一、トリプル同棲
もともと女という動物は、肉体を売るところまでは誰にでもできる。
変態クラブが赤線と違うところは、射精が目的というより性器そのものを
弄ぶことで、最近のような馴れ合いのSMと違って、知識も経験もない女を
一人前のマゾとして仕込み上げるのは容易なことではなかった。
生まれつきのマゾ女など、そうザラにいるものではない。変態と聞いただけで、
たいていの女が怖じ気づいて逃げ出してしまう。これを引き戻して
被虐の快感を教えてゆくのだが、やはり独特のテクニックがあった。
情け無用でひっぱたくと、はじめは悲鳴を上げるが、やがてウットリと
エクスタシーに達してしまう女もいれば、精液や小便を飲まされたあげく、
夢中で尻の穴にしゃぶりついてくる女もあった。
浣腸もやってみたが、逆達磨に縛って肛門に直接ホースで水を入れると、
1メートルも黄色い噴水を吹き上げた女もいた。
いまふうに言えば、人権の蹂躙である。不思議なもので、犯されているうちに
女のほうでも次第に順応して、やがて責められることにも一種の快感というか、
陶酔のような気持ちを感じるようになる。
女の性欲には、どこかに猥褻な被虐の願望が潜んでいるものだ。
昭和30年代のはじめ、そのころ真性マゾ集団と呼ばれた
『芸苑社』の全盛時代…。私は門田奈子、志摩喬子の二人と同棲していた。
門田奈子は私に対してはマゾだが、芸苑社の女王様第一号として、
その世界では伝説的に有名になった女である。
志摩喬子は、奈子を慕って訪ねてきて、そのまま居着いてしまった
レズっ気の強いマゾタイプの淫乱娘だった。
経営者の情婦と言ってしまえばそれまでだが、二人とも変態の塊りのような
女たちである。
もちろん、ただの同棲ではなかった。一緒に生活しながら、申し込みがあれば
いくらでも客を取らせる。いわば身体ごと飼い馴らされたメスなのである。
「おい、明日は三人プレイだぜ」
喬子を横抱きにして、ハメたまま声をかけると、となりで陰毛の手入れを
していた奈子がさり気なく顔を上げた。
「相手は、誰ですか…」
「富山の材木屋だ」
「ああ、いつかの舐めるのがすきな人ね」
「女は大勢いたほうが刺激があって面白いんだってよ」
「へえ、マゾのくせに生意気ね」
奈子は面白そうに言った。
「この前オシッコが飲みたいって言っていたから、今度はお腹がガブガブに
なるほど飲ませてやろう」
「だけど、皇子は大丈夫かしら…」
括約筋を絞めたり緩めたりしていた喬子が、ふと腰の動きを止めた。
「あの子、近ごろハメるのをとっても嫌がるのよ。昨夜だって、とうとう
イカなかったんです」
「そう言えばそうね」
奈子が、相変わらず陰毛の手入れを続けながら言った。
「まだ子供だから、そんなに気持ち快くならないんじゃないの?」
「そんなことはねえだろう。イキ方はしっかりと教えてあるんだ」
「あら羨ましい。新人はトクね」
稲垣皇子は、そのころ芸苑社でペットのように働いていた女の子である。
母親が病気で、行くあてもなく半分売られるようなかたちで芸苑社に来て、
やがて2ケ月になる。そのとき、一通りの男の扱い方は教えたのだが、
一人ではまだ無理なので、ベテランの門田奈子、志摩喬子と組ませた
女三人の変態プレイは物好きな客に大いにウケた。
わずか15才の少女が無理やりイカされて歯を食いしばって硬直する有様は、
見ているだけで生ツバを飲み込むような残酷で卑猥な雰囲気があった。
「ふむ…」
皇子がハメるのを嫌がる理由は、心当たりが無いわけでもなかった。
当時、変態クラブには厳しい先輩、後輩の序列があって、門田奈子、
