欲望という名のスキンシップ
電車の痴漢といえば、文字どうり女性の敵というのがこれまでの
イメージであった。
だがちょっと待ってください。
食欲が減退しそうなブスのOLが、得意げに痴漢撃退用のアイテムを
持っていたりするのを見るとウンザリするが、痴漢されることで限りなく
恍惚の境地に達してしまう女だっている。ある種の女性にとって、
それはめくるめく快楽の世界なのである。
初めはまったく偶然の出会いなのだが、いちど経験すると、あのスリルと
快感を味わってみたくて、女はまた同じ車両に乗る。
それを狙って男たちが寄ってくる。
人間とは、まことに不思議な嗅覚を持っているものだ。
その車両には、次第に痴漢されたい女と味をしめた男の密度が増加して、
やがて異様な雰囲気をもった混雑ができあがる。
こうして、現実に男と女の屈折した欲望を乗せた痴漢電車が
走り出すことになった。
本当かいな…、と疑われる向きもあろうから、もう少し具体的なデーターを
提示しておくことにしよう。
時間は夜9時を過ぎるころから11時までの東海道ローカル線、ある特定の
車両である。
品川駅のホームに、サラリーマン風の男が人待ち顔に近くの柱の影に
佇んでいる。これが痴漢とはとても思えないが、彼等はターゲットになる女が
来るのを待っているのだ。
どこからともなく勤め帰りのOLが階段を降りてくる。チラッと視線が合うが、
女は素知らぬ顔をして次にきた電車に乗った。
男がすぐにその後を追う。お互いに、暗黙のうちに顔馴染みなのである。
実際に乗ってみると、乗客はやはり圧倒的に男が多い。その中に
ポツンポツンと女の影が見える。比率は8対1くらいか。
品川を出ると次は川崎、横浜と駅の間隔が長い。車内では、ほとんどの
女がピッタリと男に貼りつかれている。なかには一人で三・四人の痴漢に
囲まれている女もあった。 電車が揺れると、ミニスカートが高く捲れ上がって、
パンティを尻の丸みが見えるところまでズリ下ろされているのがわかる。
わずか30分たらずの間に、女は眼がトロンとして、下半身をヒクヒクと
痙攣させるほどになっていた。彼女たちにとってそれは強烈な媚薬のような
快感なのであろう。 それぞれが湘南地域から通勤しているOLなのだろうが、
女が本質的にもっている露出性と被虐性の虜になって、生活とはまったく
関係のない場所で淫美な痴態をさらけ出す。
女の性欲の猥褻さをまざまざと見せつけられるような光景である。
「あのドアに入るとき、身体がゾクゾクと震えるような怖さと緊張感があるんです」
この事実を教えてくれた玲奈が言った。
「私も偶然だったの。二度目からは意識して乗りましたけど…」
「おまんこにも平気で触ってくるのか」
「ええ、初めはびっくりして、身体が痺れて動かなくなりました」
「初めからイカされたのかい?」
「もう連続的に、恍惚状態です」
玲奈は真性のマゾヒストだが、一流の会社に勤めているキャリアである。
私には何回か強烈な責めを受けているが、それ以来、痴漢電車に
病みつきになったようだ。
見知らぬ他人に公衆の面前で犯されるという行為は、これ以上の
人権の蹂躙はない。
ところが、彼女は自分から進んで犬か狼かわからない連中が
ウヨウヨしている檻の中に入って行くのだ。そのスリルと緊張、期待と恐怖感は、
被虐性の女にとってまさに快楽の頂点であろう。
幾らなんでも痴漢と痴女だけで電車が満員になる筈もないから、
もちろん一般の乗客も乗り合わせている。偶然現場を目撃した人たちは
きっと眼を丸くするに違いない。
それじゃ俺もと思うのかどうか、その中からまた新しい痴漢が増殖する。
ただし、たまたま発車間際に何も知らずに駆け込んできた女は災難である。
たちまち取り囲まれて思いがけないスキンシップ攻勢にあうことになる。
それでも決して女の数が減ることはないから、災難というより、
そこで新しい快楽を教えられて痴女に変身する女も多いのであろう。
特ダネのように書いたが、バカな乗客で通報する奴があったりして、
この車両のことはJRではとっくにご存じである。だから、ときどき私服の
鉄道公安官を乗り込ませていたりする。
ベテランの痴漢はその顔も良く知っていてすぐに対応するが、
