいかは理解出来た。

何という美しさ。

私には神々しささえ感じられた。

「ゆ、優香さんっ・・・」

悠美が私に抱き付いて絶句した。

悠美が短大を卒業してから美術学校に通ってクロッキーを勉強している理由が解った。

先日、プールサイドでの若者六人とのセックスの際に、処女でもなく、膣粘膜で私の指、そして拳さえも、難なく受け入れ、エクスタシーを貪っていた悠美が「ち○ぽ、初めて」と叫んだ、その理由が、はっきり解った。

彼女が悠美の処女を、いや、恐らく悠美がそれを彼女に望んだに違いない。

「悠美っ、い、良いの。でも、私っ、ちょっと羨ましいな。ううん。勘違いしないでね?私、嫉妬してるんじゃないわよ。私もこの場に一緒にいたかったわ。そして奥様と三人で愛し合いたかった。それが羨ましいのよ。どんなに素敵な方だったか。貴方と、彼を愛するようになった今、解る気がするの」

「ああっ、ゆ、優香さんっ」

悠美が整った美貌を涙で濡らし、くしゃくしゃにして私にキスを求めて来た。

私は悠美の髪を何度も撫でながら、永い時間二人共無言でキスを貪り合った。

 

「おーい。お二人さん。晩飯だぞーっ」

階下から彼の呼ぶ声がして、私と悠美は抱き合ってリヴィングに降りた。

彼はふと悠美が泣いたのに気付いたが、その理由を当然のように理解していて、何も言わなかった。

楽しい語らいが弾む夕食を終える。

「ねえ、私、また泳ぎたいわ」

悠美がキッチンで後片付けをしている彼に背後から抱き着いた。

「私も今そう想ったわ。悠美も気に入ったのね?夜の海で泳ぐの」

私も彼に抱き着き、彼の男根を掌で包んで撫で上げた。

「良いよ。先に二人で行ってなさい。洗い物が終わったらおれも行くから」

私と悠美は、小さな子供のように手を繋いではしゃぎながら裏木戸を出て、海まで走り、そのまま跳び込んだ。

「ああ、気持ち良いわ。本当に。叫びたいくらいよ」

「そうね。星が綺麗。夜光虫も、最初はびっくりしたけど、すごく神秘的で綺麗」

二人で抱き合ったまま、首まで海に浸かり、岩場まで泳いだり歩いたりして辿り着く。

岩場に腰掛けてキスを繰り返しながら、互いの乳房と女性器を愛撫し合う。

いきなり、闇を閃光が切り裂いた。

「きゃーっ。な、何っ?」

「い、いやーっ。こ、怖いっ」

私と悠美は素早く立ち上がり、抱き合って、互いの身体を隠し合い、閃光の走った方向に視線を遣った。

「ははは。驚かせてごめん。この前、ここでの二人が余りに綺麗だったから、写真に撮りたいと想ってね」

閃光の正体は彼のカメラのフラッシュだった。

「ああ、ど、どうしよう?わ、私っ、裸で写真撮られるなんて。は、恥ずかしいっ。で、でもっ、あ、貴方が撮るなら、い、良いわっ」

やっとの想いで、彼の構えるカメラに向かって裸身を曝す。

悠美は?

悠美は、さっき見たクロッキーで伺い知れるように、あるいは、初めて彼と出遭った時、彼が、悠美の事は奥様の話とクロッキーで知っていると言った。

「ああ、ゆ、優香さんっ、も、もう解ってると想うけど、あのクロッキーは、奥様が描いて下さると仰って、悠美は悦んで描いて頂いたの。ゆ、悠美の処女も、お、奥様に捧げたのっ。奥様は最初、悠美に遠慮して、お尻でしか愛してくれなくて、初めて心から愛した相手が女性の奥様だから、後悔しませんって。だ、だから」

悠美がまた泣いていた。

彼のカメラのフラッシュで頬を濡らす涙が光っていた。

「ゆ、悠美っ、わ、私はもう二度と言わないわよ。彼と奥様が愛し合って、奥様と貴方が出遭って愛し合って、だから貴方が私の小説に興味を持って、私と出遭って愛し合うようになって、だから私も彼を愛するようになって。私も貴方と一緒に奥様と三人で愛し合えてたら、どんなに素敵だったかって。さっきあのクロッキーを見て感じたのよ」

