犯される香織
壮絶な浣腸責めと美女崩壊の余韻がまだ覚めやらぬ宴席に、全裸の男が落合に伴なわれて
姿を現わした。 その下腹部にそそり立つ巨大なものを目にした見物人達は、「あっ」と
呆気に取られて声を発する者さえ居なかった。 再びライトが灯され、カメラが回り始める。
「さあ皆様、本日の締めは、外人男に犯される捕われの美女でございます。 これから演じ
ますのは専門的には立位背向型体位と申しまして、女が美人ですと、見物する側からは最も
楽しく刺激的な結合方法をとることが出来ます。」
と、落合は芝居がかった台詞を述べた。
「ここに現われしは、米軍海兵隊に所属のジョーと申します。」
紹介の口上が終わらないうちにジョーは香織の後ろにまわり、羽交い締めにでもするかの
ように香織の胸を抱えて乳房を掴みあげた。
「あっ」と声をあげる間もない素早さであった。
香織が身体をよじって拒否の態度を示すと、今度はふくよかな双臀の谷間に片手を差し入れて、
香織の秘裂を別の個所ともども攻め始めた。
それがこつなのだろうか、一分も経たぬ間に
香織は絶息するような生々しいうめき声を上げながら、太ももをぶるぶる震わせてがっくりと
首を前に垂れ下げてしまった。
余韻でヒクヒク身体を波打たせている香織に、ジョーが一つになろうとして背後から身を
押し出してくると、香織は身悶えを繰り返しつつ消極的な拒絶を示していたが、
「もう、私は駄目なのね」
と自分に言い聞かせるように口走って、正面に陣取る悪鬼たちの卑劣な視線の集中する中で
背中をぐっと反りかえらせ、宙に浮くような格好となってジョーを遂に受け入れた。
見物人たちのどよめきと嘲笑。
香織は妖しいばかりに身をくねらせながら、ジョーが
くり出す激しい突き上げに追い上げられていく。 美しい顔を正面に向けて、汗に光る全身を
はっきりと観客の目に曝しながら、挑みかかるように自分自身を破滅の道へ追い込みはじめた
のだ。
突然ジョーが感極まったように大声で吠え、同時に香織は、「ぎいっ」という獣が絞め
殺されるような声を口から漏らして、全身を弓なりに反らせて自失してしまった。
「おめでとう、香織さん。
ついにジョーの愛を受け入れたのね」
官能的な裸身をひくひくと痙攣させ、生々しいあえぎ声を漏らし続ける香織を見て、峰子は
勝ち誇ったように笑いころげるのだった。
ぐったりと首を落とし腹部を波打たせていた香織は、後ろから密着したまま身体を引こうと
しないジョーが乳房をわし掴みにして、再びそそり立ったものを、あろうことか肛門に挿入
してきたので、あっと狼狽し
「何をするの、いやっ。 やめてそんなこと。 もう駄目、お願い!」
と叫んだ。 しかし言葉のわからないジョーは、お構いなしに奥へ奥へと侵入して来る。
内蔵を突き上げられる異様な感覚に、悦びとも苦痛ともつかぬ戦慄が身体の奥底から
抑えようもなく湧き上がってくる。
天井より垂れ下がった縄は激しく揺れ、ジョーによって
前へ押し上げられたり後ろへ引き戻されたりする度に、香織の目にはかたずを呑んで見守る
見物人たちの顔が、近付いたり遠のいたりに映じた。
もはや眩しいライトや、正面から顔をアップで狙っているカメラを気にする余裕など、
全くない。 目がくらみ耳鳴りがして、かちかち噛み鳴らす香織の歯の間から、白い泡が
噴き出した。
とどめを刺される香織
「この責めは、若い女にはきつすぎるのと違いまっか ? 」
「かまわないから、やってくれ。」
「話には聞いていたけれど、実際に見るのは初めてなのよ。」
しばらくして、落合達のやりとりの声に意識を回復した香織は、依然として後ろ手に縛られ
滑車に吊られた姿勢のまま、両乳首が金属製の洗濯ばさみのようなものでクリップされ、
さらに肛門から体内に何か太く硬い物を挿入されていることに気付いた。
その三ケ所からは電気コードが延びて、無気味な黒い箱に繋がっている。
「皆様一人も退席せずに熱心に見物していただきましたので、本日は特別にもう一つ出し物を
追加することに致しました。 この責めは、女を恥ずかしさに悶えさせるような生易しいもの
ではありません。 組を裏切った者に加えられる拷問で、男でも泣きわめき、中には気が狂う
者も居ります。 香織のような若くて美しい女が、このような本格的な拷問に掛けられる場面は、
滅多に見られるものではありません。 存分にお楽しみ下さい」
耳に入って来る落合の口上から、いままでの性的な責めとは全く違った、恐ろしい事態が
身に降り掛かろうとしているのを本能的に感じ取った香織は、何とも言い知れぬ恐怖に顔を
蒼白にして身体を震わせていた。 きのうの経験から、これからの責めは、自分を痛めつけ
恥辱に悶えさせて男達の目を楽しませるだけが目的で、屈服して白状すれば許されるような
拷問とは訳が違うと気付いたからだ。
源三の手が黒い箱にかかった瞬間、「キーッ!」という布を裂くような悲鳴とともに、
香織の身体が、背中を丸太で殴られたかのようにガクンととび上がった。 この箱の一端から
もう一本のコードが延びて、壁のコンセントに差し込まれている。 黒い箱は、電圧を自由に
上下できるトランスで、香織の肛門から挿入されているのは剥き出しの電極であった。
電極が体内にあるだけに、電流が余すところなく身体の中心を流れ、そのショックは強烈である。
「やめて、やめて下さい。 それだけは! 何でも言うことを聞き・・ぎゃっ!」
再び全身を硬直させて、香織がのけ反った。 今度は峰子がトランスを操作したのだ。
「本当に凄いのね、これ。
ほら 70ボルト・・、80ボルト」
「ぐーっ!」 電流が身体の中を走り抜け、全身が、がくがく震える。 今まで経験した
ことのない、例えようのない衝撃である。 縛られた身では手が使えないので、下腹に
力を入れて電極を肛門から押し出そうと、香織は懸命に臀をくねらせた。
しかしそのような
ことでは、腸内に収まっている電極は到底排出できない。
「ほら、90ボルト」
「ぐっ・・ぐぐ・・」
もはや恥も外聞もない。 空ろになった眼で、歯を噛みしめてこらえる凄まじい表情を見て
峰子がスイッチを切ると、香織は、全身から骨を抜かれたようにへなへなと膝を折り、天井
からの縄で宙吊りになってしまった。
それでも悪鬼達はこの責めを止めようとしない。 香織が失神すると頭から水を浴びせ、
頬を平手打ちし目覚めさせて、電気ショックを繰り返した。 やがて、口をついて出る悲鳴が
弱々しくなり、汗まみれになった香織の身体の動きが止まって、電圧を掛けられた時だけ、
背中の筋肉が痛々しく痙攣するだけとなった。 完全に意識を失なった香織の足下には、
水たまりが拡がっている。
「今日はこの辺で止めておこう。 香織を、浜谷親分の寝室の柱に縛り付けておけ」
と言い残して、落合が部屋から去って行った。
香織は死んだように、宙吊りになったままであった。