ウカツに出掛けていって手を出すと御用となりかねないから、
十分にご注意ください。
穢れなき美人OLの糞食生活
三津田真美、28才。東京の高田馬場にある会計事務所に勤めている
キャリヤである。彼女の秘密を知ったのは、つい最近のことだ。
髪の毛が長くて、清楚な感じの顔立ちからは想像もつかない。話を聞いて、
私はしばらくの間まじまじと女の表情を見つめた。
「へぇ、本当に食べるのかい?」
「最初は、吐きました。でも、どういうわけか吐いてもまた
やってみたくなって…」
「毎日、食べているの?」
「いえそんな、一週間に一度くらいです」
真美は下を向いたまま微かに笑った。
「あんなもん、美味いのかね」
「不味いですよ。苦いばっかりで…」
真美は私の質問を言下に否定して言った。
「でもあの、それだからまた食べたくなってしまうんじゃないかしら」
「ふうん」
「あの臭いを克服するときの気持が、まるでウジ虫になったような気がして…」
やはり本人でなければ、理解することの出来ない感覚である。
最近ではSM系の雑誌によく女の排泄シーンが載っている。真美に
接触することが出来たのも、彼女がこうした雑誌に投稿した告白から
糸を手繰ったのだった。
雑誌のモデルは大半は演出なのだろうが、本物に出会ったのは
私も初めてである。
「でも、臭いはお嫌いじゃないんですか?」
真美は相変わらず下を向いたまま、呟くように言った。
だがどんな美人でも出すものは同じであろう。自宅以外では
やったことがないと言うのを無理にラブホテルに誘っての実験である。
別にセックスをしようというのではないので、真美は何の抵抗もなく
着ているものを脱いだ。28才にしてはウエストが引き締まった美事な
プロポーション、陰毛は濃いほうで、ワレメの周辺に密生していた。
「このカップ、きれいかしら…?」
真美は、冷蔵庫の上にあったカップの底を確かめるように
のぞきながら笑った。
「いちばん穢いものを入れるのに、汚れが気になるなんておかしいわね」
たしかに、不思議な倒錯である。
雑誌で見るように、あたり一面にお祭りのようにブチまけたやつを
食べることはとても出来ない。まして、浣腸液などの異物が混入した糞便は、
見るだけでも気持が悪いと真美は言った。体内から直接出てきたウンコを、
清潔な器にとって食べるのでなければ駄目なのだという。その意味では、
世にも不思議な潔癖症なのである。
「じゃちょっと、トイレに行ってきます」
「え…?」
「オシッコが出ちゃうから、どうしても先にやっておかないと…」
なるほど、いろいろと面倒なことがあるものだ。
それからベッドの横に中腰になって、真美はコーヒーカップを
ピッタリと尻に当てた。
「ウゥ…ム」
みるみるうちに収縮していた肛門の筋肉が盛り上がって、カップに
落ちてきたのは、かなり太めの10センチほどの塊である。
固いのとカップが小さいので、半分近く外に飛び出している。途端に、
プンと異臭が漂ってきた。腹の中にはまだ大量に残っているのだろうが、
真美には、それだけで十分なようであった。
しばらく糞塊を見つめていたが、中指と人さし指を使って、押し潰すように
カップの中で捏ねる。指はたちまち第二関節まで糞塗れになったが、
反対に言えば、汚れたのはそこだけである。
やがて、真美はあんずのジャムを掬うように糞塊を指の腹に乗せると、
ゆっくりと口の中に入れた。
「まずい…!」
顔をしかめて震えながら肩をすくめる。それは、快感とか欲情とかいった
感覚とはほど遠い表情であった。
ウゥッと込み上げてくる嘔吐に耐えて、真美はそれから二度三度と
指先で練った糞の塊りを掬った。唇のまわりが粘った唾液で濡れて、
白い歯が黄土色に染まっている。
「あぁもう駄目…、ウゲェッ」
逆流の限界まで来て、真美はカップを捨てた。それほど嫌なことを
どうして自分から進んでやろうとするのか、私には最後まで理解することが
出来なかった。
「おい、待て…!」
トイレに駆け込もうとするのを引き戻して強引に股を広げる。
いきなり溝を抉ると、思ったとうり、垂れ落ちんばかりに淫液が充満していた。
これもまた理解出来ない女の性欲である。
残された最後の熱帯雨林
