にあり




   その1  酔っぱらい美女はトロの味

 戦前の花柳界での遊びに、ワカメ酒というのがあった。
 芸者の着物の裾を捲って、ピッタリと合わせた太腿の間に酒を注ぐ。陰毛がユラユラと揺れるのを
海中のワカメに見立てて、股間の酒をすすって興じるという悠長な旦那遊びである。

今どきこんな阿呆面をさらす男もいないと思うが、性器を見せることを極端に恥じた戦前の女たちの
精一杯のサービスであった。

 こんなのは遊びの範囲なのだが、アルコールを使った責めとなると、思いのほか相手に強烈な
ダメージを与える。

 たまたま実験材料になったのは、中島華枝というちょっとイカれた短大生である。
19才と言っていたが、こんなのがよく引っかかったと思うほど見栄えのする女だった。

 当時ディスコの全盛期で、赤坂あたりには芸能人や外タレが出入りする店がいくつもあった。
集まってくるのは、それなりに選ばれた女たちである。『無限』などという有名なディスコが幅を
利かせていたが、そんなところで遊んでいるということは、本人にも相当な自信があった証拠であろう。

 裸にしてみると、華枝は素晴らしいプロポーションをしていた。日本の女がようやく短足胴長の体型から
脱して、外人なみのスタイルを持つようになった時代である。

 その代わり、セックスはあんまり上手いほうではなかった。
 いい女に限ってセックスはつまらないのが多いものだが、男にチヤホヤされるのをあたり前だと
思っている。いくら腰を揺すってもただアフアフと喘ぐばかりで、これでは折角のプロポーションが泣くというものだ。

てめえ何様だと思っているんだ…、と少々腹が立った。

「仕様がねえな。もっと飲んでみろ」
 口うつしにブランデーを飲ませてやると、少し噎せながらコクンと咽喉を鳴らす。
いいかげん酩酊したところで、ブランデーをクリトリスの周辺になすりつけた。

「いやッ、スースーする…ゥ」
「もっと穴を締めろ。そんなんじゃ男はイカねえぞ」
「ウウン…ッ、アハッ」
 脚を抱えて手荒く抜き刺ししたが、酔いがまわると反対に快感が上がってこない。
「も、もうやめて…ッ、痛いのよゥ」
 ちぇっ、下手くそ…!
 男根を抜くと、グタリと仰向きに脚を投げ出したままである。見るとクリトリスの左右の肉ベラが
真っ赤に変色していた。

「待ってろ。それじゃ舐めてやる」
 両手で陰裂をひらく。生鮭の腹を割ったような粘膜に唇を圧しつけると、口いっぱいに含んだ
ブランデーをプウッと穴の中に吹き込んでやった。

ギャッ、ギャアッ…」

 とたんに、華枝がエビのように跳ねた。
「熱いッ、灼けちゃうッ」
 恥も外聞もなく、華枝は肉ベラを掻きむしりながら反転した。
「熱いよゥッ、ヒィィ…」
「このやろう、暴れるんじゃねえっ」
 容赦なくのしかかってもう一度ハメると、熱いというより、亀頭にヒリヒリとハッカを塗ったような
快い刺激があった。

「ワァッ、タッ助けて…ェッ」
「うるせえな。ガキのくせに、おまんこブカブカじゃねえか!」
 穴に杭を打ち込んだまま、思い切り乳房をひっぱたく。
「ヒィィ…ッ」
「よし、もっと締めろっ」
 乳首を引っ張って左右に振ると、その度に括約筋がヒクヒクと収縮した。
 胃袋を経由しないで直接体内に吸収されたアルコールの効き目は抜群である。10分もしないうちに、
華枝は全身が蛸のようにグニャグニャになった。完全に抵抗力を失って、あとは何をやっても思いのままである。

「顔をこっちに向けろ」
 酒で感度が鈍くなった男根をくわえさせて腰を突き出す。もういくら激しく動かしても平気だった。
「グッ、グッ、ウゲェ…ッ」
 女の身体は、臍のまわりから太腿にかけて美事なピンク色に染まっていた。おそらく、子宮まで酔っぱらって
いるのであろう。

 ザマ見ろ、恰好つけるからだ…。
 アイドルの自信もプライドも粉微塵になって、上下の唇から精液の泡を吹いてひっくり返るまで、2時間近く
弄んで私は素っ裸の華枝を置き去りにしてホテルを出た。

