読者投稿小説
by・Slave master





 淫畜市場 Lot #101・友美−(2)



 「K女子大学から参りました本多友美と申します。よろしくお願いいたします。」



 友美がこの木村と出会ったのは一年前。就職面接の折であった。



 「あ〜あ、どこも内定もらえないや…。もう就職出来るならどこでもいいや〜。」



 友美のキャンパスでは、こんな愚痴があちらこちらで聞こえている。この不況の最中、

特別優秀な学生ならいざ知らず、友美の通う三流…いや、四流と言っても差し支えない

女子大では、そうそう簡単に内定通知を貰うことはできない。

 そもそも、この大学は昨年までは郊外の女子短大であり、早い話、有名大学には

入学できず、高卒で就職もできすに行き場を失った中途半端なワガママ娘達を

受け入れているようなところである。

 もっとも、若く艶の有る肉体を持て余し、社会的なモラトリアムを与えられ、まともな

勉強もしない低脳娘が大勢たむろしているとなれば、周辺の男達にすれば、絶好の

牝狩り(ガールハント)の場であり、どんなウブな女の子でも半年も在学すれば、

すっかり「男の味」を覚えさせられてしまう。まあ、「性教育」の場としては「最高学府」

並みであろう。



 「そうね〜。やっぱ、いい男と出会って、玉の輿に乗りたいよね。」

 「そうだよ。一人の男から、女として扱ってもらうことが「女の幸せ」だよね〜。きっと。」



 友美は、こんな冗談まじりの会話からも、この厳しい現実から逃避したいという願望を

にじませている。ただし、近い将来、「女として扱ってもらうこと」が現実化するが、その生活は

友美にとって地獄に堕ちることであり、この時点で、あのような生活が待っていることは

誰も予想してはいない。



 「…木村通商。職種:秘書。…週休2日。給料は…まあ、いいや。ここも受けてみよっと。」



 就職相談室から、何気なく選び出した求人票。それが後に友美の奴隷主となる木村の

会社であった。

 すでに20社近く面接を受け、すべて「不採用」の烙印を押された友美にとって、もはや、

手当たり次第の就職活動である。

 「スカートは短め、胸元は大きく開けて、メガネをやめてコンタクトに…」

 同級生の間からは、このような「裏マニュアル」が流布され、知美も2週間前から、

この「色仕掛け」戦法に出ている。ただし、当然、まともな会社では帰って逆効果になり、

そのような面接の折には…

 「君…健康そうな身体してるんだねぇ〜。」

 「あなたみたいに美人だと、結構もてるでしょ〜?」

 タイトスカートから伸びる太もも、ブラウスの胸元から覗く胸の谷間、それらに湿った視線を

浴びせられながら、はしたない質問を浴びせられる。中には、後から柔らかく膨らんだ乳房や

丸々と張った尻などを徹底的に撫で回される「身体検査」を施された娘もいた。そして、友美も

同様である。

 しかし、彼女達は、ただただ「内定」欲しさにそれらの「色欲面接」に健気なほど耐え忍んでいる。

もっとも、これまで大学で「実習」してきた内容を考えれば、やはり、彼女達には一番適切な

試験なのだろうが…。



 「どうぞ、お掛け下さい。」

 「はい、失礼いたします。」

 「…本日は弊社の就職面接にお越しいただき、誠にありがとうございます。」



 木村通商の会議室、人事部長の山本は親切そうな笑みと共に慇懃に挨拶をした。

 (あっ、今日は「好感触」かもっ!)

