流刑島紗枝の陵辱
“お紗枝さんは戻ってきたのかい?”
“いやぁ、見ないねぇ。昨夜は大分激しかったようだから…….。”
昼過ぎ、女たちは漸く起きだし、食事の支度を始めていた。遠くに岩肌を舐める荒波が聞こえる。
日本海に取り残された小さなこの島で、女たちは受刑期間を過ごしていた。所謂島流しである。
在る者は夫を殺し、在る者は盗みを働きこの島に送られた。女たちは畑を耕し、島の反対側にいる
男性流刑者の食事の世話をすることになっていた。しかしそれは表向きのこと、まだ女ざかりの
流刑者たちは、夜な夜な男たちの、そして時に看守の慰み者になることを余技なくされていた。
時は江戸末期。世間が時代の大きな流れに飲み込まれようとしていた時、ここ日本海の孤島は
時が止まったように日々女たちの肉体を貪っていた。
“もう、そろそろだろ。あんなになってまで、閨の相手をしなきゃならないなんて、
美人っていうのも考えもんだよ。”
“本当にねぇ。お紗枝さん、看守の与平なかに気に入られちまって気の毒にねぇ。
毎晩あんなに激しく責められて、挙句の果てに孕まされちまうなんて。”
“ちょっと見て来るかい。”
女が一人気だるそうに立ち上がり、波打ち際の長屋の方へと歩いていった。夜になると
女たちは3畳程の小部屋が連なる長屋へ行き、各々誰とも知らぬ男たちの相手をしているのだ。
そして、朝に囚人部屋へと戻ってくる。紗枝も同じ生活をしていたが、今朝は何故か
まだ戻ってきていない。
“お紗枝さん、大丈夫かい”
女が長屋の戸を開けて中の様子を伺った。
“お紗枝さん”
両手両肢を左右に開かれ、畳に打ち付けた荒縄でしっかり全裸のまま固定された紗枝の姿が
飛び込んできた。腹部が華奢な腰の上で小岩ほどもあろうかという大きさまで肥大していた。
ギリギリと畳が軋むような音がする。見ると、紗枝が口を真一文字に結び、両目をしっかり
閉じて眉をしかめている。縛り付けられた両手をそれぞれ固く握り締め、必死に何かに
耐えている様子だ。
“産気づいたのかい。酷いことするよ。大丈夫かい。今、はずしてやるよ。”
苦悶に顔をしかめたまま、紗枝がかすかに頷く。女は素早く荒縄を打ち付けてある杭を抜き始めた。
“しっかりおしよ。ほら、今、布団に寝かしてやるからね。歩けるかい”
女は全裸の紗枝を抱き起こし、灰色の囚人服を着せる。おろした日本髪がほつれ、昨夜の激しい責めを
物語っている。紗枝はなんとか立ち上がるが、あまりに肥大した腹部が服の身頃からはみ出してしまう。
“八重さん、腹が…..。”
“ちょっとの辛抱だよ。”
紗枝は八重にもたれかかるようにヨロヨロと歩き出した。巨大な腹のせいで、足元がおぼつかない。
途中、陣痛が襲うとその場で立ちどまり、まだ小さなさざなみ程度の痛みをやりすごしていた。
だが紗枝の着物の胸のあたりには母乳がにじみ、乳首がくっきりと浮き出している。
“始まったばかりかい。”
“夜から妙に腹が張って….気がついたら…..。”
紗枝が肩で息をしながら答える。
“だってあんた、昨日は与平の相手を…….”
