処女破りの惨劇






    一、少女の放課後


 来た…!

 ガラにもなく少し緊張して、私は公園の銀杏の樹のかげに身を隠した。

 向こうから不安そうにあたりを伺いながら歩いてくるのが、昨日の

電話の少女であることは間違いなかった。手に通学カバンを持って、

白のソックスにセーラー服、エンジ色のスカーフが目印である。

 こいつは拾いものだ…、

 コギャル・マゴギャルが平気で売春したりパンティを売ったりするように

なったのは、ここ数年の話だ。昭和40年の半ばころ、女子高生はまだ

セックスの聖域のなかにいた。

 石原美和子、15才…。都内のある私立高校の一年生である。

 オズオズと、もの馴れない調子で電話をかけてきたのが昨日の午後…。

「あのゥ、チョット聞きたいことかがあるんですけど…」

 声の感じがまだ子供だった。

「初めて相談するんだけど、私でも良いですか?」

「私でもって、あんた幾つ?」

「あの、15才ですけど」

「ここは変態クラブだぜ。知ってんのかい」

「よく判りませんけど…」

 兄貴が隠して持っていた本に、変態の相談に応じると書いてあったのを

見て電話したのだと少女は言った。変態クラブは当時まだ非合法で、

広告もさり気なく出してあったのである。

 それにしても、少女は変態の意味もまだよく理解していないようであった。

多少の興味もあって、私はちょっとからかってみる気持になった。

「それじゃ、お前が変態なのか?」

「わ、私は別に…」

「おまんこはヤッたことあるのかよ」

「えッ、えぇ…」

 少女はドギマギした様子で答えた。

「早いんだな。もうバージンじゃねえのか」

「よ、良くわかんない…」

「初めてのセックスはいつヤッたんだ?」

「えぇッと…、四日くらい前です」

 こいつは面白い…。私は心の中でニヤニヤと笑いながら言った。

「どうしたんだ。強姦でもされたのかい」

「そ、そういう訳じゃないけど…」

 しばらく口ごもった後で、美和子は思い詰めたように言った。

「あのこれ、誰にも言わないで下さい」

「わかってるよ、相談に乗ってやるから詳しく話してみな」

 秘密だと言っても、まだ世慣れていない子供である。問い詰められて

美和子が打ち明けたのは、ちょっと意外な処女喪失のドラマだった。

 その日、街に遊びに行って偶然声を掛けられた男と一緒に、ついフラフラと

ラブホテルに行ってしまった。軽率といえば軽率だが、思春期の娘に

ありがちな衝動である。

 無理やり裸にされて、抵抗したのだが抑えつけられて身動きすることも

できなかったという。情景も眼に見えるようだが、まあ、ここまでは

どこにでもあるうな女の初体験物語だった。

「バカだな、姦られることは初めから解っていたろう」

「でも、好きなタイプだったから…」

 女とは、そういう動物である。聞いているだけで私はムラムラと

腹が立った。

「それで、簡単にハメさせたのか」

「嫌だって言ったんですけど、私、わかんなかったもんで…」

 美和子は、急に涙声になって言った。

「わ、私、それから、ト、トイレに行けなくなっちゃって…」

 とぎれとぎれに、今にも泣き出さんばかりの調子である。

「へぇ、いったい何をされたんだ」

「お、お、お尻…」

「何だと…?」

「その人、妊娠するといけないからって…、ほ、本当ですか?」

 たどたどしい話の様子では、処女を破られたのは性器ではなく、

どうやら後ろの穴らしいのである。

「よし解った。相談に乗ってやろう」

 こんな少女を黙って見逃すテはなかった。

「詳しい話を聞いてやるから…、都合が良いのはいつだ?」

 私は網にかかった魚を手繰り寄せるように言った。

「アノ明日なら、お母さんがいないから…」

「いいか、それまで誰にもしゃべるんじゃねえぞ」

「は、はい」



    二、排便恐怖症