 友美は今までのいやらしい視線を浴びる面接と違うことに気づき、自ずと笑みを浮かべ、

救われた思いがした。



 「弊社への入社を希望された理由は何でしょうか?」

 「はい、御社の海外貿易業務を通じて、私の可能性を伸ばしたいと思いました。」



 実にマニュアル通りのやり取りである。



 木村通商は、韓国や中国、北朝鮮、ロシアなどからキムチや乾物などの食料品を輸入し、

それらの国に日本の中古工作機械などを輸出する社員五百余名の中堅商社である。

また、この会社の社長、木村はこの地域の有力者の一人であり、一昨年には息子を

県議会議員として当選させた人物である。



 「本日はお忙しいところ、面接を行っていただき、誠にありがとうございました。」

 「…本日は大変お疲れ様でした。結果は追ってご連絡させていただきます。どうぞお気を

つけてお帰り下さい。」



 山本は、一女子大生に過ぎない友美を正面玄関まで見送りした。友美はこれまでの面接で、

ここまで丁重な対応を受けたことはなく、あまりに上手く行きすぎた面接にかえって面食らっていた。

 (よ〜し、これでもう面接地獄とは「お別れ」だっ!)

 友美の心に重く垂れ込めていた暗雲がスッと晴れていくような気分になった。

 「そうだ!金曜日に美紀たちをさそって飲み会やろっと!」

 そう思ったと同時に慣れた手つきで携帯のボタンを操作していた。



 「部長、今年の女子学生の内定者は決まりました?」

 「うん、まあ、面接する前に書類選考で決まっちゃってるんだけどね。ほら、例の「社長選考」

があるから…」

 「ああ、社長の特別秘書枠ですよね。まあ、あっちはルックスオンリーですからね〜。」



 その頃、木村通商の人事部では、部長の山本と部下の間でこんな会話が交わされていた。



 「え〜と…友美ちゃんは…ああ、K女子大かぁ。もう、問題外!それじゃあ、社長選考がんばって

ね〜っと。」



 そう言いながら、山本は手馴れた手つきで友美の書類に「不採用」の烙印を押した。



 「失礼します。」

 「おお、山本君か。」



 木村通商本社の最上階にある重厚な扉を開ける山本。そこは本社のごく限られた人間しか

入ることの許されない奥の社長室である。

 木村は黒革の大きな椅子に仰け反り、丸々と張った太鼓腹を突き出して座っている。木村の

両脇にはモノトーン調のミニスカートのメイド姿をした若い娘が添うように立っていた。



 「先ほどお話ししました今年の女子学生の特別選考をお願いに上がりました。」



 山本はビデオテープを十数本、山本の眼前に差し出した。



 「あれ?今年は書類はないの?」

 「いやぁ、もう書類はいらないでしょう。社長枠の条件は「容姿端麗」「低脳無知」…」

 「それに…「好色淫乱」な。」



 そう言いながら、木村は右脇の娘の太ももに平手打ちを加えた。「ピシャッ」という弾ける

音を上げ、震える白い肌。

 「ヒャッ!」

 娘は全身をピクッと振るわせた。

 山本の差し出したテープは、社長選考の対象となった「不合格者」達の面接風景を

隠し撮りしたものである。

 その中には、無邪気な笑顔を浮かべた友美の姿も含まれていた。



 「仕事の出来る優秀な女子学生を採用するのは、君の仕事だ。後の女の子達は、

わしを公私共に支える特別な秘書の候補だからね。」

 「社長、…公私って、その特別な秘書たちは「私」のほうばっかりじゃないですかぁ。」

 「なに言ってるんだ。そんな気楽なお仕事だって、給料払ってるんだよ〜。立派な

「雇用対策」じゃないか。」

 「そうですね、そのお陰で低脳ばかりの三流女子大生でも働き口があるんですからな。」

 「そうだそうだ、なあ、あかね。お前は本当に幸せ者だなぁ〜」



 木村はそういうと、左の娘の胸元を広げ、衣服の隙間からはみ出してきた乳肉に脂ぎった

顔面を近づけ、丸々と実った果実を味わうかのように口の粘膜に吸い込んだ。醜い男の匂いと

唾液の触感を女の敏感な個所に受け、娘は身を震わせじっと耐えていた。