志摩喬子といったお姉さんたちから見れば、皇子は当然格下である。
自然、体内に精液を放出されるのはいつも皇子の役目だった。
お姉さんたちが妊娠するのを避けるため、どうしても後輩の皇子が
犠牲にされてしまうのである。
「私、子供が出来たらどうしよう…」
少し前、三人プレイのあと事務所に戻ってくると皇子は不安そうに言った。
「そんなの、オロせば良いじゃない」
喬子が、こともなげに言った。
「若いんだから心配ないよ。私なんか三度もオロしてるもん」
「えぇッ、でも…」
「そんな心配していないで、早くおまんちゃん洗ってきなさいよ。
臭くなるから…」
「は、はい」
喬子にうながされて半分ベソをかきながらトイレに入る。ビデの設備が
ないから、トイレにはいつも洗滌液が置いてあった。それが唯一の避妊法である。
皇子が標的にされるのは、もう一つ眼に見えない理由があった。
表面は仲良くしているのだが、私が手をつけていることを知っているので、
二人とも心の底では新米の皇子が憎いのである。
マゾの女の嫉妬心は意外に強い。その腹癒せに、皇子はプレイの名目で
陰湿な二人がかりのイジメに合わされることになるのだった。
プレイにかこつけて、考えられる限りの卑猥な行為を強要する。男が精液を
発射するまで奉仕させられる奥には、マゾ女特有の惨忍な嫉妬が
みえみえである。こうしたイジメに耐えなければならないのもこの世界の
苛酷な掟だった。
「おい、おまんこが緩んでるぞ」
「あッ、はい…」
喬子はあわてて括約筋を締めた。
「ちょっと、退きなさいよ」
陰毛の手入れを終った奈子が、あたり前のように横から身を寄せてくる。
「あんた疲れているんだから、今夜は私がやるわ」
「すいません」
喬子と交代して、奈子は体重をかけないようにゆっくりと腰を
揺すりながら言った。
「もう少し厳しくした方が良いんじゃないかしら、あの子まだ子供だから…」
「そうだな、今のうちに教えておくか」
仰向いたままぼんやりと考えていると、つながった性器の間に顔を入れて、
喬子がペロペロと下の袋を舐める。奈子の動きに身を任せてのんびりと
眼をつぶっているうちに、私はいつの間にかぐっすりと眠ってしまった。
二、快感リンチ
翌日の三人プレイは、やはり失敗だったようだ。
奈子の報告では、皇子は結局イクことができなかったという。おそらく、
また何か酷いことをやらせたのだろうが、客の前でイッて見せることは
マゾ女の基本である。女たちにそそのかされたわけではないが、いつまでも
セックスに馴れないことが焦れったくて、私は皇子を事務所に呼んだ。
「これを食え」
入ってきた皇子の足元に靴底で踏みつぶしたパンを蹴ってやると、
立ちすくんだまま途方にくれたように黙っている。
「食えと言われたら食わんかっ」
あわててパンを拾ったのだが、口に入れることができない。
見ていると、何故かムラムラと残忍な心がこみ上げてくる。不思議に
虐めたくなる衝動をそそる少女である。
「お前、いつになったらちゃんとした女になれるんだ」
泥だらけのパンを口に捩じこんでオカッパの顔を上に向けると、
歪んだ唇の間からパンが半分以上ハミ出していた。
「えっ、昨夜は何回イカされてきた?」
「………」
「返事をしろっ」
いきなり足払いをかけると、モロにひっくり返って不様に股をひろげる。
「カッ、かんにんして…」
「何回イッたかと聞いてるんだ」
「イ、イッたと思うけど…」
「ごまかすんじゃねえっ」
いきなりビンタを噛ませると、皇子はヒィッと息を引いた。
「イッたかどうかお姉さんたちが全部見ているんだ。もっと真面目にやれ!」
