かおるの華麗なグルメ幻想
「お前を食べてしまいたい」というのはありふれたキザな口説き文句だが、
案外、人間の奥に潜んでいる願望なのかも知れない。
惚れた女の性器をえぐり取って冷蔵庫に保管していたとか、飢えと寒さの
極限状態で、実際に人肉を食って生命をつないだといった話はご存じだろうが、
ここでご紹介するのはそんな陰惨な話題ではない。
これは、柔らかな自分の肉をどう料理したら美味しく食べられるかという
不思議な妄想にとり憑かれた、ある若い女性からの告白である。
名前は若宮かおる、21才。ある理科系の大学でコンピューターを
専攻しているのだが、実際に会ってみると妙に色っぽい。年よりもずっと
妖艶な感じの美女であった。
以下、彼女から最近送られてきた豪華なフルコースの献立である。
まぁ涎を飲みこみながらお読みください。
若宮かおるの告白
『今日は、私の幻想の中から人間料理について書きます。自分の肉体を
料理の材料に使って、皆様にご馳走します。
私の身体で一番美味しいところは太腿とお尻の肉です。お腹の肉は
脂身が多くてちょっとお刺身のトロのような感じがします。太股は
ステーキ用で、ナイフで皮を剥いで血管を傷つけないように肉だけ取ると、
片足で約1キロ近く取れます。脂は表面だけで、全体に濃いめの唇の
ような色をした肉の塊りで、ちょうど上等な牛ロースみたいな感じです。
料理法は塊りのままセロリ、タマネギ、塩胡椒、赤ワインで味と香りが
染み込むまで、三日ほど漬け込みます。オーブンで15分ほど焼き上げ
ますと、中がレアで柔らかくて美味しいローストビーフになります。
(ビーフではないけど、他に呼び方がないので)
お尻の肉は角切りにしてシチュー鍋です。ジヤガイモ、人参、タマネギ、
コトコトとトロ火で煮込みながらお召し上がりください。お好みで
カレー仕立てでも美味しいと思います。
お腹の脂身の多いところはシャブシャブにするととても美味しく
いただけます。薄切りにして、ゴマダレかポン酢でご賞味下さい。
おまんこは毛を剃り落してよく洗って下さい。表面の皮をむいて、
お刺身にしてナマのままで食べられます。盛り付けは形を生かして
そのままお皿に盛り付けて下さい。
クリトリスは一つしかないのでとくに珍味です。コリコリして、貝柱の
ように噛むと味があります。
乳房は膨らんだところを丸く切り取って、なるべく形を崩さないように
蒸し焼きにする方法、こんがりと焼き上げると北京ダックのように
皮まで美味しく食べられます。
乳房のもう一つの調理法は、火を通さずに酢漬けにして保存食として
おくといつまでも柔らかさを保つ事が出来ます。
内臓は小さく切って串に刺して焼き鳥にします。とくに唇と舌(タン)
子宮、肛門括約筋、心臓などが美味しいと思います。
それから乳首はお吸い物にして、形のままで召し上がってください。
さっぱりとした中にコクがある微妙な味です。
ここで、ちょっと料理人の方にお願いがあるのですが、私の身体は
ほとんど無駄なく食べることが出来ますので、生きたまま料理して
ほしいのです。そのほうが鮮度が良くて、お客様に美味しく食べて
いただけると思うのです。少しは苦しむかもしれませんが、構わずに
料理して下さい。食用に飼育された奴隷ですから遠慮はいりません。
実際にSMをしている方から見れば笑われるかもしれませんが、
こんな想像をしている私はまだ幼児感覚から抜け出していないのかも
しれません。
でも幼児期に感じた残酷さって凄く好きなのです。マッチ売りの少女は
マッチが燃え尽きると、雪の中で凍えて死んでしまうのですし、
狼に食べられたり鯨のお腹に飲み込まれたりする話は幾らでもありますし、
人魚姫は声が出なくされるし、
シンデレラは継母にひどい虐待をされるといったように、童話の世界は
ほとんどSMばかりです。
私にはいま彼氏もいますし、セックスの経験も多少はあるのですが、
やっていることはノーマルです。でも彼とのセックスでイッたことは
ほとんどありません。イクときはいつもオナニーで、自分でおまんこを
触っています。
そんなとき私はいつも白雪姫が魔法使いに眠らされて、7人の小人たちに