 山本はすでに自分の職務が完了したことを悟り、黙って退室した。



 「…はい、本多です。」



 友美は、一人暮しの部屋に響く電話から受話器を取った。



 「私、木村通商・人事部の山本でございます。先日はご来社いただき、

誠にありがとうございました。」



 あの面接から数日後、山本からの電話であった。



 「私ども人事部で面接の結果、一次合格ということになりました。」

 「えっ!本当ですか?では、内定と…」

 「いえいえ、次に二次面接と健康診断を行わせていただきたく、本日は取り急ぎご連絡

差し上げた次第です。」



 内定ではないにせよ、まだ就職への希望があることに友美は安堵した。当然、その合格の

条件が木村の欲望のみで決することを知る由もない。

 山本は、その二次面接が明後日行われることを伝え、あの面接の日と同様に丁寧な

調子で会話を結んだ。



 「本多さん。今日は当社の木村社長と単独で面談いただきます。その後、近くの診療所で

健康診断を行います。」



 木村通商の応接室。友美は人事部の課長を名乗る男から、そのように伝えられた。

 その男は、事務的にそのメッセージを伝えると一瞬、無機質な微笑を浮かべて

去っていった。



 「いやあ、いやあ、どうもどうも…」



 この声にハッと振り返ると、大きな太鼓腹をゆすりながら、人懐っこい笑顔を浮かべた

六十くらいの男が現れた。



 「あっ!K女子大から参りました本多友美です。」

 「どうも、社長の木村です。」



 友美は、その太った体躯と大らかそうな笑顔に妙な親近感を得た。それは亡くなった父親の

イメージに重なったためかもしれない。

 友美が5歳の時、父親を交通事故で亡くした。幼いながらに父の大きな背中にじゃれ付いて

遊んだ記憶がある。父親に背負われて近所の川辺を歩いて夕日を眺めた日、なぜか切なくなって

父の広い背中に「ギュッ」としがみついたあの日…。友美は今でも、時折そんな夢を見る夜がある。

大きかった…暖かかった…そして、やさしかった父の姿。

 父が他界して数ヶ月後、母は別の男と再婚した。しかし、その男と友美は折り合いが悪く、

もはや家庭に温かみを感じることはなかった。

 「この馬鹿野郎がっ!」

 こんな暴言と共に母の夫による暴力を受ける日々が始まった。まだ、幼い友美は母親に救いを

求め、泣き叫んだが、母は目を背け、救いは得られなかった。

母はすでに友美の母という使命を捨て、一人の男にすがる女としての道を選んだのである。

 「お父さん…友ちゃん…がまんする…だって、友ちゃんいなくなったら、お母さんかわいそう…」

 この幼子は、天に召された父親に誓った。再び暖かな家庭が復活するというささやかな

願いを込めて…。

 しかし、そのささやかな願いも叶えられることもなく、暴力と軽蔑に塗れた形ばかりの

冷え切った家庭生活が続いた。

 表面上、友美は「いい子」を装った。それは少しでも母の夫からの暴力を避けるために自然に

身につけた習性であった。しかし、そうした生活の中で友美は自分の中の少しづつドロドロと

澱んだ「何か」を貯めていったのである。

 中学1年生の夏、テニス部の活動の帰りに男子達がヒソヒソたむろしている姿を見た。

 「ねえ、あんたら何してんの?」

 男子達が扱っているものが怪しげなものであることを本能的に感じながら、自然さを

装って近づいていった。

 「よお、友美。お前こういうの見たことあるかぁ?ほぉら。」

 同級生の男子が差し出したのは、どこぞで拾ってきたSMマニア向け雑誌であった。

 「いやだぁ〜!馬鹿〜。あんた達、変なもの見てるぅ〜。」

 そう恥ずかしがりながら、友美の視線は怪しげな画像を捉えている。

 白い柔肌を淡い桃色に染め、荒縄で大きな乳房を絞り上げられ、眉間に皺を寄せて

苦痛に耐える若い娘の姿。

 本来、痛々しいと感じられるこの女の姿に不思議な感情を覚えた。

 (あっ!すごく痛そう…でも、この女の人、気持ちよくなってる!)