「ああ、ゆ、優香さんっ、う、嬉しいっ」

悠美が私に何度もしがみ付いてキスを貪った。

私は、悠美の片脚を抱えて岩場に乗せ、自分でも同様にして、彼の構えるカメラのレンズに向けて二人で秘部を拡げた。

そして乳房を揉み合いながら、溢れた愛液に濡れて疼く女陰の襞を寛げ、膣孔に挿入した指で互いの膣粘膜を、淫猥な愛液の濁音を立ててしゃくり、抽送し始めた。

「ああっ、ゆ、悠美っ、い、良いわっ、か、感じるのっ、な、何て素敵なのっ。あ、愛してるわっ」

「わ、私もっ。愛してるわっ、ゆ、優香さんっ。い、良いっか、感じるわっ」

私と悠美は何時もしている当たり前の事のように、人差し指と中指を膣粘膜に挿入して抽送しながら、薬指と小指を、滴る愛液に塗れた肛門の窄まりにめり込ませ、同時にしゃくるように抽送させていた。

「ああっ、ゆ、悠美っ、か、感じるわっ、イ、イキそうよっ。お、お尻もっ、お、おま○こもっ、ああ、どうしてっ、しゃ、写真撮られててっ、は、恥ずかしいのにっ。よ、余計感じてるのっ。」

「わ、私もっ、お、奥様にっ、ク、クロッキーッ、か、描いて戴いてる時も感じたけど、い、今はっ、も、もっと感じるわっ」

二人の熱い喘ぎと、二つの媚孔から洩れる愛液の淫猥な濁音が、さやかに寄せては引き、ひいては寄せる波の音を掻き消していた。

「ああっ、あ、貴方っ。わ、私っ、う、うんちしますからっ、しゃ、写真撮ってっ」

「わ、私もっ、い、一緒にっ、う、うんちするわっ、と、撮ってっ」

カメラを向けてシャッターを圧し続けている彼の瞳の微笑を見て、私は衝動的に叫んだ。

 

それがどういう事なのか、恐らく、賢明な彼はすぐに理解したはずだ。

私と悠美が、人間として最も恥ずべき行為である排泄を、写真に撮らせるという事は、彼を私達の全存在を賭けて愛している事を彼に知らしめるだけでなく、彼に対して、私と悠美の人間としての全存在を委ねるという重荷を突き付けた事に他ならなかった。

何故なら、人の心、愛は移ろい、色褪せるが、写真は永遠に形を残すのだから。

彼が、私と悠美が永遠に信頼すべき、愛すべき男性であるなら、写真と同様、私達の愛を永遠に受け容れ続けてくれなければならなかったのだ。

そして、彼は、私達を何時もの優しい微笑を持って受け容れてくれたのだった。

「ちょっと待って。ビデオにするから」

彼が、少し離れた砂浜に置いたバスタオルらしき物の傍に行って、すぐにビデオに持ち替えて戻って来た。

「良いよ。二人の全てをビデオに収めて、おれが生涯、死ぬまで、二人を何時も、何時でも、何時までも受け止めていてやる」

彼はやはり私と悠美の衝動的ではあるが、彼に対する訴えを理解し、受け止めようとしてくれている。

嬉しかった。

悠美と一緒に岩場に上がって蹲踞の姿勢を取って、ビデオのレンズに向かって秘部を大きく拡げながら、涙が滲んで来た。

何という出遭いだろう。

彼と奥様、悠美と彼の奥様、悠美と私の、そして悠美と私と彼。

さらに敢えて加えるなら、あの遠い記憶の中の、行きずりの紳士と私。

そうして人と人が出遭い、愛し合い、繋がって行く。

ビデオが作動し始めた音と、先端から発せられる照明の灯りが、無機的な存在であるはずなのに、あの二階のバイヴ同様、私の媚肉を激しく疼かせる。

悠美がエクスタシーに狂ったプールサイドでの六人の男性器よりも、二人で気を失うまでエクスタシーの嵐に翻弄された十二人の男性器よりも、本来は私のセックスに関する主旨に反するべき、無機的な機械が強烈な官能をもたらせるのは、それは先日二階で彼がバイヴを操った時と同様、それを操るのが愛する彼であるからなのだろう。