紗枝が頷く。
八重は同情を感じずにはいられなかった。この肉欲の孤島に紗枝が送られてきたその日から彼女は
男たちの愛奴となった。そのひときわ美しく華奢な肢体は、鬱屈した生活を送る男たちの性欲を
刺激するのに十分すぎるものだった。ここに来る女たちの大半がそうであるように、紗枝もまた
全てをあきらめた様子で男たちを受けいれた。ただ、紗枝の不幸は男たちの中でも異常ともいえる
性癖の持ち主である看守の与平に見初められたことだったろう。与平の紗枝への執着ぶりは
常軌を逸していた。その噂は島中に広まり、自然、紗枝の相手は与平ただ一人となっていった。
しかし、紗枝はどんな辱めを受けても、黙ってそれに耐えているだけだった。
激しく打ち寄せる波を眼下に見下ろす断崖にその小屋は建っていた。もともと燈台守の寝起きを
するために建てられたものだが、いつしか女たちが人知れず子を産み捨てる場所となっていた。
そこで何人の女たちが産みの苦しみにのた打ち回ったか。毎夜慰み者になる女たちは、当然のごとく
妊娠していったが、思い思いの方法で子堕しを行う。しかし中にはどうあっても流れることをせず、
出産に至るものもいた。紗枝もその一人であった。
“はぁはぁはぁ”
むしろ一枚が敷いてあるだけの板の間で、壁によりかかった紗枝が腹をさする。額に汗をにじませ、
肩で息をする。囚人服は着ているものの、体の半分以上を占領したかに見える孕み腹が
見ごろの間から突き出ていた。
紗枝が苦悶に眉をしかめ、着物の裾を握り締めた。
“…….ふぅ、うううううう……。うはぁ、はぁはぁはぁ”
“我慢しなくていいんだよ。”
しかし紗枝は唇をぎゅっとかみ締め、陣痛に耐え続けた。
額にじんわりと汗が浮かぶ。乳房からは既に母乳がしたたり、囚人服ににじんでいった。
“あんた娑婆で何やったんだい。堅気にしか見えないけどね。”
“人を殺して…….、そんな気なかったのに。”
“えぇ?”
“酔っ払った男に抱きつかれて、振り払おうとしたら男がつまずいて転んでしまって…..ハハハ、
勝手に死んでしまっただけなのに…..。”
“あんた綺麗だから絡まれたんだね。それほどの美人なら許婚だっていただろう”
力なく笑う紗枝の顔が再び苦悶に歪む。
“ふぅ、ううっ、うううううぅぅぅぅぅ………”
紗枝は額の汗を拭こうとする八重の手を思わずぎゅっと握り締め、うめき声を必死にこらえようとする。
陣痛の波が引くと、肩で荒く息をしながら崩れるように紗枝は身を横たえた。
“そんなにこらえると、身がもたないよ。”
岩肌に打ち付ける荒波が聞こえる。
“嵐になりそうだねぇ。”
八重はそういいながら、外を見上げた。黒く重い雲が空を覆い、今にも降り出しそうな勢いだ。
“はぁああああ……ううううああああああああああああああああ〜〜〜”
弱々しいうめき声が紗枝の口から上がった。着物の裾を握り締め、身をよじる。片方の乳房が露出し、
黒く変色した乳輪から突起した乳首が露になった。
“はああああああああああ〜〜ああうううううううううーーーーー”
尚もうめき声が続く。紗枝の整った顔が産みの苦しみに歪んでいた。
“はぁはぁはぁ……..。”
痛みが収まったのか、紗枝の荒い息遣いが室内を覆った。
“大丈夫だよ。”
八重は紗枝の乳房の汗を拭い、着物の前を合わせてやる。
“お紗枝さん、流せなかったのかい?こんなに細いんだ。流そうと思えばいくらでもできたろうに。”
八重が紗枝のほっそりとした腰をさすりながら尋ねた。
“与平が….堕ろすな……と…..。”
“あんた、それで言うとおりにしちまったのかい。一体なんでまた、まさか…..あんた与平を……。”
紗枝の顔にが自虐的な微笑が浮かんだ。
“もう、どうでもよくなって…..。”
“お紗枝さん…..。
再び、紗枝が眉をしかめた。唇をかみ締める。
“うううううううぅぅぅ、ふぅうううーーーーーー。あ、うううう………。”
だが洩れ出るうめき声をこらえることはできなかった。それから同じような痛みが押しては
引きを繰り返した。そのたびに紗枝は弱々しいうめき声をあげ、腹をかかえた。乳房のしたあたりで
縛られた腰紐は既に用をなさず、着物の前ははだけ、丸々とした太鼓腹がさらされていた。