 制服のまま、待ち合わせの公園に現れた美和子は、どこにでもいる

フツーの女子高生であった。

「美和子か…?」

「あ、はい…」

 こんな少女が、男に声をかけられてラブホテルまでついて行くとは、

ちょっと考えられないタイプである。

「おいで、こんなところじゃ話もできないから…」

「ど、どこへ行くんですか…?」

「任せておきなさい。ちゃんと部屋を取って相談に乗ってやるよ」

 すぐ横に車が置いてある。後ずさりする美和子を助手席に押し込んで、

私はすぐにその場所を離れた。

「ねぇ、どこに行くの?」

 車が中央高速に乗ると、美和子は不安そうに窓の外を見つめながら言った。

「心配するな、もうすぐだ」

 行き先は、都心から少し離れたモーテルである。少女の心配をよそに、

車は百キロ以上のスピードで八王子まで30分とはかからなかった。

 国道を外れて、郊外の離れ家式のモーテルに入る。内部は12帖くらいの

和室で、真ん中に大きなベッドが置いてあった。それを見たとたん、

美和子はすくみ上がってブルブルと震えだした。

「イヤ、こんなとこ…」

「怖がることねえよ。お前、この間は平気でラブホテルに行ったじゃねえか」

「で、でも…」

「安心しな、何もしやしねえから」

 こうなれば、猫がネズミを捕えたのも同然である。

「いまさら羞かしがっても仕様がねえ。とにかく、お尻の穴を見せてごらん」

「や、やっぱり、見せなきゃいけないんですか?」

「当り前だろ。お前、はじめからそのつもりで来たんじゃなかったのか」

 追い詰められたように、美和子は自分から制服のスカートを脱いだ。

その下は、いかにも高校生らしい水玉模様のパンティである。

「パンツを脱いで、お尻をこっちに向けてみな」

「はは、はい」

 上半身は制服で、腰から下がスッポンポンの女の子は奇妙に

被虐的な色情をそそる。

 陰毛はまだ薄くて、フワフワした感じだった。後ろ向きにベッドに両手を

つかせると、真っ白な尻の丸みがいっぺんにムキ出しになった。尻たぶを

両手で掴んで左右に開くと、栗色の肛門がキュッとひき締まっている。

「アッ、いやァ」

「静かにしろっ、動くんじゃねえ」

 腫れはまだすこし残っていたが、傷はどうということはなかった。ピンクの

肉片の奥を覗くと、信じられないことだが、処女膜は間違いなく無事であった。

「ふうん…」

 私はワザと深刻な声で言った。

「だいぶ酷くやられてるな」

「エッ、うそ…」

「これじゃ痛くてウンコも出来ないだろう。一週間も溜めていたんじゃ

身体に毒だぜ」

「で、でもスゴク痛くて…」

 こちらに尻を向けたまま、美和子は心細い声で言った。

「もし治らなかったら、どうしよう」

「大丈夫、ちゃんと出るようにしてやる」

 持ってきたボストンバッグを開けると、中に2個1組のイチヂク浣腸が30箱、

ギッシリと詰まっている。

「そ、そ、それ何ですか…」

 美和子が急におびえた声を出した。

「浣腸だよ。いま薬を入れてやるからじっとしてろ」

「カ、カンチョウ…?」

「腹ン中にクソがいっぱい溜まってるんだ。全部出してやるからケツを出せ」

「ヒェェッ」

 あわてて起き上がりかけたところを、もう一度ベッドに突きとばす。

「ハ、ハ、恥ずかしい…ッ」

「ばかやろ、ウンコ出さないと死んじゃうんだぞ。それでも良いのかよ」

 10箱ほどの包装を手早く破ると、足もとにゴロゴロと異様な形をした

浣腸液の容器が散乱した。

「ヒィッ、嫌ァァァ…」

 美和子には、それが薄気味悪い怪虫の卵にでも見えたのだろう。ベッドに

尻餅をついたままズルズルと後ずさりした。

「逃げるなっ」

「ワァッ」

 一発ビンタを張ると、美和子は恐怖に目を見開いて人形のように動かなくなった。



    三、糞だまりの処女


「ウゥゥム…ッ」

 上半身はまだ制服を着たままである。 腹這いにして、肛門に挿しこんだ