「ああっ、あ、貴方っ、や、やっぱり撮らないでっ、は、恥ずかしいっ。う、うんちなんて、で、出来ないっ」

「わ、私もっ、は、恥ずかしいわっ、だ、だめっ、で、出来ないっ」

一旦決心して、自分達の方から彼に頼んだのだ。

しかし、いざビデオカメラに向けて秘部を開くと私と悠美は震える裸身をぎこちなく蠢かせて、両脚を大きく拡げ、恥部を彼が構えるビデオカメラに向かって曝した。

「だめだね。二人共、全然何時もの二人じゃない。お人形を映してるみたいだ」

彼はビデオカメラを岩の上に置くと、私と悠美を抱き寄せ、私と悠美に交互にキスと乳房への愛撫を施し始める。

私と悠美も、ぎこちないままに彼の愛撫を受け入れ、また互いにキスと愛撫を施し合う。

彼が私と悠美の唇に指を挿入する。

彼の意図を察した私と悠美は彼の指の全てを根元からしゃぶり、手首まで唾液塗れに舐め上げる。

彼は私と悠美の肛門の窄まりに指を挿入し、抽選しながら、少しずつ指を増やして行く。

「ああっ、あ、貴方っ、お、お尻っ、か、感じるわっ、す、すごく良いっ」

「お、お尻っ、い、良いっ。か、感じちゃうっ」

肛門への愛撫を受けながら、私と悠美はキスを交わし、乳房を揉み立てながら、自らクリトリスを擦り上げ、やがて、空いた方の手を自らの膣孔に挿入して、肛門に挿入されている彼の指の本数に併せて、膣粘膜を抽送する指を増やして行く。

「ああっ、お、おま○こもっ、い、良いのっ、ああっ、い、いやっ、ぬ、抜かないでっ」

「お、おま○こっ、か、感じるっ。い、いやっ、お、お尻っ、も、もっとしてっ」

もうすぐ拳ごとめり込みそうになっていた彼の指がいきなり抜け去った。

私も悠美も、抜けた彼の指の替わりに、自分の指を挿入して、快感の続きを貪る。

「そうだ。それだよ。優香も悠美も、そうでなきゃ。誰よりも美しくて、誰よりも淫乱で、素敵な二人をビデオで撮りたいんだ」

彼が岩の上のビデオカメラを取り上げ、再び回し始めた。

「ああっ、ビ、ビデオで撮ってるのねっ?こ、こんないやらしい私をっ。ああっ、は、恥ずかしいっ、で、でもっ、へ、変なのっ、堪らないわっ。か、感じるのっ。」

「は、恥ずかしいっ、で、でもっ、い、いやらしくてっ、か、感じちゃうっ」

夥しく滴る愛液に塗れて、自らの両手の指を数本咥え込んで大きく洞らを開き、指が出挿いりする度に淫猥な濁音を立てて蠢く二つの媚孔をビデオカメラに向かって自ら曝す。

しかし、もう恥ずべき痴戯をビデオカメラに曝す事で恥じらいを覚えて拒む理性よりも、むしろ生まれて初めて痴戯をビデオカメラに曝す異様な快感の方が既に勝っていた。

それはビデオカメラを回している男性が、この世で最も信頼すべき、愛すべき彼だからであったには違いない。

「ああっ、は、恥ずかしいっ、お、おま○こにもっ、お、お尻の孔にもっ、て、手首が挿いちゃうっ。イ、イキそうよっ、あ、貴方っ。と、撮っちゃいやよっ。は、恥ずかしいっ、で、でももうだめっ、イ、イッちゃうっ。す、すごいっ、イ、イクイクイクーッ」

「わ、私もっ。お、おま○こもお尻の孔もっ、て、手首がっ、は、挿っちゃったっ。い、いやーっ、こ、こんなのっ、と、撮らないでっ、は、恥ずかしいっ。ああっ、か、感じてるのっ。と、撮られてっ、イ、イクわっ、イ、イクーッ、イクイクイクッ、イクーッ」

私も悠美も同時に、眼も眩むような強烈なエクスタシーの波に?まれて裸身を激しく痙攣させ、ビデオカメラに向かって突き出した女性器の尿孔から夥しい愛液を飛沫かせた。

それでも無意識に、私も悠美も貌を背けていた。

「嫌なら、今は止めよう。おれは何時でも良い。もう二人を受け容れる事は決めていたから。何時か、二人が心からそうしたいと想った時で良いから」

「ああ、だ、だめっ、や、止めないでっ、い、今撮ってっ」

「あ、貴方っ、い、今が良いのっ、い、嫌じゃないのっ、は、恥ずかしいだけなのっ」

「ああっ、ま、未だイクわっ、こ、こんなのっ、は、初めてっ。わ、私っ、い、いやらしいっ、あ、貴方っ、と、撮ってっ、ま、また出ちゃうっ。イ、イクーッ、イクーッ」

「わ、私もっ、ビ、ビデオにっ。と、撮られてっ、よ、余計感じてるのっ。ああっ、す、すごいわっ、ま、またっ、イ、イッちゃうっ、イ、イクイクイクッ、イクーッ」

ビデオを回している彼の頭上に、二人の尿孔から夥しく飛沫く愛液が幾度も降り注いだ。

「す、すごく素敵だっ、ふ、二人共っ、き、綺麗でっ、い、いやらしくてっ」

彼はそれでも、私と悠美の官能に歪む表情、エクスタシーに激しく痙攣する裸身全体、そして両手の拳を咥え込んで弛緩収縮を繰り返す愛液塗れの二つの媚孔を至近距離でビデオカメラに収めている。