腹部が硬く張り詰めているのが傍目からもわかる。
夕闇が迫るころ、大粒の雨が降り始めた。八重は土間で火をお越し、行灯に火をともした。
“うううううぅぅぅーーーー、はぁ、あ、あああああああああぁぁぁぁぁぁーーーーー”
背中で紗枝のうめき声が聞こえる。痛みが激しくなってきたようだ。こらえようとしても
堪えきれない痛みが紗枝を襲う。陰部から出血が見られた。
八重は陣痛が収まり、仰向けに寝かされた紗枝の両足を開き、出血を拭う。
“紗枝はいるか”
ガラリと戸が開いたかと思うと、びしょ濡れの大男が入ってきた。
“よ、与平さん”
“紗枝、産気づいたんだってな。でもよ、俺は一晩たりとも我慢できねぇんだ。”
言うが早いか男は、痛みにあえぐ紗枝を後ろから抱え上げいきり立った男根を紗枝の陰部に突き刺し、
乳房を鷲?みにする。母乳が飛沫をあげて飛び散った。
“おやめよ。与平さん。お産の最中なんだよ”
“うるせぇ、紗枝は俺のもんだ。”
紗枝はなすすべもなく八重の目の前で蹂躙され、その間も襲いくる産みの苦しみに翻弄された。
“あああああああああああああああーーーーーーーー、あうううううううう
あああああああーーーーーー。”
四つんばいのまま後ろから犯され続ける紗枝の口から悲鳴があがった。板の間に爪を立て、
握り締めようとする。ポタポタと母乳が滴り落ちた。
“か、堪忍してぇぇぇーーーーーー。あああああああああ
ああぁぁっぁあっぁぁーーー。”
紗枝は片手で腹を押さえ、与平から逃れようとする。与平が動くたび、陣痛が激しさを増す。
その悲鳴を聞いて与平は更に興奮したらしく、動きが一層激しくなった。
“やめとくれよ。死んじまうよ。”
八重が与平を紗枝の体から放そうとするが、逆に跳ね飛ばされる。
与平の興奮は頂点に達し、紗枝の太腿をグイと引き寄せる。そのまま、数度激しく男根を突き入れた後、
短いうめき声を上げて大量の精液を紗枝の膣内に放出した。
“………………..”
紗枝は口を大きく開け、顎を突き出したまま腹を抱える。見開かれた瞳は苦悶に凍りつき一点を見つめている。
“今日はこの辺で勘弁してやる。明日、また来るからな、それまでにひりだしとけ。”
与平は一糸纏わぬ紗枝を板の間に投げ出すと、横殴りの雨の中、戻っていった。
紗枝は両足をだらしなく投げ出したまま、暫く放心したようになっていた。
陰部と足の付け根には与平の精液と紗枝の出血がこびりついている。
“うんんんんんんんーーーーーー、うっふううああああああああああああ
あああああーーーーー、ああああああああーーーーー、おおおおおおおおおーーーーーーー
うううううううううううううーーーーー”
うなり声とも、悲鳴とも取れる声があがる。
“んんんんんんーーーーー………ううう……うはぁはぁはぁはぁはぁはぁ、あぁ、あぁ”
八重は、莚の端を握り締め、激痛に身悶えする紗枝の全身を丹念に拭い、最後に下半身を洗った。
紗枝の顔には苦悶の表情が張り付き、短いうめき声を発している。
“頑張るんだよ。もうすぐだからね。”
だが、紗枝のお産は遅々として進まない。激痛が襲うたび悶絶する紗枝を八重はただ見守るしかなかった。
“あああああああああーーーー、ああああっ、い、いだいいいいいいーーーーーー、
ふううううううううああああああーーー”
紗枝は全裸のまま莚の上で四つんばいになり、両手で莚の端を握り締め前のめりの格好で絶叫する。
八重が紗枝の腰をさすってやる。だが痛みが和らぐことはない。
外では激しく雨が降り続き、荒波が怒涛となって岩肌にたたきつける。
“ああああああああっ、あああああああああーーーーーーー、
あううううううううううううううーーーーっ”
腹を抱え紗枝はあられもない姿で絶叫する。
嵐のまま、朝を迎えようとしていた。
“大丈夫かい”
他の女たちが、紗枝を気遣ってやってきた。
“あうううううううううーーーーーー、あああああああっ、
ふうううううううううんんんんーーーー。”
紗枝は構わず絶叫する。
“産まれないんだよ。”
辺りに母乳と鮮血が飛び散った室内を見て、女たちは絶句した様子だった。