「ごめんなさいッ。こ、これからちゃんとやるから…」
「お前のやり方が悪いとみんなに迷惑がかかるんだぜ。わかってんのか…?」
「は、はい」
「そんなんじゃマゾはつとまらねえぞ。もっとイキ方の練習をしろ」
スカートを足先で捲ると、パンティを穿かせていないので、ようやく
生え揃ったばかりの陰毛がムキ出しになった。
「見ろ、いつまでも子供じゃねえんだ。立派に生えてるじゃねえか」
「ハッ恥ずかしい…」
「いちいち恰好つけるんじゃねえっ」
床に押し倒して強引に股を開かせると、容赦なく太腿を蹴った。
「この間も教えてやったろう。オナニーやってみろ」
こうなると、調教というより文字どうりのイジメである。
「やれっ、イカねえと承知しねえぞ」
「うぇぇ…」
ほとんど反射的に、皇子はワレメに右手を入れた。
脚をピンと伸ばして、指先で何とか快感を作り出そうとする。
「ウゥンッ、ウゥゥ…」
だがこんな状況で15才の少女の肉体が反応する筈もなかった。
自分の快感スポットをまだ理解していないのである。額に脂汗を浮かべて、
ハッハッと息を荒くしている。
「どうした、イカねえのかよ?」
「い、いまいく、ちょっと待って…」
「てめえ、どこをこすってんだ」
肉唇を拡げてみると、指の先端が半分穴の中に埋まっていた。
周囲が赤くなって、それでもベッタリと粘液が滲み出している。
「けっこう出してるじゃねえか。よし、もう一度やり直しだ」
床に転がっていたパンの塊りを濡れたところにこすりつけてヌメリを拭き取ると、
そのまま口の中に捩じり込んだ。
「ムググ…」
「こいつでやってみろ」
按摩用のバイブレーターを直接クリトリスに圧しつけて、構わず電源を入れる。
「ワッ、ウワワ…ッ」
パンをくわえたまま、皇子は異様な叫び声を上げた。刺激が強すぎるのか、
ビンビンと腹筋が跳ねる。
「馬鹿、放すんじゃねえっ」
「ウッ、ウッ、ウゥ…ッ」
按摩器を恥骨の上に乗せたまま、筋肉が勝手に痙攣してコントロールすることが
できない。バネで弾かれるように皇子は全身で猥褻な踊りをおどった。
「手を放すと、おまんこ蹴飛ばすぞ!」
ヴィィィン…
硬質のモーター音が、柔らかな少女の肉唇を震わせる。バイブレーターを
両手で自分の股間に押しつけながら、皇子は激しく首を振った。
「ウムムム…ッ」
私は女をイカせるとき、大人のオモチャを性器に突っ込むことはあまり
やらなかった。あんなものに馴れさせると、かえって男に抱かれたときの
感度が鈍るのである。
玩具と違って、本格的なバイブレーターの振動が無条件で幼い神経を
かきむしる。それほどの刺激に馴れていないクリトリスはひとたまりもなかった。
「いッ、いくゥ」
皇子は、たちまち全身を硬直させた。
強制的にイカされることは、クリトリスへの苛酷な拷問である。
それは、決して快感と呼べるようなものではなかった。
「熱いッ、かッ身体が熱い…ッ」
脳ミソまで痺れたようになって、皇子はウワごとのように叫んだ。
「出ちゃうッ、出ちゃうよゥッ」
「イクときはみんなそうなるんだ。すぐに気持ち良くなるさ」
「たッ、た、す、けて…」
眼を虚ろにあけて、皇子は悲痛な表情を浮かべた。
「意気地なし、イケるだけイッてみろ」
「ウェェェ…」
幼い肉体がブルブルと痙攣する。少女は、絶望的な呻き声を上げた。
「いッく…ゥ」
うねりのような感覚が襲いかかって、自分の意思とは関係なく、
神経が無慈悲に爆発する。
「いくッ、いくゥッ…」
「子供とは思えねえな。いくらでもイケるじゃねえか」
それから20分くらいの間に、皇子は巨大なジェットコースターに
乗せられたようにイキ続けた。