「ああっ、あ、貴方っ。お、お尻がっ、ゆ、緩んでっ、う、うんちっ、で、出ちゃうっ」

「わ、私もっ、う、うんちっ、で、出そうよっ」

ついに、人間として最も恥ずべき行為である排泄を、ビデオカメラの前に曝す。

しかし、私は、そして恐らく悠美も、恥じらいこそすれ、戸惑いは既になかった。

いや、戸惑いがないと言うと、嘘になる。

しかし、愛する彼の視線の先で何度か排泄を曝した、その愛する彼が回しているビデオカメラの先で排泄を曝すのに、それ程の差異は感じなかったというのが正直な処であった。

「ああっ、は、恥ずかしいっ、あ、貴方っ、と、撮らないでっ。こ、こんなっ、い、いやーっ、で、出ちゃうっ、で、出るーっ」

「わ、私もっ、う、うんちっ、で、出ちゃうっ。い、いやーっ、と、撮っちゃいやーっ」

私も悠美も拒絶の言葉を叫んだが、二人共排泄を止める処か、排泄寸前の開き切った肛孔をビデオカメラの前に突き出し、一層尻肉を高く突き上げたのだった。

彼は私と悠美の排泄する恥態を同時に両方カメラに収まるように、少し引いた位置に下がっていた。

それでもその彼の足許に二人の夥しく噴出する尿液が飛沫いて飛び散った。

「ああっ、で、出てるっ、い、一杯っ、あ、貴方っ、は、恥ずかしいっ」

「で、出ちゃうっ、で、出るっ、す、すごいっっ、い、一杯っ」

独特の破裂音と同時に、緩み切った二人の肛孔から、大量の固形物が圧し出され、足元の岩の上に音を立てて落下した。

全身の肌がざわめき、新たに強烈な官能の疼きが媚肉の奥底にエクスタシーの大波を立ち上げる。

私は、そのエクスタシーの大波に誘われて、膣孔に再び拳をめり込ませ、激しく抽送し始めた。

「ああっ、ま、未だ出てるっ、い、一杯っ、は、恥ずかしいっ。ね、ねえっ、お、おま○こっ、い、良いのっ。ああっ、う、うんちしながら、わ、私っ、お、おま○こっ、こ、拳でっ、こ、擦ってっ。イ、イクわっ、イ、イクーッ、イクイクッ、イクーッ」

「あ、貴方だけよっ、こ、こんな事して、み、見せるのはっ。お、おま○こっ、か、感じるっ、す、すごいのっ、い、いやーっ、こ、こんなに一杯っ、ま、未だ出るっ。だ、だめっ、ま、またっ、イ、イキたいのっ、イ、イクーッ、イクイクイクッ、イクーッ」

彼が回すビデオカメラの先で、私と悠美は痴戯の限りを曝し続けていた。

 

この世界で、私と悠美と、そして彼と、三人だけであったら、どんなに素敵だろう。

いや、私のとっての実体は、正に私と悠美と彼の三人だけであった。

それ以外の、全てが虚像でしかなかった。

激しい官能に霞む視線の先で、時折夜光虫が煌き、ざわめく真っ暗な海と、頭上に夥しい無限数の星々を湛えた大宇宙が三人を包んでいた。

それが全てであった。

三人が互いに、互いの全存在を委ね合い、受け容れ合い、そして、それを大宇宙が包み込んでいた。

この一瞬が永遠に続く。

そして、私にとっての永遠とは、三人で愛し合う、この一瞬でしかなかった。

果てしないエクスタシーの嵐が私を翻弄していた。

無限に拡がり、深まる性愛の巨大な宇宙に、三人で浮かんでいた。

眼を閉じた瞼の裏側に、新しい宇宙が誕生する時のような、眼も眩む強烈な大爆発が起こった。

その大爆発に、私と悠美、そして彼とが、吸い込まれて行った。

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