第一章


恐怖と驚愕で目を見開く香月は、どれほど恐ろしい組織に誘拐されたのか、まだ、理解

していないようだ。日本では、絶対ありえない若い女性だけを対象にした人身売買組織、

それも、客のどんな要求にも応じる組織である。今まで、ここに連れて来られて無事に

家族の元に帰ることの出来た女性は一人もいない。あまりのことに発狂してしまったり、

自殺した少女も少なくない。五体満足で出られたとしても、彼女達は中近東やアフリカ

の金持ちに奴隷として買われていった。私が今回組織に注文した時の条件は、徹底的に

性的拷問を加えることのできる日本人の若い一人旅の女性であったが、香月を見ている

と、まさに希望通りと言ってよい。いや、期待以上かも知れない。もうすぐ、香月は古

来からスパイ容疑で敵に捕らえられた若い女達が必ずされたであろう凌辱と拷問を受け、

あまりの羞恥、あまりの苦痛に絶叫し、泣き叫び、必死に許しを請うことになる。多分、

香月の性器は二度と男を喜ばせることも、本来の役目である子供を宿すことも出来なく

なるだろう。道具は完璧に揃っている。今まで、何人の女性の涙を吸ったかわからない

位、使い込まれた拷問用具の数々が、香月の白い肌とピンク色の体内にからみつき、潜

り込むのを今か今かと待ちかまえていた。




時代がかった鍵をあけ部屋に入る。香月の口から悲鳴がほとばしる。私を見て不自由な

体をくねらせ、少しでも、部屋の隅に逃げようとしている。香月の体をじっくりと観察

する。隅から隅まで時間をかけてゆっくりとだ。決して、大きくはないが形の良い胸を

している。顔立ちは申し分ない。太股がジーンズに隠れているのが残念だが、ミニスカ

ートを穿かせれば、とても良く似合うであろうことはわかる。私のなめるような視線を

感じたのか彼女の口からくぐもった悲鳴がもれる。



香月は、久々に本格的な拷問を楽しむ相手としては申し分なかった。何の理由もなく、

旅行中を誘拐された香月は、身の危険が迫っていることは、十分承知しているだろう。

しかし、まさか彼女は、女としてもっとも大切にしなければいけない性器を、徹底的に

拷問され、あまりの苦痛と恐怖で失神することになろうとは想像していないだろう。こ

こでは、生贄の娘達に何をしても許される。いつもは用済みとなった娘達を売り、費用

の2/3位は回収できていたが、今回は無理だろう。性器を潰された女に金を払う男は

世界ひろしと言えどもいるとは思われないからだ。



遠くで悲鳴がする。今日は4人の女の子が集められているとのことだ。いずれも、ヨー

ロッパ内で誘拐されてきたそうで、一人はまだ16歳らしい。4人の内の誰かはわから

ないが、絞り出すような悲鳴をあげているところをみると、相当酷い事を最初からされ

ているのだろう。



私が近付くと香月は縛られて不自由な身体を必死にくねらせて、部屋の隅の方に逃げて

いく。無駄とは知りながらも、女の本能で少しでも私から離れようとしている。追いつ

められた彼女は顔をそむけ、膝を立てて、小さくなっている。



「悲鳴が聞こえるだろう? ここはな、世界中から誘拐した若い娘を拷問にかけて楽し

 むところだ。一人旅なんて聞こえはいいが、若い娘にとってどれだけ危険なことか知

 らなかったようだな。今更、後悔しても後の祭りだ。俺は、お前を買うために大金を

 払ったんだからな。これから、お前の一番、女らしい部分をたっぷりと痛めつけてや

 る。痛かったら、大声で泣くんだ。苦しかったら悲鳴をあげろ。どんなに泣こうが、

 わめこうが誰も助けには来ないし、外に声が漏れるなんて事は絶対にない。さて、拷

 問を始める前にまずはお前の身体をじっくり観察させてもらおうか」

「お願い... 許して下さい...私が...何をしたと言うの...」

「今から、そんなに泣いていてどうする。涙は、もう少し、後の為に取って置いた方が

 いいぞ。さあ、ジーンズを脱いで女の部分を見せてみろ」

「い、嫌です...や、止めて...」



私は嫌がる香月の腰を抱くと、ジーンズのホックを外し、ジッパーを下げる。後ろから

めくりおろすと、ぴっちりと彼女の腰を覆っていたものが簡単に脱げてしまい、太腿に

からみつく。真っ白で、きめの細かい肌が露になり、香月は悲鳴をあげて、よじりあわ

せる。ジーンズを完全に脱がすと、香月の縄を解く。私が、一瞬、力を抜くと、彼女は

私の腕をすりぬけ、開けたままになっていた扉から逃げ出した。どこにも絶対行かれな

いということを香月は知らない。廊下に出てみると、彼女はいくつかの扉を開けようと

して、鍵がかかっているのに気付き、自然と廊下の奥へと走って行った。EXITの文

字が目に入る。彼女はそこに飛びつき、鍵のかかっていないドアを開けると外に飛び出

した。そこが出口のない、狭い中庭だと知らずに...



香月の助けを呼ぶ声が聞こえて来る。私が外に出てみると香月は壁の端でうずくまって

いた。




「ここからは逃げられないと言っただろ。言うことを 聞かない罰だ。ここで裸になれ。

 着てるものを全部脱ぐんだ」

「ゆ、許して...」

「俺は裸になれと言ったんだ。言うとおりにしないと、そのきれいな顔に一生残る傷を

 つけてやるぞ。それでもいいのか」



私の手に握られているナイフを見て、香月は、おずおずと立ち上がり、脱ぎはじめた。



「立って、両手を組んで頭の後ろに回せ。女の部分が良く見えるように、片脚をそこの

 台の上に乗せろ。ここでじっくり検査してやるからな」

「そんなの...ひ、酷い」

「このナイフは脅しじゃないぞ」

「あぁ...み、見ないで...」



香月は、泣きながら私の言う通りにした。私に性器を観察される為に...

<つづく><もどる>