一人が紗枝の腹部に手を当てる。母乳がポタポタと勃起した乳首から滴りおちている。
“これじゃぁ、まだ当分かかりそうだねぇ。”
腹部に当てられた女の腕を顔を歪めた紗枝が必死に握り締めた。
“…….ふうううううううううあああああああああああああああーーーーーーー、
あああああっ、うんんんんんーーーーーーーーー、ふあああああああーーーーーーー、
ああぁ、あああぁ、ふうううううううーーーーー。”
凄まじいうめき声があがった。
“お紗枝さん、こればっかしはどうしようもないんだよ。きばるんだよ”
女が紗枝の手を握り返してやる。紗枝は苦しい息のしたから、辛うじて頷く。
“八重さん、あんた昨日は寝てないんだろ。私が変わるよ。”
紗枝の手を握り返しながら、女が言った。
“あぁ、私は大丈夫さ、乗りかかった船だ。”
“そうかい、じゃぁ、あたいと八重さんでなんとかしようじゃないか。”
“そうだね。”
“お前さんたち、戻って食事の支度でもしておいで。夜には産まれてるよ。”
八重と、もう一人の女、名を芳といった、は、のた打ち回る紗枝と共に小屋に残った。
“ああああああーーーー、うううううううううううううううーーーーーーー
おおおおおおーーー、あううああああああーーーー”
着物を着せられた紗枝は、裾を握り締め悶絶する。悲鳴の後には、荒い息遣いだけが室内に響きわたった。
芳が、仰向けに横たわる紗枝の顔の汗を拭う。
途端に紗枝が芳の腕をしっかりと握り締めた。そのまま目を見開き、唇をかみ締め、
必死に激痛に耐えようとうする。
“うくぅううううううーーーー、うんんんんんーーー、んぐぐぐうううううううう
うううううううあああああああああああああああああああああああああーーーーーー”
心なしかへその下辺りのふくらみが増したようだ。
八重が天井の梁から、一本の荒縄を垂らす。
“………..んんんんんーーーー…….。ううぐううぅーー。
………..。ああぁ……あうううう”
紗枝は仰向けのまま、必死に芳の手を握りしめ、激痛に身もだえする。
“だ、だめ、も、もう…………んんぐうううぐぐううううう、んんんんんーーーー、
あああああああああぁーーーー。”
“しっかりおし。あと少しだよ。”
“ひぎいいいいいいいいーーーーーー。”
紗枝が歯を食いしばる。
“んうふぅ、あぁ、はぁはぁはぁはぁ”
八重が紗枝の両足を大きく左右に開き、股間を見据える。
“お紗枝さん、これにしっかり捕まるんだよ。”
芳は紗枝の両手に荒縄を握らせた。
“あぁっ、んんんぐううううううううーーー……………….
あぁ、んんぐうううううううーーーー”
紗枝は仰向けのまま荒縄にしがみつき半身を浮かせ、うなり声をあげる。
“ううぐううううーー、………..んんんぐううーーーー。”
歯を食いしばり、必死にいきむ。
“い、いだ……んんんんーーーーーー、だし….てーーーー
うううああああああああーーーーんぎいいいいいいーーー”
“もう少しだよ”
芳が紗枝の汗を拭く。
“ううんぎいいぁああああああああああーーーーーーーー”
紗枝の股間が少しづつ盛り上がる。
“んんんんーーーーぎゃあああああああああああーーーー”
その瞬間八重が絶句した。
紗枝の股間に現れたのは、羊膜に包まれた胎児の顔だったのだ。紗枝の絶叫がやむと、
胎児は体内に見えなくなった。
ぐったりと身を横たえ、紗枝は腹に手を当てた。
“ま、まだ…..、はぁはぁはぁはぁ”
紗枝はもはや限界なのだろう。あとどれほどこの苦しみが続くのか誰とはなしに尋ねずにはいられなかった。
“芳さん、ちょっといいかい。お紗枝さん、今度痛くなったら、思い切りいきむんだよ”
“はぁはぁはぁ、あああああっ、ふんんんんんんーーーーううううううううう
ぎゃあああああああああああああーーー。”
絶叫と共に再び紗枝の股間に退治の顔が現れた。羊膜が破れる様子はない。
芳も声を失った。紗枝は、莚を握り締め歯を食いしばっていきんでいる。目の前にぶら下がる
荒縄にしがみつこうと、片手を宙に伸ばす。目にうっすらと涙を浮かべ、激しさを増す激痛に
なすすべもなく蹂躙され続ける。
“ううううんんああああああああああああ、
ぎいいあああああああ……………..”