「ウゥゥ、ま、またいっちゃう…」
「もっといけ、おまんこが空っぽになるまでイッてみろ!」
「ウゥンッ、アフッ…」
間隔がだんだん短くなって、最後にはイッているのかいないのか、
バイブレーターを握ったまま乳房と腹の筋肉がヒクヒクと不規則に
痙攣するだけになった。この間、およそ1時間である。
「どうした、もうお終いかよ」
陰裂をあけてみると、快感をしぼり切ったクリトリスが真っ赤になって、
周囲にドロッとした淫汁が溜まっていた。
「なんだ、まだイケそうじゃねえか」
「カッ、カンニンして…ェ」
もう一度バイブレーターを当てるると、皇子は恐怖に眼を吊り上げて
ヒリヒリと腰を振った。
「これからちゃんとやるから、言うこと聞くから…ッ」
「そうか、おまんこ虐められるのは嫌じゃねえんだな?」
「はッ、はい」
「今度、男に抱かれるのを嫌がったら、気が狂うまでイカせるぞ」
「わ、わ、わかったから…ッ」
こうして、嫌おうなしに羞恥心をむしり取ってゆく。
処女を失ったのはつい2ケ月ほど前の少女である。一人前の変態に
仕上げるためには、虐めれば虐めるほど効果があった。
三、マゾ女への歩み
それから間もなく、次の三人プレイの申し込みがあった。
相手はこの前と同じ富山の材木屋である。前回失敗しているので、
私は奈子と喬子に稲垣皇子を連れて指定された旅館に行った。
「やあ、わざわざ済みまへんな」
相手は恐縮して、こちらが思っていたほど怒っている様子でもなかった。
「この前は失礼しました。まだ子供で馴れていないもんで…」
「いやいや、こんな娘さんのほうが私は趣味でして」
男はテレ臭そうに笑いながら言った。
「この子だけでも良かったんやが、折角だから三人でと思うて…」
奈子と喬子は、いわば添え物である。私はふと、皇子はそれほど
失敗したわけでもなかったんじゃないかと思った。後ろで小さくなっている
皇子を呼んで挨拶させると、男は嬉しそうに眼を細めた。
「皇子チャンやったね、小父さんを覚えているかね」
「えッ、はい」
「この前は快かったよ。もう一度あんたを抱いて見たくてな」
「わ、私なんか…」
「いや、その年でセックスするんだから立派なもんや」
「ちょっと、早く脱ぎなさいよ」
男の言葉をさえぎって、奈子が立ち上がりながら言った。
「あんた、この小父さんに好かれてるんだからさ。手伝ってあげるわよ」
有無を言わせず着ているものに手をかける。皇子は救いを求めるように
一瞬チラッとこちらを見たが、すぐに観念して眼をつぶった。
「よしよし可愛い子や。早速舐めさせて貰いますよ」
男は恥も外聞もなかった。喬子がパンティを足先から抜くと、
女王様役の奈子が、少女の背中を羽掻い締めにして尻を顔の上に据える。
「ほらッ、奥まで舐めさせておやりッ」
待ちかまえていたように、男が柔らかくて艶のある陰毛に顔を埋めた。
「あひィ…」
皇子がのけ反って、軽い悲鳴を上げる。
パンパンに張った太腿を抱えて、男が舌を延ばして穴の中を探っている
様子がありありとわかった。
「あッ、うゥ…ンッ」
思わず腰を跳ねると、洋服を脱ぎかけていた喬子があわてて足首を抑えた。
「駄目ッ、暴れるんじゃないのッ」
「うゥゥッ、くッ…」
「何やってんの、もっと脚を拡げなきゃ」
奈子が勝ち誇ったように言った。
「この子ったら、ほんとイクのが下手なんだから…」
これでは、三人がかりで少女をいたぶっているようなものだ。
なかなか、うまくやるじゃねえか…。
私は、こみ上げてくる笑いを噛み殺しながら、皇子が身をもがく様子を
観察していた。
「さッ、早くイッてごらん」
イケと言われても、身体が言うことを聞かないようだ。