 友美は通学路の帰り道、頭の中が真っ白になった。道すがら誰とすれ違ったか、いつも

寄り道するコンビニも行き過ぎたことを覚えていない。



 夜、ベッドの中で眼を閉じるといろんな映像が浮かび上がる。


 あの雑誌の縛られた女の顔。川辺の夕日。あの男の阿修羅のような顔。母の涙。

縄で歪んだ大きな乳房。部屋の隅で怯えて泣く幼い自分。そして、父の大きな背中…。

フラッシュバックのように何度も何度も浮かんだ。

 その夜、友美はそっと自分の乳房に手を触れた。まだ幼いが確実にふくらみ始めている

自分の乳房。いつもなら恥ずかしくて意識して触ることなどないのに、今夜はその乳房が

とても愛らしく思えた。

 「ハッ!」

 ちょっと尖がった乳頭を人差し指でツンツンすると、何か背骨の奥を熱いものが

瞬間的に流れ、全身がビクビクと震える。

 (ああぁ。こんな感じ始めて…)

 心臓がドキドキする…。そして、おへその下あたりが「ズンズン」と響いている。

股の間…あそこも変な感じ…。

 そっと手をやる…。

(いやっ!濡れてる…)

一瞬、手を退けたものの、股間のほてりが収まらず、再度、生え始めた下腹部の毛を

掻き分け、きつく口を閉じている粘膜の入り口をやさしく撫でた。

 (いやっ!おかしくなっちゃう!)

 友美はもはや、今までの自分では己の身体が制御できないことを知った。

(そんなところ、いじっちゃだめっ!)

…そう思っても、もう一人の友美が…

(だめっ!がまんできない!気持ちいいよぉ〜!)

…脳天からつま先まで、突きぬけるような快楽に浸ることを求めている。

 (ああぁ…あたし、体中グチャグチャになっちゃうぅぅ…)

全身が敏感な粘膜のように感じられ、もはや、頭の中は思考停止状態である。

ただただ理解の出来ぬ快感に身を委ねるしかなかった。

 (いいぃぃ…だめ、おかしくなっちゃうぅ…)

初めての言い知れぬ快感に恐怖すら覚えながら、友美は絶頂の時を迎えた。

 「アッ!…クッ!…ハァ〜」

 友美は今までに漏らしたことのない吐息を吐き、そのまま、意識を睡魔に襲われて行った。



 「本多さん、今回は私の秘書の業務を行っていただきたく面接させてもらったんですがね…」



 「はい、存じ上げております。一応、大学では秘書検定などの…」



 「いやいや、そういう資格も大事なんですけどね、やっぱり、秘書っていうのは、上司の

求める業務をいかにこなし、かつ、いかに上司に気遣いできるか…そこが重要なんですよ。」



 「は、はぁ。」



 「パソコンや英語を使いこなすだけじゃなくって、時には、ほら、接待なんかあったら、

そういうのにもお付き合いして、取引先を和ませるとかね。上司が疲れて帰ってきたら、

その疲れを和らげてあげるとかさ。」



 「ええ、そういうこともあるんでしょうね。」



 友美は戸惑いながらも、木村の話に聞き入っていた。



 「失礼します。」



 木村の秘書がお茶を持って入って来た。



 「どうぞ…」

 「あっ、ありがとうございます。」



 その秘書の横顔は、どことなく寂しげで、そして美しかった。

 

 「これから、こちらで健康診断を受診していただきます。」



 社長との面接は取り留めの無い話で終わった。

 (あ〜あ、やっぱり、内定もらえないかなぁ〜)