次々に犯される場面を想像してはイッてしまうのですが、やはり変態なので
しょうか。
こうして書いていても、いつの間にか濡れてしまうのをどうすることも
出来ません。
淫乱モデルのメリーゴーラウンド
「木馬責め」というのを知っている方は多いと思う。だが、実際にやったことが
あるかと言うと、誰でもそう簡単に実験出来るものではあるまい。
体操競技で使うあん馬のように、背中の丸い柔らかいものなら「アルファイン」
あたりにもあるかも知れないが、責めという以上、背中は堅く三角形に尖って
いなければならない。この上に後ろ手に縛り上げた女を跨がらせて先端を
肉の割れ目に食い込ませる。さらに足首に重りを付けて全体重を秘肉の
真ん中に集中する。江戸時代には実在した拷問だというが、現代ではまず
実現不可能なプレイであろう。
そのせいか、最盛期の奇譚クラブやその他幾つかの雑誌の
グラビヤに登場したことはあるが、あとはほとんど描かれた
挿絵である。
私がやったのは、それほど本格的なものではなかった。第一、
三角形に削った太い木材など、おいそれと手に入るものではない。
そこで考えたのがどこにでもある折り畳み式の長テーブルで、
脚を折って向かい合わせに両端を緩くロープで巻くと、テーブルが
ちょうど人の字に支えあった形で安定する。プラスチックの
ビールケースを台にすると、女の爪先がタタミにつくかつかないかの
適当な高さになった。
「おい、こっちに来い」
「えッ」
素っ裸のまま、部屋の隅に蹲っていた女が不安そうに顔を上げた。
「こ、この上に乗るの?」
「そうさ。何時までもオナニーしてるんじゃねぇ、立ってみろ」
名前は工藤美華、細身だが背が高い。見てくれは決して悪くない
モデルである。
「大丈夫かしら、落っこちませんか?」
「気にすんな、跨いだら自分でうまくバランスをとってみろ」
「えぇッ、なんだか怖い…」
にわか作りの木馬の上には座布団が乗せてあるので、美華はまだ
どういう結果になるのか気がついていない。余ったビールケースを
踏み台にして、美華はこわごわ座布団を跨いだ。
「後ろ手に縛るからな。足を踏み外すんじゃねぇぞ」
「わかりました」
縛りのモデルは経験があるというだけあって、美華はすなおに両腕を
後ろに回した。身体も柔らかい方で、手首を反対側の肘の近くまで曲げて
ロープで締める。そのまま肩から前に回して、胸元で交差させると乳房が
くびれて変形する程度にギチギチと結んだ。
「どうだい、痛くないだろ」
脚を縛るわけにはいかないので上半身だけだが、前に回ってみると、
木馬に体重を乗せるのが怖いのか、美華は座布団から少し腰を浮かした
形で、両足を踏ん張ったまま中腰になっていた。
股を広げているので、肉唇はパックリと割れていたが、わりと毛深い方で
内部がとうなっているのかは良くわからない。
「わッ、やめてよゥ」
手を伸ばして亀裂の真ん中を掬うようになぞると、美華はとたんに
奇声をあげてブルブルと腰を揺すった。
「いやァ、か、感じちゃうからよして…ッ」
それほど濡れているわけではないが、大きめのクリトリスがコリコリした
感じで硬くなっている。指先で確かめてみると、穴の入口がちょうど
真下を向いていた。
「よし、それじゃいくぜ」
腰を浮かしているので、座布団を引き抜くのはわけはなかった。
「えぇッ、そ、それちょっと…」
何か言いかけたが、構わず乳首を摘んで捩じりながら手前に引くと、
美華は危うく爪先立ちになって、前のめりに木馬の上に倒れこみそうに
なるのを耐えた。
こうなると踏み台のビールケースは極めて不安定である。踏ん張って
両足に力を入れると、その度にぐらぐらと不規則に揺れた。
「邪魔だな、こんなもの要らねぇだろ」
軽く蹴飛ばした拍子に重心が崩れて、グラリと身体が傾く。
わずか5センチほどの隙間だったが、全身の重みがグサッと
割れ目の真ん中にかかった。
「ギャァァァッ」
激痛と恐怖で美華は絶叫したが、三角形に下が広がっているので、
無我夢中で頭から転落するまで5秒以上はかかったと思う。
それでも美華にとっては、おそらく地獄のような5秒間だったであろう。
可哀想に、仰向けに股を広げたまま全身を痙攣させて、しばらくの間、