上半身を浮かせ荒縄に必死でしがみつきいきむ。
“ううううんんん………..ああぁ…………あっ、んうぐ……….。”
最後には口を開けたまま声にならない悲鳴を絞りだしている。
“芳さん、あんたお紗枝さんの手を握ってやっておくれでないかい。
これじゃぁ、押し出さないと出てこないよ。”
芳は紗枝の頭上に座りこみ、左右の手をそれぞれ握り締めた。紗枝は荒縄を握る手を離し、
仰向けに倒れるようにして、芳の手を掴んだ。
陣痛が襲う。
“ううううううんんん、んんんんーーー、うぐううーー、おおおおっ………
あっ、あああっ”
紗枝は全身を痙攣させ必死でいきんだ。
“あぎゃああああああああっ”
身をよじり、絶叫する。
八重が紗枝の腹部を押しているが、顔面から娩出されようとしている胎児はただ産道につかえるのみであった。
“うううううううぎゃああああああああああああああ““
“あはぁぁ、ああー、はぁはぁはぁ”
短い陣痛の合間に紗枝の苦しげな息遣いが聞こえる。
いつの間にか日はとっぷりと暮れていた。
“紗枝”
“ふうううんんんんんーーーー、ぎゃあああああああああああーーー、
あああ、ああああ、んんぎぎぎぎぎいいいいいいいーーー”
両肢を左右に開脚されたまま縛り付けられ、芳の腕を握り締めほとんど全裸で苦しみ悶える
紗枝の姿がそこにあった。
“与平さん、帰っとくれ。”
さすがに目を剥き、絶叫する紗枝を見て与平もおとなしくなった。
“ま、まだ産まれないのか。”
“見りゃわかるだろ。こんな難産になっちまって、可哀想に。”
“……..んんんっ、うううううううううーーーー、くぅううううううう、
ぎああああああああああああ…….ふううううううんんんーーー”
紗枝は与平が入ってきたことなど気づく様子もなく、芳の腕を握り締め、のたうちまわる。
与平はおそるおそる紗枝の股間を覗き見た。
相変わらず股間からは羊膜に押しつぶされた胎児の顔が覗いている。
紗枝が歯を食いしばり、4肢を痙攣させいきむ。
“………..うぐぅ…だああああああああああああああああああああああああああ”
凄まじい咆哮があがる。わずかに胎児が股間からにじり出たようだ。
“あぁあああ、はぁはぁはぁぎゃあああああああああああああ”
“もっとだよ。”
芳の腕に紗枝の指が食い込む。
“………んんぐぐぐぐぐぐっ………..
あぎゃああああああああああああああああああうううっ…….んんお、おぉ…….”
胎児の顔面を覆っていた羊膜が破れ、濁った羊水が飛沫をあげた。
与平は腰を抜かし、戸口から逃げ帰った。
“お紗枝さん、あと少しで楽になるからね、頑張るんだよ”
紗枝は口を一文字にかみ締め必死に耐える。
“んんんんんっ………..うっ…….も、だ、だめ……..うううんんーー”
“あと少しだよ。”
八重が紗枝の腹部を再び押す。紗枝は身をよじり、悶絶し続けた。
“………んぐうううぅ、うううっ……..じ、死ぬぅぅぅぅぅぅーーー、
はぁ、ああああーー、ぎゃああああああああああああああああ……..
うううんんんんんんん………..”
胎児の顔面が紗枝の会陰を裂きながらゆっくりと這い出し始める。
“…….うううんんんぐううぅぅぅぅ……ぐあぁ……
うんんんんん……たぁ….たぁずげでぇぇぇぇぇぇぇぇえええええええええ
あああああああああああああああああああああああああああ……..
ぐううううううう”
顔面が半分ほど出てきたところで、動きが止まる。
恥骨に挟まった胎児が、激痛となって紗枝に襲い掛かる。
“だあああああああああああああああ、ぎゃああああああ
ああああああああああああああ”
“もう少し”
“んんっぐううううううーーーー、んんんぎいいあああ
ああああああーーーー”
おびただしい量の羊水と出血と共に胎児の顔面が紗枝の股間からぶら下がった。
“頭が出たよ。”
“はぁはぁはぁ、はうううぅ、んんぐうんぐううううううううーーーーあああぁ、
あああああああああ”
八重がたまらず胎児を引っ張りだした。
“はぁはぁはぁはぁ……...はぁはぁはぁ”
“よく頑張ったねぇ。”
“う、うぅ”
低いうめき声と共に、胎盤が排出された。芳が溢れる母乳を拭い、更に搾る。
“赤ん坊産んで里子に出す女はね、こうやって乳を搾ってやらないと産後の肥立ちが悪くて死んじまうんだよ。”
“あ、赤ん坊は…..”
“早く忘れちまいな。”
紗枝はそのまま意識を失った。
与平はその後も紗枝を陵辱し続けたが、再び紗枝が孕むことはなかったという。