 射精したあと未練を持つな…、これもまた女を犯すときの鉄則である。


  その2  かおるの華麗なグルメ幻想

「お前を食べてしまいたい」というのはありふれたキザな口説き文句だが、案外、人間の奥に
潜んでいる願望なのかも知れない。

 惚れた女の性器をえぐり取って冷蔵庫に保管していたとか、飢えと寒さの極限状態で、
実際に人肉を食って生命をつないだといった話はもうご存じだろうが、ここでご紹介するのは
そんな陰惨な話題ではない。

 これは、柔らかな自分の肉をどう料理したら美味しく食べられるかという不思議な妄想にとり憑かれた、
ある若い女性からの告白である。

 名前は若宮かおる、21才。ある理科系の大学でコンピューターを専攻しているのだが、実際に
会ってみると妙に色っぽい。年よりもずっと妖艶な感じの美女であった。
 
以下、彼女から最近送られてきた豪華なフルコースの献立である。まぁ涎を飲みこみながらお読みください。


 若宮かおるの告白

『今日は、私の幻想の中から人間料理について書きます。自分の肉体を料理の材料に使
って、皆様にご馳走します。
 私の身体で一番美味しいところは太腿とお尻の肉です。お腹の肉は脂身が多くてちょっと
お刺身のトロのような感じがします。太股はステーキ用で、ナイフで皮を剥いで血管を
傷つけないように肉だけ取ると、片足で約1キロ近く取れます。脂は表面だけで、全体に濃いめの
唇のような色をした肉の塊りで、ちょうど上等な牛ロースみたいな感じです。

 料理法は塊りのままセロリ、タマネギ、塩胡椒、赤ワインで味と香りが染み込むまで、
三日ほど漬け込みます。オーブンで15分ほど焼き上げますと、中がレアで柔らかくて美味しい
ローストビーフになります。(ビーフではないけど、他に呼び方がないので)

 お尻の肉は角切りにしてシチュー鍋です。ジヤガイモ、人参、タマネギ、コトコトとトロ火で煮込みながら
お召し上がりください。お好みでカレー仕立てでも美味しいと思います。

 お腹の脂身の多いところはシャブシャブにするととても美味しくいただけます。薄切りにして、ゴマダレか
ポン酢でご賞味下さい。 おまんこは毛を剃り落してよく洗って下さい。表面の皮をむいて、お刺身にして
ナマのままで食べられます。
盛り付けは形を生かしてそのままお皿に盛り付けて下さい。
 
クリトリスは一つしかないのでとくに珍味です。コリコリして、貝柱のように噛むと味があります。
 
乳房は膨らんだところを丸く切り取って、なるべく形を崩さないように蒸し焼きにする方法、こんがりと
焼き上げると北京ダックのように皮まで美味しく食べられます。
乳房のもう一つの調理法は、火を通さずに酢漬けにして保存食としておくといつまでも柔らかさを保つ事が
出来ます。
 内臓は小さく切って串に刺して焼き鳥にします。とくに唇と舌(タン)子宮、肛門括約筋、
心臓などが美味しいと思います。

 それから乳首はお吸い物にして、形のままで召し上がってください。さっぱりとした中にコクがある
微妙なお味です。

 ここで、ちょっと料理人の方にお願いがあるのですが、私の身体はほとんど無駄なく食べることが
出来ますので、生きたまま料理してほしいのです。そのほうが鮮度が良くて、お客様に美味しく食べて
いただけると思うのです。
少しは苦しむかもしれませんが、構わずに料理して下さい。食用に飼育された奴隷ですから遠慮はいりません。

 実際にSMをしている方から見れば笑われるかもしれませんが、こんな想像をしている私はまだ幼児感覚から
抜け出していないのかもしれません。

 でも幼児期に感じた残酷さって凄く好きなのです。マッチ売りの少女はマッチが燃え尽きると、雪の中で
凍えて死んでしまうのですし、狼に食べられたり鯨のお腹に飲み込まれたりする話は幾らでもありますし、
人魚姫は声が出なくされるし、シンデレラは継母にひどい虐待をされるといったように、童話の世界は
ほとんどSMばかりです。

 私にはいま彼氏もいますし、セックスの経験も多少はあるのですが、やっていることはノーマルです。
でも彼とのセックスでイッたことはほとんどありません。イクときはいつもオナニーで、自分でおまんこを
触っています。