歯を食いしばって懸命に快感を上昇させようとするのだが、クリトリスが
固くなるばかりで感覚が自由にならない。
「まだイカないの? しっかりしてよッ」
奈子が焦れったそうに言った。
男の顔の上にベッタリと尻を乗せて、皇子は手を宙に泳がせている。
「アァァ、ダッ誰かイカせてェ…」
たまりかねて、皇子は必死で奈子にすがりつくような仕草をみせた。
また失敗すると、あとの仕置きが怖ろしいのだ。
「イカせてェ、お願いですゥ」
「どうしてイカないのさッ。おまんこ感じないの?」
「チッ、違う…」
「駄目ねェ、見てなさいよ。舐めさせるときはこうすんのよ」
奈子が代わって、肉ベラを男の口に貼りつけるとぐるぐると腰をまわす。
こうしたテクニックにかけては流石に抜群である。
「ブハッ、ウップ…」
「どう、わかったらもう一度やってごらん」
「ハハ、ハイ…」
うながされてヨタヨタと男の顔を跨ぐ。ギコチない動きで身体を揺すると、
その度に鼻柱が陰毛の間から見え隠れするのが奇妙に卑猥だった。
「そうそう、その調子…。やればできるんじゃない」
「アゥ、アァゥッ」
「ワッ、すっごく固くなってきた…」
そのとき、足もとで男根をしごいていた喬子が突然奇声をあげた。
「この人変態よッ、いやらしい…」
直立した肉塊を握って、喬子は上からしゃがみ込むようにワレメの
真ん中に当てた。
「小父さん、まだイッちゃ駄目よ。気持ちよくしてあげっから…」
自分のほうが、よほど変態である。皇子と背中合わせになって、
そのまま腰を落とすと、何の抵抗もなくいっぺんに根もとまで埋まった。
「アァッ、キモチ快いッ」
たちまち蛙のような膝の屈伸運動がはじまる。その度に
偏平な乳房がピンピンと上下に弾んだ。
「ウゥ、ウゥムッ」
ようやく限界に達したのか、皇子がせっぱ詰まった呻き声をあげた。
「イ、イ、イク…」
「お退きッ」
「ヒェェ…ッ」
いきかけたところを突きとばされて、前のめりに四ッン這いになる。
奈子が入れ違いに男の顔を跨いで、両手でガバッと陰裂をあけた。
「口をあけなッ、オシッコ飲ませてやる!」
とたんに肉ベラの間から、ジョォォ…ッと激しい飛沫が噴き出してきた。
「グハッ、ゲホゲホ…ッ」
鼻の穴に入ったのか、男は顔を真っ赤にして噎せかえった。
「まだよッ、しっかりお舐め…ッ」
容赦なく粘膜をこすりつける。
小便がまだ止まらず、ぶくぶくと泡を噴いていた。排泄と絶頂を同時に
演じてみせるのは奈子の特技である。その様子を、皇子は呆然と
見まもっていた。
「た、たまらん…」
男が喘ぎながら、とぎれとぎれに言った。
「いきそうや、もう我慢でけへん…!」
「喬子、小父さんイクんだってよ」
「エッ、ちょっと待って…ッ」
びっくりして喬子が飛び退く。
オロオロしている皇子を掴まえて、奈子が仰向けに押し倒しながら言った。
「早く早くッ、この上に乗って…」
「うむ」
男は射精寸前である。ガバッと身体を伏せると、小便だらけの口で
前後の見境もなく少女の唇を吸った。
「ウムムッ…」
「ふう、やっぱり若いお嬢ちゃんはええ」
部屋全体に女の淫臭が発散して、ムッとするほどの熱気が立ち込めていた。
「ウハ…ッ」
男が滅茶々々に腰を使って、最後に奥まで突き上げるのと
ほとんど同時だった。
「いッ、いく…ッ」
皇子が、突然エビのように跳ねた。
「いやだ、イッてるわよ」
奈子と喬子が、顔を見合わせて複雑な笑いを浮かべた。
ベテランの二人にしごかれて、幼い少女は確実にマゾの道を歩き始めていた。
不思議なことだが、それから2年間、皇子が一度も妊娠しなかったことも
事実である。