女性の剃毛について、SM小説などではいとも簡単に陰毛を剃り取って
しまうが、これがなかなか、コツと要領が必要な作業なのである。
すでに経験されている方にはばかばかしいお話、未経験者には
結構タメになる話題なのだが、先ずは女性の陰毛の生え方から
研究してかからねばなるまい。
頭髪につむじがあるように、実は陰毛にも一定の流れがある。
剃り取った後を子細に調べてみると、毛根の中心がクリトリスに向かって
生えているというのは間違いのないところで、とくに左右に広がった
蝶の翅の部分にはっきりと現れている。
男でいえば睾丸の袋がそれと似ているのだが、毛根の一つ一つが
横向きになって、なだらかなカーブを描きながら例外なしにクリトリスを
指しているのだ。
剃毛するときここを逆剃りにすると、毛穴からプツプツと血玉を吹いて、
いわゆるカミソリ負けの状態になるから注意しなければならない。
それに比べて、剃っていて快いのは中央の恥丘と呼ばれるやや固い肉の
膨らみの部分である。具体的にいうと、大陰唇が結合してわずかに
抉れたようになっているワレメの頂点に広がるなだらかな丘で、
毛根がクリトリスに向かって流れているから、この辺りがいちばん毛の
密度も濃い。
ジョリジョリと微妙な手応えがあって、剃毛の醍醐味を味わうことが
出来るのもこの部分、剃り跡も青々として美事である。
とまぁ、ここまでは外見上眼につくから比較的楽だが、難しいのはここから先、
つまり二枚の肉唇とその奥にかけて生えている陰毛である。
大陰唇に毛が一本もない女性も稀にはいるが、ほとんどの女が
かなりの量の陰毛を茂らせている。実際、女が毛深いかどうかを判定する
基準は、外見より土手に生えた雑草の多さで測るものだ。
経験された方はなるほどと頷かれると思うが、土手から粘膜に移行する
境い目のところに陰毛が規則正しく一列に並んで生えている様子は、
進化の神様はなんと器用なのだろうと感心するばかりである。
ここにカミソリを当て、綺麗に剃り落とすためにはかなりの熟練を要する。
ヌルヌルと濡れた粘膜を軽く摘んで引き伸ばしながら、慎重に
削り取るような感じで、ー本づつそぎ落としてゆく。失敗すると大切な
接合部分に傷をつけて、後で挿入することもままならなくなるからご用心。
男性ほどではないが、女も尻の穴のまわりに短い毛を持っている
場合が多い。この辺りまでくると、女一人では危ないのであなたが
丁寧に剃ってやる他ないわけだ。
AVなどで、よくシェービングクリームを使って泡だらけにしている
シーンがあるが、あれは危険である。濡らすのならただのお湯か、
クリームならよく擦り込んで泡を消してからの方が良い。
それからもうひとつ、電動式のシェーバーを髭剃りのつもりで迂闊に使うと、
毛が噛んでどうにも収拾がつかなくなってしまうから要注意。剃毛は
腋毛用のカミソリに限定して慎重に剃り上げることが肝要である。
毛を剃った後の肌からは、汗とは違った独特のホルモン臭のある
湿り気が滲み出してくる。女の体臭のもとになる分泌物だが、そのせいか
どうか、毛が伸び始めると剃り跡がものすごく痒い。
あまり知られていないことだが、女にとってはこの痒みがいっそう性欲を
刺激するのだという。
確かに、剃毛が完成すると女性はそれまでより性欲が増進するし、
精神的にも変化を示すものだ。
心理的には、身も心もご主人様のものになったという喜びと、生まれながらに
持っていたものを失ってしまったという不安が交錯して、いっそうM傾向が
強くなる。
「もうこれで他の人とはセックス出来ないと思ったら、彼への愛情が
急に強くなったみたいで、何をされてもついてゆこうという気持ちになりました」
「陰毛にはどうしても卑猥で嫌らしい感じがありますけど、毛を剃ってしまうと
自分でも気分がスッキリするんです。一度やったらやめられませんね」
いわば、剃毛は女性の肉体に残された最後の美容術なのである。
今でこそ初歩的なSMのテクニックだが、やがて陰毛専門の美容室が
生まれたりして……。
ひと昔前まで、無毛の女性はパイパンとかかわらけと呼ばれて縁起が悪い
とされていたものだ。
だが体毛の減少は、あるいは人類の進化の一課程なのかも知れない。