イチヂクの細い管から、冷たい薬液が注入されたとたん、美和子は異様な

呻き声をあげた。

 容赦なく2個3個と続けざまに肛門を突き刺す。ひとつ入れるのに要する

時間は、せいぜい5秒か10秒足らずである。

 10個ほど注入したとき、ビッと小さな音がしてナマの薬液が穴から

飛び出してきた。

「もっと腰をあげろ!」

 ベッドにつんのめった姿勢で、栗色の膨らみを上に向けると、それから

また5・6個入れた。だが内容物が入り口まで詰まってるのか、ともすれば

溢れて戻しそうになる。

「ちょっと立ってみろ」

 美和子は、恨めしそうな顔で首を横に振った。太腿から足首にかけて

ダルいような痺れが広がって、筋肉に力が入らないのである。

「出、出ちゃう…」

「バカまだ早い。もっと我慢しろ」

「トッ、トイレに行かせて…」

「そうはいかねえんだよ」

 次の箱を破りながら、私は落ち着いた調子で言った。

「洋服脱いだほうが良いぜ。ウンコがつくと汚れるからな」

 エェッ… 本当にいつ噴き出してくるかわからない。そうなれば、

セーラー服もベッドも目茶目茶である。美和子は顔色を変えて、

ヨタヨタと身体を起こすと自分から制服を脱いだ。

「駄目ッ、お腹痛い、何とかして…ェ」

「よしよし、こっちへおいで」

 当時アヌス栓などという便利なものはまだなかった。不規則な収縮を

繰り返している穴を直接指で押さえて、よろめくのを支えながら

バスルームに入る。

「ここなら洩らしても良いぜ。もう少し入れてみよう」

「ヤッ、ヤッ、やめてェ。お願いですゥ」

 こうしておよそ半分近く、20個以上が体内に入った。一個の分量は

少ないのだが初めての体験にしては過激な注入である。

「アッ、アァァァ…」

 そのとき、突然肛門の括約筋がゆるんで、ジョォォ…ッ…と大量の原液が

カラの浴槽で飛沫をあげた。

 ほとんど色はついていない。その中にときどき真っ黒な糞の塊が

水鉄砲で打ち出すように混ざっていた。

「ウゥゥゥ…ッ」

 浴槽のふちを両手で掴んで、美和子は悲痛な呻き声を上げた。

 ブワッ、ビシャビシャ…ッ

 続いて、ドス黒く溶けた軟便をいっぺんに浴槽の底に叩きつける。

ヌルヌルに足が滑ってグシャッとその上に尻餅をついた。

「ウワァッ」

 起き上がろうとしてもがくので、身体じゅう糞だらけである。

 強烈な腸の収縮が始まって、美和子は腹を抱えてのたうちまわった。

自然にイキミがかかる度にヘドロのような軟便を断続的に排出する。

「見ろ、いくらでも出るじゃねえか」

「ウェェェ…」

 泣いているのだが、顔じゅうに汚れが付着して涙もわからなかった。

 ドロドロになった糞の山を掴んで顔に投げつけると、ギャッと咽喉を

鳴らして突っ伏したまま動かなくなった。無惨な尻の割れ目に新しい

浣腸液を次々に注入する。一定の分量が入ると、腹筋が固くなって

ビュウッと濁った水を吐いた。

 結局、60個全部を入れることはできたが、最後はブクブクと肛門が

泡を吹くだけの状態になった。残ったのは猛烈な腹痛と、爛れたように

外側にセリ出した肛門括約筋の膨らみである。

 ほとんど意識を失っているのを浴槽から引きずりだして、頭からシャワーを

かけながら股を広げる。見下ろすと、薄い陰毛が哀れなほど可愛いかった。

「どうだ、腹ン中スッキリしたろう?」

 美和子はぼんやりと目をあけたが、もう何を言う気力もなかった。

「お前を本当の女にしてやる。こっちの穴は痛くてもスグ治るからな」

 覆いかぶさって、硬直した肉塊をまだバージンのくぼみに当てた。

「いいか、これからは知らない男にひっかかるんじゃねえぞ」

 力を入れると、ブチッと何かをつき破ったような感触があって、肉塊が

いっぺんに半分ほど埋まった。

「ヒィィィーッ」

 その瞬間、美和子は白眼を剥いてビリビリと手足を痙攣させた。




(完)