 そんなとき私はいつも白雪姫が魔法使いに眠らされて、7人の小人たちに次々に犯される場面を
想像してはイッてしまうのですが、やはり変態なのでしょうか。

 こうして書いていても、いつの間にか濡れてしまうのをどうすることも出来ません。


  その3  穢れなき美人OLの糞食生活

 三津田真美、28才。東京の高田馬場にある会計事務所に勤めているキャリヤである。
彼女の秘密を知ったのは、つい最近のことだ。 
髪の毛が長くて、清楚な感じの顔立ちからは想像もつかない。話を聞いて、私はしばらくの間まじまじと
女の表情を見つめた。

「へぇ、本当に食べるのかい?」
「最初は、吐きました。でも、どういうわけか吐いてもまたやってみたくなって…」
「毎日、食べているの?」
「いえそんな、一週間に一度くらいです」
 真美は下を向いたまま微かに笑った。
あんなもん、美味いのかね」

「不味いですよ。苦いばっかりで…」
真美は私の質問を言下に否定して言った。「でもあの、それだからまた食べたくなってしまうんじゃないかしら」

「ふうん」
「あの臭いを克服するときの気持が、まるでウジ虫になったような気がして…」
 やはり本人でなければ、理解することの出来ない感覚である。
 最近ではSM系の雑誌によく女の排泄シーンが載っている。真美に接触することが出来たのも、
彼女がこうした雑誌に投稿した告白から糸を手繰ったのだった。

 雑誌のモデルは大半は演出なのだろうが、本物に出会ったのは私も初めてである。
「でも、臭いはお嫌いじゃないんですか?」 真美は相変わらず下を向いたまま、呟くように言った。
だがどんな美人でも出すものは同じであろう。自宅以外ではやったことがないと言うのを無理に
ラブホテルに誘っての実験である。 
別にセックスをしようというのではないので、真美は何の抵抗もなく着ているものを脱いだ。
28才にしてはウエストが引き締まった美事なプロポーション、陰毛は濃いほうで、ワレメの周辺に密生していた。

「このカップ、きれいかしら…?」
 真美は、冷蔵庫の上にあったカップの底を確かめるようにのぞきながら笑った。
「いちばん穢いものを入れるのに、汚れが気になるなんておかしいわね」
 たしかに、不思議な倒錯である。
 雑誌で見るように、あたり一面にお祭りのようにブチまけたやつを食べることはとても出来ない。
まして、浣腸液などの異物が混入した糞便は、見るだけでも気持が悪いと真美は言った。
体内から直接出てきたウンコを、清潔な器にとって食べるのでなければ駄目なのだという。
その意味では、世にも不思議な潔癖症なのである。

「じゃちょっと、トイレに行ってきます」
「え…?」
「オシッコが出ちゃうから、どうしても先にやっておかないと…」
 なるほど、いろいろと面倒なことがあるものだ。
 それからベッドの横に中腰になって、真美はコーヒーカップをピッタリと尻に当てた。
「ウゥ…ム」

 みるみるうちに収縮していた肛門の筋肉が盛り上がって、カップに落ちてきたのは、
かなり太めの10センチほどの塊である。

 固いのとカップが小さいので、半分近く外に飛び出している。途端に、プンと異臭が漂ってきた。
腹の中にはまだ大量に残っているのだろうが、真美には、それだけで十分なようであった。

 しばらく糞塊を見つめていたが、中指と人さし指を使って、押し潰すようにカップの中で捏ねる。
指はたちまち第二関節まで糞塗れになったが、反対に言えば、汚れたのはそこだけである。

 やがて、真美はあんずのジャムを掬うように糞塊を指の腹に乗せると、ゆっくりと口の中に入れた。
「まずい…!」
 顔をしかめて震えながら肩をすくめる。それは、快感とか欲情とかいった感覚とはほど遠い表情であった。
 ウゥッと込み上げてくる嘔吐に耐えて、真美はそれから二度三度と指先で練った糞の塊りを掬った。
唇のまわりが粘った唾液で濡れて、白い歯が黄土色に染まっている。

「あぁもう駄目…、ウゲェッ」
 逆流の限界まで来て、真美はカップを捨てた。それほど嫌なことをどうして自分から進んで
やろうとするのか、私には最後まで理解することが出来なかった。
「おい、待て…!」
 トイレに駆け込もうとするのを引き戻して強引に股を広げる。いきなり溝を抉ると、思ったとうり、
垂れ落ちんばかりに淫液が充満していた。

 これもまた理解出来ない女の性欲である。




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