 そんな脱力感に襲われてしまった。

 看護婦の案内に従い、診察室に入って行った。中には、40代くらいであろう女医さんと

30後半くらいの看護婦さんがいた。



 「さあ、どうぞ。お座り下さい。」

 「お願いします。」

 「今日は木村通商さんの就職検診ですね。」

 「はい。…女医さんに診ていただけるんですね。」

 「ええ、近頃はセクハラとかってうるさいでしょ。だから、皆さんみたいな若い女性の診察には、



かえって男のお医者さんは「面倒だ」ってやりたがらないんですよ。」

 「そうですね。私もそのほうが助かります。」

 「はい、それじゃあ、上半身を脱いで下さい。」


 「はい。」



 いつも男性医師のときには検診程度で上半身を脱ぐことはない。最近は医師の方が

遠慮して服を脱がせずに、襟元から「スルスル」っと聴診器を滑り込ませてあてるのである。

 今日は、相手が女医さんのせいか、自然にスーツを脱ぎ、ブラウスのボタンを外し、

ブラジャーのホックにも手をかけた。



 「はい。では、拝見しますね。」



 女医の白く細い指先が友美の柔肌に触れる。妙にひんやりと冷たい手。そして、聴診器の

固い触感が友美の上半身を這い回る。白い情景の診察室で友美のふっくらとした乳房が

たわわな姿をあらわにしている。それはあまりにも無防備な姿であった。



 「では、こちらで身体測定を行います。」



 係の看護婦に処置室への入室を促された。そこには白いビニール張りのベットと回診車に

乗せられた数々の鋭い器具、そして、身長計や体重計が置かれていら。



 「では、身長と体重を量りますので、全部服を脱いで下さい。」

 「はい、わかりました。」




 友美は何気なく、リクルートスーツとブラウスを脱ぐと、脇の脱衣置きにたたみ込んだ。



 「これでよろしいでしょうか?」



 白いブラとパンティ、そしてベージュ色のパンティーストッキングを着けた友美がポツンと

立っている。



 「え?「全て」ですよ。すべて!」



 看護婦が邪魔臭そうに言った。



 「は?すべて…ですか?」
 「そう、すべて、お願いします。」

 (何よ〜。何も下着全部脱ぐことないじゃないよ〜。)


 友美は不機嫌な看護婦の態度とその理不尽な要求に苛立ちつつも、無駄な抵抗をしても

始まらぬことに自らを納得させ、ブラジャーに手を掛けた。そしてパンティーストッキングの腰元に

指をくぐらせ、スルスルっと手馴れた手つきで足元まで滑らせた。

 (あ〜あ、いくら看護婦さん相手だって下を脱ぐのは気が進まないなぁ。)

 ちょっとのためらいもあったが、右手をあてがいながら、右足を上げ、白い小さな布を滑らせた。

最期に足元から下着を脱ぎ取るとき、友美は熟れた桃のような形の良い尻を突き出した。

すこし日焼けの跡が残る尻の割れ目。くびれたウエスト。緩やかなカーブを描く

むっちりした太もも…。

 友美は恥ずかしそうに下腹部の陰毛と胸元の乳首を両手で隠した。



 「はい、じゃあ、スリーサイズから測ります。」

 「えっ?そんなのも測るんですか?」(おいおい。会社の健康診断でそんなの必要かよ?)