口をきくことも出来なくなっていた。
淫風薫る五月の空の吹き流し
縛るだけなら誰だって出来る。
それをどうやって料理するかが、こちらの腕の見せ所である。
長い間に随分いろいろと試してみたが、適度な美しさと残酷さがあって、
女を責める気分を満喫することが出来るのは何と言っても吊りが一番であろう。
当時、私は自分でSMクラブを経営していたが、その頃のSMクラブは、
早い話がやっている本人が楽しむためのもので、何しろ金がかかって
仕様がない。そこでメンバーに自分が仕込んだ女を料金を取って
紹介するというシステムを取っているわけで、最近の整備された営業用の
クラブとは基本的に発想が違う。したがってやることは荒削りだが、
それだけに今思えば本物の迫力があった。
今から三十年も昔の話である。 私が使っていたのは八王子の郊外にある
離れ家式のドライブインで、ここは造りが頑丈で、二間続きの部屋の間には
おあつらえ向きの太い梁に支えられた欄間がついていた。
近ごろはSM専用ホテルにでも行かない限り、ラブホテルで吊りを実行する
ことは不可能であろう。いわゆるプロの縄師と称する連中なら、それなりの
設備も揃っているのだろうが、今どきのラブホテルには、ムキ出しの柱はおろか、
壁に縄を引っ掛ける手掛かりさえついていない。
その日参加したのは、スポンサーになった酒屋の親父と、まだ若い
サラリーマンの三人である。
女の名前は酒井美代子、24才、セックスはしないという条件で
口説き落として連れてきた。報酬は当時の金で三万円、
SMは初体験であった。
高小手だダルマ縛りだ、逆海老だと、初めのうちは女の身体を
いじくりまわしていたのだが、それじゃいよいよ吊り上げてみようと
いうことになった。
吊りの醍醐味は、何と言っても逆さ吊りである。普通に吊ってみても、
ただブラ下がっているだけで少しも面白くない。
地球の引力に逆行して頭を下に、両足は出来るだけ開いて、淫肉の
切れ込みがパックリと二つに割れているようでなければ本当ではない。
だが実現するとなると、これは容易なことではなかった。 まず両手を
背中にまわして手首だけ縛る。これは逆さ吊りにしても手が垂れて
畳についてしまわないための用心である。
次に腋の下から乳房にロープをまわして、部屋の隅にある柱にくくり付けた。
「ちょっと、脚を持ってください」
「おいきた」
酒屋の親父が女の脚を抱えあげると、すかさずサラリーマンが
右の足首にロープを巻きつけて反対側の梁に結んだ。
とたんに腋の下に女の全体重がかかって、美代子がギェッと
悲鳴をあげる。
「待ってろ、すぐ楽にしてやる」
左の足首を出来るだけ開いて、梁の真ん中あたりで括ると、身体が
ねじれて自然に性器がムキ出しになった。
「うわわわッ、いッ痛いぃ」
「静かにしな、もうちょっとだ」
足首を固定するのを待って、酒屋の親父が上半身のロープを解いた。
グラリと身体が揺れて、ズルズルとロープを引きずるように頭が
畳すれすれになる。
「もっと脚を高くしなけりゃ駄目だ」
「よっしゃ、いきまっせ」
うんこらしょ…、と酒屋の親父が女の腰骨に腕をまわして抱き上げる。
「あぁっ、い、嫌…」
出来上がったポーズは、髪の毛が畳を掃くほどの高さだったが、
脚を開いた角度は十分にあって、それなりの雰囲気があった。
脚先で軽く女の乳房を蹴ると、全体がユラユラと風に靡くように揺れる。
女はしきりに身体を撥ねて反り返ろうとするのだが、すぐに力が尽きて
ダラリとぶらさがってしまった。
「おぅおぅ、お嬢さん濡れてるじゃないの」
酒屋の親父がちょうど目の高さにある淫裂を覗き込みながら言った。
「ほう、穴が開いてしまうもんだね。こいつは面白い」
見ると内臓が下に降りたせいか、直径2センチくらいの空洞がポコッと
開いていた。そのまわりに、蜂蜜を塗ったような半透明な粘液が
かなり多量に貼り付いている。
「早く早く、ビールを持ってきなさいよ」
栓を抜いた口を空洞に当てて、ビンを逆に立てると、ゴボッゴボッと
いった感じで空気と液体が入れ替わる。頃合を見てビンを抜くと、
突然ブワッと思いがけないほどの勢いで穴から泡が噴き出してきた。