 「えっ?ああ、何か会社の制服をオーダーするのに必要だとか聞いてますけど…」



 友美はその看護婦の一言に観念したように、看護婦の前で両手を下に下ろし、胸部に

メジャーを受け入れるために両脇をそっと開けた。



 「胸囲…87。」



 看護婦はまるで工業製品でも扱うように手際良く測定した。



 「はい、今日は大変お疲れ様でした。今日の二次面接と健康診断の結果で内定の判断を

させていただきますが、他に何かご質問はございますか?」



 診療所での多少気になる健康診断の後、木村通商の社屋に戻ると、応接室には

人事部長の山本の姿があった。



 「いえ、本日はいろいろとありがとうございました。ところで、今日の結果はいつ頃に

なりますでしょうか?」

 「そうですね。2週間くらいお待ちいただけますでしょうか?」



 すでに、就職戦線も終盤である。ここで2週間足止めを食って、結局「不採用」だったら…

そんなことを考えると自ずと表情が曇ってくる。



 「よろしいですか?本多さん。」

 「あ、はい。結構です。」



 山本の最期まで慇懃な対応に少し救われた思いを抱きながら、友美は社屋を後にした。



 「う〜ん。友美かぁ〜。バスト87.ウエスト56.ヒップ89.なかなかいいねえ〜。」



 木村はメイド姿の特別秘書を侍らせながら、友美の身体測定をビデオ撮影したものを

眺めていた。



 「ウグ、ジュルジュル、フォグッ。ジュル…」



 メイド姿の特別秘書…いや、牝奴隷が一人、木村の大きな太鼓腹にもぐりこむように

顔を押し付け、すでに分泌物を垂れ流している黒光りする淫茎を無心に口腔に

ほお張っている。

 また、二人の牝奴隷がメイド姿で木村の両脇で、生きた肘掛けとして土下座のような

姿でかがんでいる。木村の手で短いスカートをめくり上げられ、哀れなほど無防備な尻を

晒している。

 「女は尻がでかいほうがいい!なっ!」

 そういうと両脇の肘掛けの尻をビタビタと張った。みるみるうちに白い尻肌が赤く染め上がる。

 「おい、ワインだ。」

 そういうと、一人のまだ若い牝奴隷がワインのボトルと空のグラスを持って現れた。



 「お待たせいたしました…。」



 その牝がそう言うと、グラスを木村の目前にあるテーブルに置いた。



 「おい、貴様…。」



 木村が瞬時に鬼の形相に変わった。



 「はっ、はい。ご主人様っ!」



 木村がその牝の前に空のワイングラスを突き出すと、思いきり上に持ち上げ、フェラチオ奴隷の

すぐ脇の床に叩きつけた。



 「フェグッ!」



 そんな間の抜けた驚嘆の声を上げたフェラチオ奴隷は、頭部の往復運動を早めた。

 「こういう時はな、こうやってワインをサーブするんだっ!」

 若い牝奴隷が持つ盆から、ワインボトルを乱暴に奪うと、その瓶口を素早くくわえ込み、

スッとワインを口に含んだ。そして、若いワイン奴隷の後頭部を荒荒しくつかむと、その可憐な

唇に木村の汚れた唇を無理やり押し付け、初老の男特有の口臭と煙草の匂いが混ざった

生ぬるいワインを強引に牝の口に流し込んだ。

 「ウグッ!」

 その牝奴隷は、その澱んだワインを飲みこむことも、吐き出すこともできずにためらって

いたが、ワインを放出した木村の「飲みこめ。」の命令により、飲みこむしかない運命を悟り、

眼を閉じて、一気に食道へと流し込んだ。

 生臭い匂いの赤ワインを一気に飲み下した若い牝は、一瞬よろめいたが、さらなる奴隷主の

折檻を恐れ、必死に踏みとどまった。



 「今度はお前の番だ。さあ、ワインをサーブしろ。」



 若い牝は自分の悲しい運命を改めて受け入れ、そっと桃色の唇にワイングラスを添え、

赤い液体を口に吸い込んだ。木村の顔面に自らの唇を寄せ、接触する直前に眼を閉じて

心の中で密かにつぶやいた…。

 「ご主人様…私はあなたのものです…。せめて、ささやかなお慈悲を…」



 牝は逆らうことの出来ぬ存在に服従を誓うように、自分の唾液を混ざったワインを

流し入れていった。



 木村はワインと若い牝の味を充分に楽しんだ後、一枚の書類を手にした。



 「本多友美ちゃん…牝奴隷決定!」



 友美のさわやかな笑顔は張りつけてある履歴書を、右側の生きた肘掛けの臀部の上に置き、

「特別採用」の朱印を乱暴に押し加えた。

 友美が最初に淫畜の烙印を押された瞬間であった。






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